ECサイトを立ち上げる際、「どのECプラットフォームでお店を開設するか?」という点が最初の課題になります。ECサイトを開設できるECプラットフォームは、無料で始められるものから、機能拡張がしやすいもの、マーケティング機能が豊富なものまで、さまざまなサービスがあります。
この記事では、目的別・業種別におすすめのECプラットフォーム17選を一覧で紹介。ご自身の商材やビジネスモデル、成長フェーズに合ったプラットフォーム選びの参考にしてください。
【目的・ジャンル別】国内向けのECプラットフォーム17選
ECプラットフォームは、どのような使い方をしたいかによって選び方が変わってきます。例えば、できるだけ低コストで運用したい、海外販売に取り組みたい、など、それぞれECサイトを開設する目的と運用スタイルが異なる場合、各プラットフォームごとの得意分野や対応範囲を確認して選ぶ必要があります。
ここでは以下の5つのカテゴリで分類します。実際には1つのサービスが複数カテゴリにまたがるケースも多いため、本文内で解説しながら整理して紹介します。
- 安価で手軽に始めたい方向け
- 中小企業・D2C向け
- 大企業向け
- モールとの連携に強い
- 越境ECに強い
ECプラットフォーム(ASPカート)を選ぶポイントなどについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。
安価で手軽に始めたい方向けのECプラットフォーム
初期費用や月額料金をできるだけ抑えて、すぐにネットショップを開設したい方向けのプラットフォームです。一部、完全無料ではありませんが低コストで導入できるプラットフォームも含みます。
BASE|個人・副業・ハンドメイド販売などに特化

画像参照:BASE
BASEは、誰でも無料でネットショップを開設できる国内最大級のECプラットフォームです。初期費用・月額費用がゼロで、商品登録から販売までを最短即日でスタートできる手軽さが支持されています。
個人やスモールビジネスの利用が多く、特にハンドメイド作家や副業ショップなど、初めてのEC運営に適したプラットフォームです。
BASEについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
STORES|オンラインとオフラインの併用を考える方向け

画像参照:STORES
STORESは、デザインテンプレートを選ぶだけで、プログラミング不要でストア運営が始められる手軽さが特徴です。実店舗との併用を想定したPOSレジ連携や、予約販売・定期便など、さまざまな販売形態に対応しています。
個人からスモールチームまで、初めてのECサイト開設から実店舗と連携した本格運用まで、幅広いフェーズで活用されるプラットフォームです。
メルカリShops|集客不要ではじめられるモール型ECを探している方に

画像参照:メルカリShops
メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」上に自分のネットショップを開設できるサービスです。月額固定費ゼロ、販売手数料のみでスタートすることができ、スマホからでも簡単に商品登録・在庫管理・発送が行える手軽さが特徴です。
すでにメルカリに集まるユーザーに直接アプローチできるため、集客コストをかけずに販売できることが最大の魅力です。
メルカリShopsについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
おちゃのこネット|できるだけ安く続けたいEC初心者向け

画像参照:おちゃのこネット
おちゃのこネットは、初期費用・販売手数料なし、月額550円(税込)からと、低コストでショップ運営できるのが魅力のECプラットフォームです。アクセス解析やメルマガ配信、定期購入、レビュー機能といった基本的なEC機能も標準装備。小規模事業者や個人のECスタートに適しています。
おちゃのこネットについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
らくうるカート|配送業務効率と低コストを両立したい方向け

画像参照:らくうるカート
らくうるカートは、ヤマト運輸グループが提供するECプラットフォームで、EC初心者から中小企業まで幅広い層に対応しています。最大の特徴は、受注から配送、代金回収までをヤマトの各種サービスと連携できる点で、出荷業務の自動化・省力化が可能です。
初期費用3,300円・月額330円(税込)から始められる手軽さがあり、リアル店舗との併用や業務効率を重視する小規模事業者に適したECプラットフォームです。
らくうるカートについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
FC2ショッピングカートとは?

画像出典:FC2ショッピングカート
FC2ショッピングカートは、初期費用・月額費用・売上手数料が無料で始められるECプラットフォームです。ネットショップの構築・運営に最低限必要な機能が用意されており、これまで23万件以上のショップがFC2ショッピングカートでECサイトを開設しています。
FC2ショッピングカートでは、登録後すぐにショップのデザインや商品設定を行えば、販売をスタートできます。FC2ショッピングカートに登録後は、ショップデザインを設定し、商品・送料を登録すれば、商品販売を開始できます。そのため、今すぐECサイトでの販売を始めたい人にぴったりです。
FC2ショッピングカートについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
中小企業・D2C向けのECプラットフォーラム
ブランディングを重視しながらEC運営を行いたい個人・中小企業や、D2Cビジネスを展開したい方向けに適したプラットフォームを紹介します。
なお、一部のプラットフォームは大企業でも活用されており、成長に応じた拡張が可能な点も魅力です。
Shopify|成長性・拡張性を重視したグローバルD2C向け

画像参照:Shopify
Shopifyは、カナダ発の世界最大級のECプラットフォーム。日本語にも完全対応しており、初心者でも扱いやすい操作性と、高度なカスタマイズ性の両立が特徴です。D2Cから越境EC、定期通販、実店舗連携まで、豊富なアプリや標準機能で幅広いニーズに対応しています。
国内ではスタートアップから大企業まで幅広く採用されており、グローバル展開やブランド構築を見据えた事業者に特に適しています。
Shopifyでは3日間の無料期間に加え、3ヶ月間150円で試せるキャンペーン中です。この機会にぜひお試しください
※ キャンペーンは2025年6月12日時点の情報です。予告なく終了しますのでご理解ください。
Shopifyについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
ecforce|定期通販・リピート特化型D2Cに取り組む方に

画像参照:ecforce
ecforceは、D2Cブランド向けに開発されたECプラットフォームで、特に定期通販や単品リピート販売に最適化されている点が特徴的です。開発・提供はデジタルD2C事業を自社でも展開する株式会社SUPER STUDIOで、マーケティング視点に立った機能設計と拡張性の高さが強みといえます。
導入企業にはD2Cブランドや新興メーカーが多く、単品通販事業からブランド構築まで、成果にこだわるEC展開を支援しています。
ecforceについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
カラーミーショップ|低コストで本格的に運営したい、小・中規模ストアに

画像参照:カラーミーショップ
カラーミーショップは、GMOペパボが提供する老舗のネットショップ作成サービスです。低コストの月額制で、独自ドメイン・HTML/CSS編集などの自由度も高く、本格的なEC運営が可能です。
決済や配送、定期販売、予約販売、SNS連携、レビュー機能など、機能面も充実しており、初期費用を抑えつつ自社ブランドを立ち上げたい個人事業主や小規模企業に適しています。
カラーミーショップについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
侍カート|健康食品やサプリなど単品通販事業に特化

画像参照:侍カート
侍カートは、サブスクリプション・リピート通販特化型のECプラットフォームで、特に健康食品・化粧品・サプリメントなどを扱うD2C事業者に利用されています。販売からCRM、分析、決済、ステップメール、広告連携までを一元管理できるなど、LTV最大化に向けた機能が充実しています。
侍カートについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
大企業向けのECプラットフォーム
BtoB・大規模開発・基幹システム連携など、高度な要件に応えることが求められる大企業向けのECプラットフォームを紹介します。
中小規模からスタートし拡張的に活用される事例もあり、将来的なスケールアップを見据えた導入にも対応しています。
futureshop|ブランディングと機能性を両立したECを目指す方へ

画像参照:futureshop
futureshopは、ブランディングを重視する中堅・大規模EC事業者向けのプラットフォームです。テンプレートの自由度が高く、HTML/CSSの編集が可能で、デザイン性の高いストア構築が可能です。
マーケティング支援機能も豊富で、LINEやInstagramなどSNS連携、レビュー・クーポン・CRM施策にも対応。実店舗との連携や会員ランク設計など、ブランディング強化とLTV向上に取り組むEC事業者に適しています。
futureshopについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
メルカート|中堅・大企業で拡張性と運用支援を重視する方向け

画像参照:メルカート
メルカートは、大企業にも選ばれる本格的なASP型ECカートシステムです。ECサイトの構築・運用に加えて、マーケティングやUI/UXの最適化、越境ECやBtoB対応といった拡張にも強みを持ち、企業の成長フェーズに応じた柔軟な対応を行っています。
専任のECプランナーによるサポート体制が整っており、ECに本格的に取り組みたい中堅・大手企業に適しています。
メルカートについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
ebisumart|BtoB・BtoCの両立や大規模運用が必要な企業向け

画像参照:ebisumart
ebisumartは、SaaS型ながらフルスクラッチに近い柔軟性を持つECプラットフォームで、主に中堅・大手企業に採用されています。
要件に応じた個別カスタマイズが可能で、システム連携・セキュリティ・運用支援の体制も充実しており、大規模ECを安定的に運用したい企業に適しています。
ebisumartについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
ecbeing|フルカスタマイズで高機能なECを構築したい企業に

画像参照:ecbeing
ecbeingは、大手企業を中心に1,600社以上の導入実績を誇るフルスクラッチ型ECプラットフォームです。完全カスタマイズ型のため、BtoB、BtoC、越境ECなど、複雑なビジネス要件にも柔軟に対応可能。セキュリティやパフォーマンスにも強く、ECを事業として本格展開したい大企業・上場企業に多く選ばれています。
伴走型の開発体制で、要件定義から構築・運用まで包括的な支援を受けることができます。
ecbeingについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
ショップサーブ|集客と販売導線に強い運用支援型ECを探している方に

画像参照:ショップサーブ
ショップサーブは、株式会社Eストアーが提供するASP型ECカートで、20年以上の実績をもつ老舗サービスです。最大の特長は、検索エンジン対策や広告運用支援など、集客に強いノウハウと仕組みを備えている点で、SEO施策・リスティング連携・売上分析ツールなどを活用しながら、店舗運営を戦略的にサポートしています。
ショップサーブについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
モールとの連携に強いECプラットフォーム
楽天・Yahoo!ショッピングなどのモールとの連携に強みを持つプラットフォームを紹介します。自社ECとモールを併用したい方向けに、運営効率や販売チャネルの幅を広げる視点で整理しています。
makeshop|多機能かつ安定した運営を目指す中堅・大手に

画像参照:makeshop
makeshopは、GMOグループ傘下のクラウド型ECプラットフォームです。標準機能の充実度が非常に高く、SEO・LINE連携・定期販売・会員機能など、幅広い施策に対応可能です。
モール連携では、楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazonとの商品情報・在庫の一元管理が可能。専用オプション「モール商品一元管理サービス」により、複数店舗での在庫調整や商品更新の手間も削減できます。
モール出店と自社ECを併用したい事業者にとって、運用効率と拡張性を兼ね備えたプラットフォームです。
makeshopについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
越境ECに強いECプラットフォーム
海外展開や多言語・多通貨対応、グローバル物流などに対応できる越境ECに強いプラットフォームを紹介します。
Shopline|東アジア圏越境・SNS販売を同時に強化したい方に

画像参照:SHOPLINE
Shopline(ショップライン)は、アジア最大級のECプラットフォームとして、台湾や香港、東南アジアを中心に展開されてきたサービスです。2023年に日本版が本格リリースされ、アジア向け越境ECとの相性の良さや、ノーコードで構築できるオールインワン型の使いやすさが注目されています。
導入企業には、D2Cブランドや雑貨・食品などの中小企業が多く、これから海外進出を視野に入れたい事業者には注目のサービスです。
SHOPLINEについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
Magento|越境・BtoB・大規模要件に応えるエンタープライズ向け

画像参照:Magento
Magentoは、Adobeが提供するエンタープライズ向けのオープンソースECプラットフォームです。高い拡張性と柔軟なカスタマイズ性を備え、BtoCからBtoB、越境EC、サブスクリプションなど複雑なビジネス要件にも対応できることが特徴です。
グローバルブランドや大手小売企業など、複雑な運用要件を持つ企業で多く採用されており、フルスクラッチに近い自由度を求める中・大規模企業に最適なECプラットフォームです。
Magentoについて詳しくは下記の記事をご覧ください。
目的別に最適なECカートを選ぶポイントまとめ
この記事では、17のECプラットフォームを目的・ジャンル別に整理しました。
- 手軽に始めたい方:月額無料や低コストに強みを持つBASE、STORES、らくうるカートなど
- D2C・中小企業の事業成長を目指す方:ブランディングがしやすいShopify、ecforce、侍カートなど
- 大企業・BtoB用途で拡張を見据える方:サポートや機能が手厚いebisumart、ECbeing、メルカートなどが
- モール併用で販路拡大したい方:makeshopが商品・在庫・物流の一元管理を可能に
- 越境ECやグローバル展開を目指す方:多言語・多通貨・海外物流にも対応しているShopify、Shopline、Magentoなど
自社の目的と販売戦略に合わせて選びましょう。無料の体験期間を設けているプラットフォームもあるので、まずは体験期間で実際に管理画面などを確認してみるのもおすすめです。