日本国内でECサイトの新規構築を検討したとき、選択肢のひとつとしてあげられるのがebisumartです。ebisumartはクラウド型のECプラットフォームで、特に中規模から大規模の事業規模のサイト構築に適しています。
この記事では、ebisumartの特徴や機能、導入メリット・デメリットをわかりやすく解説。さらに、近年注目されるShopifyとの比較ポイントについても紹介します。
ebisumartの特徴

ebisumart(エビスマート)は、株式会社インターファクトリーが提供するクラウド型のEC構築プラットフォームです。
クラウドで完結するSaaS型でありながら、従来のパッケージ型ECと同じような自由度の高さが特徴です。柔軟なカスタマイズ性と高い拡張性を兼ね備えており、BtoC・BtoB・オムニチャネル・モール型など、多様な業種・業態に対応できるECプラットフォームとして多くの国内企業に導入されています。
ebisumartの主な機能
ebisumartは、ECサイトを運営する上で必要な機能は標準搭載となっています。そこに加え、より高度なEC運営を可能にする機能も搭載されています。
商品・在庫・受注の一元管理機能
ebisumartの管理画面では、商品登録、在庫調整、注文管理を一元管理できます。販売チャネルが複数ある場合でも、在庫連動やリアルタイム更新にも対応しています。
多様な決済オプション
クレジットカード、後払い、Amazon Pay、楽天ペイなど主要決済に加え、BtoB向けの掛け払い、見積もり対応などの決済オプションも豊富です。
カスタマイズ可能なCMS機能
HTML・CSS・JavaScriptレベルでの編集が可能なCMSを搭載しています。自由度の高いデザインや動的コンテンツの実装が可能で、APIを通じて外部CMSとの連携もできます。
マルチチャネル対応
Amazonや楽天などのECモールとの連携機能を備えており、自社サイトと外部モールをまとめて管理できます。また、店舗のPOSレジと在庫を同期したり、マーケティングツールと連携して顧客分析を行うことも可能です。
ebisumartの料金
ebisumartは主に3つの異なる料金プランがあります。
- 従量課金プラン:売上に応じて変動する。スタートアップや流動的なビジネス向け。
- 固定料金プラン:毎月定額で安定運用できる。予算管理がしやすい。
- レベニューシェアプラン:一定割合を売上から支払う。初期費用を抑えたい場合に有効。
プラン名 | 従量課金プラン | 固定料金プラン | レベニューシェアプラン |
---|---|---|---|
特徴 | サイトのアクセス数により毎月の費用が変動する | 毎月の料金は固定 | 売上に対して一定の割合で料金が発生する |
初期構築費用 | 300万円〜 | 300万円〜 | 1,000万円〜 |
月額費用内訳 | ・基本保守料金 ・カスタマイズ機能保守費用 ・オプション利用料金 ・アクセス費用(変動) |
・基本保守料金 ・カスタマイズ機能保守費用 ・オプション利用料金 ・アクセス費用(固定) |
毎月の売上金額の2.5%〜 |
ebisumartのメリット
ebisumartが選ばれる最大の理由は、クラウド型でありながら高い拡張性です。その他にも、ebisumartの導入メリットを紹介します。
定期的な自動アップデートで常に最新
SaaS型の利点を活かし、セキュリティパッチや機能改善が常に適用されます。運用中も追加コストなしでシステムがアップデートされる点は大きな安心材料です。
API連携で外部サービスとの柔軟な連携が可能
CDPやMAツール、基幹システムとの連携もAPIベースで可能なため、自社に最適なEC基盤構築ができます。
ebisumartの導入の注意
高機能で優れたebisumartにも、導入コストや操作難易度といったデメリットが存在します。特に小規模な事業者にとっては慎重な検討が必要です。
小規模店舗にとっては初期費用が負担になりやすい
初期費用や月額が比較的高額なため、売上規模が小さいEC事業者には構築と運用ともにコストが見合わない可能性があります。
カスタマイズには専門知識が必要
高い柔軟性の裏返しとして、機能追加や設定変更にはある程度のコードや専門的な知識が求められます。社内にエンジニアがいない場合は、開発パートナーを選定するなどの対応が必要になります。
ebisumartとShopifyとの比較
ebisumartと同じくクラウド型のプラットフォームで近年注目されるShopifyを比較してみましょう。
サービス名 | ebisumart | Shopify |
---|---|---|
相性が良い事業規模 | 中〜大規模事業者 | 小〜大規模事業者 |
カスタマイズ性 | 非常に高い(API/HTML可) | 高い(テーマベース/Liquid言語) |
多言語対応 | オプションあり | テーマにより異なる(標準対応・または有料アプリ) |
サポート | 日本語サポートが充実 | 日本語でのサポート可能 |
料金体系 | 初期費用あり、従量or固定 | 月額制 |
ebisumartは、より複雑な要件や法人ニーズ、レガシーな基幹連携を必要とする企業に適しており、ShopifyはスモールスタートやD2C向けに強みがあります。
ebisumartの導入を検討する際のポイント
ebisumartの導入を成功させるために、導入前に確認すべき点を紹介します。
1. 自社のEC規模と要件に合っているか
月商や商品点数、顧客管理の複雑さなどを基準に、ebisumartの機能を活かせるかを事前に見極めましょう。
2. 外部ツールとの連携要件
CRM・MA・倉庫管理システムなど、すでに使っているシステムとの連携がAPIで可能か確認が必要です。
3. 開発・運用体制の整備
導入後の運用を自社内でまかなうか、開発パートナーに委託するかで費用やスピードが変わってきます。導入支援体制が整っているかどうかも重要な要素になります。
ebisumartは中〜大規模ECサイトに最適なプラットフォーム
ebisumartは、柔軟なカスタマイズ性と堅牢なクラウド基盤を両立するEC構築プラットフォームです。APIや自動アップデートの仕組みにより、将来的な成長にもスムーズに対応できます。特に、BtoB・オムニチャネル・定期販売・会員制度など、多機能な構築を視野に入れる企業にとって、ebisumartは非常に有力な選択肢となるでしょう。
小規模にスタートさせたい場合や、初期の構築・運用コストを下げたい場合はShopifyが向いています。 Shopifyでのサイト制作については以下の記事をごらんください。