EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

Shopifyでは特定条件を満たした注文に対して、注文金額を割引したり、商品をプレゼントしたり、配送料を無料にしたりできるクーポン(ディスカウント:以降、クーポン)を発行できるクーポン機能(ディスカウント機能:以降、クーポン機能)が存在します。
クーポン機能を利用することで、お客様の新規獲得や単価アップ、リピート購入などストアの売上向上を図ることができます。
Shopifyで発行できるクーポンの種類は下記4種類になります。
それぞれ詳しく説明します。
特定の商品または、特定のコレクションを購入する際に、クーポンコードを入力することで適用される割引クーポンです。
割引額は定額もしくは定率で選択することが出来ます。
例えば、下記の場合に利用します
注文時に特定条件を達成した場合に、クーポンコードを入力することで利用できる割引クーポンです。
商品の割引クーポンと異なる点は、特定の商品または、特定のコレクションを選択できない点だけです。それ以外は商品の割引クーポンとほぼ変わらないです。
例えば、下記の場合に利用します
注文時に特定条件を達成した場合に、クーポンコードを入力することで注文の配送料を無料にできる割引クーポンです。
例えば、下記の場合に利用します
特定の商品Xまたは、特定のコレクション内の商品Xを購入する際に、クーポンコードを入力することで、特定商品Yまたは、特定のコレクション内の商品Yを割引価格もしくは無料で手に入れることのできるクーポンです。
例えば、下記の場合に利用します
初回だけ◯%オフクーポンや送料無料など、初回購入から利用できるクーポンを発行することで、一度も購入したことのない顧客に対して購入を促す事ができます。
次回利用できるサンクスクーポンや○回目購入後に使えるクーポンなどを配布することで、既存顧客に対してリピート購入を促すことが出来ます。
「〇個以上購入でX%OFF」や「△円以上で◇円オフ」など、クーポンを使用するのに条件を設けることで、その条件を達成するために顧客についで買いを促すことができ、単価アップを図ることが出来ます。
「商品Xを◯%オフ」「商品Xを購入すると商品Yをプレゼント」など、商品の購入に連動したクーポンを発行することで、特定商品の在庫を減らすこともできます。
クーポンを利用することで、楽天市場やYahooショッピングなどのECモールがよく行っている定期的なイベントを開催し、ストア自体を盛り上げる事ができます。
たとえば、「毎月5のつく日のみに使える5%OFFクーポン」を発行したり、「毎週日曜日だけ使える送料無料クーポン」を発行したりすることで、定期的なクーポンイベントを開催するなど出来ます。
カゴ落ち対策アプリなどを利用して、カートページから離脱しようとしたタイミングなどに、今だけ利用するタイムセールクーポンを自動発行することで、お客様に対して今買うきっかけを作ることができ、カゴ落ちの防止につなげることが出来ます。
下記の記事ではShopifyでできるカゴ落ち対策を紹介していますので、参考になさってください。
Shopifyで出来るカゴ落ち対策|原因やShopifyアプリも紹介
本章では、Shopifyのクーポン機能を利用して、クーポンコードを発行する方法を解説します。
Shopifyでクーポンを発行する方法は下記になります
それぞれ詳しく解説します。
管理画面 > ディスカウントの順に遷移し、「ディスカウントを作成」をクリック
下記の4種類のクーポンの種類から、適したものを選択する
それぞれの詳細は前章で説明していますので、参考にしてください。
次は、クーポンコードを決めます。
クーポンコードは自動生成することも出来ますし、自身で任意に設定することも出来ます。
自分で任意のクーポンコードを設定する場合は、お客様に推測されないような長く、複雑なクーポンコードを設定するように意識しましょう。
クーポン種類が「商品の割引クーポン」や「注文の割引クーポン」の場合は、定額および定率で値引き額を設定できます。
「無料配送クーポン」は送料無料のみとなります。
「Xを購入するとYをプレゼントクーポン」はY商品および、Y商品を無料プレゼントするか、割引および割引率を設定する必要があります。
下記の項目から必要な内容を設定します。
下記、3種類から選ぶことができます
最低購入条件は設定した条件を満たした場合にクーポンを利用できる条件になります。
設定できる最低購入の要件は下記3種類です。
お客様の資格は、特定のお客様にのみクーポンを利用させたい場合に設定します。
設定できる項目は下記になります。
※お客様セグメントは、顧客管理画面より作成することが出来ます。
「最大ディスカウントを使用する」はクーポンの利用回数を制限するための項目です。
下記の項目を設定できます
組み合わせはクーポンを併用させたい場合に設定します。
ただし、クーポンの種類によっては、併用できないクーポンも存在しますのでご注意ください。
有効期間はクーポンを利用できる期間を設定できます。
開始日時から終了日時まで細かく設定することが出来ます。
下記の表のようにShopifyのクーポンには併用できるクーポンと併用できないクーポンの組み合わせが存在します。
例えば、「注文の割引クーポンと無料配送クーポンは併用できます」が「注文の割引クーポンと商品の割引クーポンは併用できません」
クーポンの併用可否 | 商品の割引クーポン | 注文の割引クーポン | 無料配送クーポン | Xを購入するとYをプレゼントクーポン |
---|---|---|---|---|
商品の割引クーポン | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ |
注文の割引クーポン | ✕ | ✕ | ◯ | ✕ |
無料配送クーポン | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ |
Xを購入するとYをプレゼントクーポン | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ |
※2023年3月時点の情報です。
特定ユーザーのみ利用できるクーポンを発行する場合、クーポンを利用できる対象ユーザーにいきわたるようにしっかり配布しましょう。折角クーポンを発行しても、対象ユーザーに知らせないことには、使ってもらえなければ成果に繋がりません。
また、対象外のユーザーに配布しないように気をつけましょう。
使えないクーポンばかり受け取ってしまうと、メリットを感じてもらえなくなりメルマガ購読の解除や、退会など顧客離れに繋がってしまうかもしれません。
Shopifyでは対象ユーザーを絞ってメール送信することが可能です。また、Klaviyoなどのメール配信アプリを活用することで、簡単に対象ユーザーへクーポンを配布することも可能です。
下記の記事ではKlaviyoについての料金や初期設定方法を解説しています。参考になさってください。
Klaviyoとは?ShopifyストアでKlaviyoを使うメリットと初期設定方法
クーポンの条件を複雑に設定している場合は、お客様が理解できるようにわかりやすく明記するように心がけましょう。せっかくクーポンを発行しても、使われないことには意味がないです。
また、クーポンの見せ方によっては、景品表示法の規制対象になってしまう恐れがあるためご注意ください。下記、消費者庁から一部情報を抜粋します。詳しくは消費者庁のHPをご確認ください。
Q. 単体で販売している商品Aと商品Bを組み合わせて、「商品Aと商品Bをセットで○○円」として販売したいと考えているのですが、このような販売方法は景品規制の対象となりますか。
A. 単体で販売している2つ以上の商品を組み合わせて販売していることが明らかな場合は、取引に付随する提供には当たらず、景品規制の適用対象とはなりません。
ただし、商品Aの購入者に対し懸賞により商品Bを提供する場合や、取引の相手方に商品Aの購入を条件として商品Bを提供するかのように認識される告知を行うなど景品類であると認識されるような方法で提供する場合(例 「商品Aを買えば商品Bをプレゼント」、「商品Aを買えば商品Bが付いてくる」、「商品B無料」など)は、取引に付随する提供に当たることとなり、景品規制の対象となります。引用元 :景品に関するQ&A|消費者庁
クーポンを発行頻度が高いと、ストア自体に「安売り店」の印象が付いてしまい、定価での販売が難しくなってしまいます。ただ闇雲にクーポンを発行するのではなく、目的をしっかり設定し、時期やタイミング、ターゲットを検討した上で、クーポンの発行頻度を調整しましょう。
「RuffRuff 予約販売」は在庫切れや新商品販売前、入荷待ちなどタイミングで発生する機会損失の削減をサポートします。
ノーコードかつ3ステップで簡単にセットアップでき、日本語に対応しています。無制限で予約商品を登録および無制限で予約注文を受け付けることが可能です。引用元: RuffRuff 予約販売
クーポンコードはお客様が購入時にコードを入力した場合に割引が適用されますが、自動ディスカウントは条件に合致した場合に自動で割引が適用されます。
割引・値引きができる点ではクーポンもギフトカードも変わりませんが、少し仕様が異なります。
まず、クーポンは割引券というイメージで、商品の値引きを目的に使います。
ギフトカードは商品券というイメージで、Amazonギフト券やApple Gift Cardなどのようにお金の代わりに使います。
ギフトカードは他の商品のようにオンラインストア上で販売も可能で、お客様のギフト用途での購入も可能になります。一方、クーポンコードは販売できないです。
ギフトカードは利用条件に細かな設定が出来ないのに対して、クーポンコードは利用回数や利用できる商品・コレクション、注文個数や金額など細かく設定することが可能です。
ギフトカードは様々なクーポンコードと併用することが出来ますが、クーポンコードは種類によって併用の可否が異なります。
はい。存在します。
Shopifyアプリを利用することで、クーポンを自動発行することが可能です。
例えば、カゴ落ち対策アプリを利用することで、購入しようか迷っている顧客やストアから離脱しようとしている顧客に対して、今だけお得なタイムセールクーポンを発行したり出来ます。また、予約販売アプリを利用することで予約商品のみ割引クーポンを発行したりできます。
下記の記事では、Shopifyに予約販売を導入するのにおすすめのShopifyアプリを紹介しています。ご参考になさってください。
Shopifyの予約販売 アプリ7選 | 予約購入のメリット・デメリットも紹介
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