メルカートとは?主な機能や料金、導入事例まで詳しく解説

メルカートとは?主な機能や料金、導入事例まで詳しく解説

メルカートは日本企業が運営する日本向けのECプラットフォームです。メルカートにどのような特徴・メリットがあるのかわからず導入に踏み切れない方のために、本記事では、メルカートの特徴や利用するメリット・デメリット、利用できる主な機能などを徹底解説します!料金プランや導入事例もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

メルカートとは

メルカート

画像出典:メルカート

メルカートとは、株式会社エートゥジェイが提供するクラウドECプラットフォームです。国内1,600サイト以上の導入実績があるECプラットフォームのパッケージである「ecbeing」をより手軽に使えるようにした、クラウド上で利用できるsaas型のECプラットフォームです。事業の成長に合わせてパッケージ型のecbeingへの移行も容易なので、事業の成長を見据えながらまずは小さくEC運用を始めたい事業者に向いているサービスです。

メルカートでは、総合通販・定期通販・単品通販・BtoB通販(SaaS)など、幅広いタイプのEC構築に必要な機能が揃っています。定期的に自動システムバージョンアップがあるというECカートでは珍しい特徴も持ち合わせており、常にトレンドに合わせた最新の機能を利用しながらECサイトの運営ができます。

サイトの立ち上げから構築後の運用に至るまで手厚いサポートがあるのも、評価を得ている理由のひとつです。

メルカートで利用できる主な機能一覧

メルカートで利用できる主な機能は、以下の通りです。

カテゴリ 詳細
商品検索機能 AIレコメンド
AIチャットボット
カテゴリ機能
イベント機能
ジャンル機能
お気に入り機能 など
商品表示機能 在庫掲載・入荷案内表示
関連商品表示
自動レコメンド
SKUバリエーション表示
セット・合わせ買い対応
タイマー機能 など
注文機能 頒布会
カジュアルギフト機能
限定販売機能
ギフト購入
ノベルティ付与設定
定期購入
リピート購入 など
会員管理機能 会員ランク設定
AI検索アシスト機能
ポイント機能
メルマガ発行
クーポン発行 など
顧客分析機能 顧客属性分析
注文分析
キャンペーン分析 など
購入分析機能 売上分析
検索キーワード分析
月別・日別・時間帯別分析
お気に入り分析
ABテスト分析 など
CRM機能 ステップメール配信
フォローアップメール配信
買い物かご履歴セグメント
キャンペーン集計セグメント
お気に入りセグメント
メルマガ配信 など
CMS機能 AI文章校正
SEO最適化自動設定
ブログ機能
SEO施策
ノーコードCMS など
商品管理機能 商品コメント自動作成
商品一覧在庫切れコメント
在庫管理
出荷管理
ランキング表示
新着表示 など
セキュリティ対策機能 なりすまし対策機能
ブルートフォース対策
管理画面に対する2要素認証
3Dセキュア2.0対応
商品画像自動削除機能
クレジットカード不正検知・認証システム など

メルカートには、商品の閲覧や購入などのユーザーの行動履歴データをAIに機械学習させることで各顧客に適切なレコメンドができる「AIレコメンド機能」や、カテゴリ別に商品を分類する「カテゴリ機能」、マイページからお気に入り登録した商品を確認できる「お気に入り機能」などユーザーが商品を検索しやすくなる機能が豊富に揃っています。

特定の会員限定に商品を販売できる「会員限定商品販売」や、ポイントの付与・利用を可能とする「ポイント機能」など、会員獲得につながる機能、顧客一人ひとりに適切な施策を打ち出せる顧客分析・購入分析機能など、マーケティングに関する機能もそろっています。

メルカートを導入するメリット

ここからは、メルカートを導入することで得られるメリットを解説します。

サイト構築前から手厚いサポートが受けられる

メルカートのECサポート

画像出典:メルカート

メルカートは、手厚いサポート体制を整えているのが大きな魅力です。最適なサービス選定、サイトの設計・構築、売上アップに向けたコンサル・マーケティング支援まで、EC運営に関する幅広いサポートが充実しています。

ECサイトのリリース後は、専任のチームが約1ヶ月間の強化サポートを実施。売上アップ支援では、WEB広告運用やコンテンツ制作、SNS・CRM活用など各支援内容の専門家サポートも提供しています。

セミオーダー型でECサイトの構築が可能

メルカートは、ECサイトの構築サポートも行っています。用意されているテンプレートだけではなく、事業内容や予算などをもとに、顧客一人ひとりに適切なオプション・設定などを細かく設計しています。好みのベースデザインをヒアリングし、事業内容に合った魅力的なサイトデザインを制作してもらうことも可能です。

どんなサイトデザインが最適なのかわからない、理想のサイトを設計する技術がないという方でもメルカートならスムーズにサイトをリリースできるでしょう。

低コストかつ簡単により自由度の高いecbeingへ移行可能

ecbeing

画像出典:メルカート

メルカートは、「ecbeing」への移行が低コストかつ簡単にできるのもメリットです。「ecbeing」は、中堅・大手向けのECプラットフォーム。国内では1,600以上の導入実績があります。

ecbeingでは、サイト統合や複数ブランド対応、オムニチャネル化など、大規模なEC運営が可能。豊富な人材リソースを確保しているため、EC構築~集客・ファン化までワンストップでの支援も受けられます。

他社サービスへの移管では、仕様の違いからデータ移行がスムーズにできないケースも多いです。しかしecbeingはコアとなる機能がメルカートと同じであるため、管理画面・データ・デザインをそのまま移行して運用できます。そのため、サイトの規模が拡大しメルカートでは運用が難しくなってきた場合でも、短時間かつ低コストでサービス移管が可能になります。

メルカートの料金プラン

メルカートの料金プランは、立ち上げプラン・おすすめプラン・顧客理解プラン・定期プランの4つにわかれています。

プラン名 立ち上げプラン おすすめプラン 顧客管理プラン 定期プラン
初期費用 190,000円 190,000円 690,000円 190,000円
月額料金 49,000円 99,000円 199,000円 59,000円
オプション(立ち上げ進捗支援) 800,000円 800,000円 800,000円 800,000円
付帯機能 会員ランク機能
ゲスト購入機能
注文後・同時会員登録機能
ポイント機能
クーポン機能
カゴ落ち分析
決済機能
会員ランク機能
ゲスト購入機能
注文後・同時会員登録機能
決済機能
ポイント機能
クーポン機能
カゴ落ち分析
会員ランク機能
ゲスト購入機能
注文後・同時会員登録機能
決済機能
ポイント機能
クーポン機能
カゴ落ち分析LINEログイン
CRM機能(CRM+)
CDP機能
CRM機能(Sechstant CRM)
会員ランク機能
ゲスト購入機能
注文後・同時会員登録機能
決済機能
ポイント機能
クーポン機能
カゴ落ち分析
定期購入機能
LP一体型フォーム
オプション機能追加 ×(追加不可) 3,000円~ 5,000円~ ×(追加不可)

(2025年2月時点)

参照:メルカート

立ち上げプランは最低限の機能を備えており、小規模のECサイト構築に最適なプランです。おすすめプランは、本格的なECサイト構築に最適なプランです。月3,000円から接客・分析・CRMなどのオプションも追加できます。

顧客管理プランは、機能がもっとも充実しているプランです。ほかのプランにはない、CDP・CRM・顧客分析機能が標準搭載されており、複雑なマーケティング活動全般の自動化も実現できます。

定期プランは定期購入機能やLP一体型フォームを標準搭載しており、単品通販や定期購入を実現したい事業者におすすめのプランです。

どのプランにも、1on1の無料コンサルサポートが付いており、1on1のコンサルサポートでは、ターゲットへのアプローチ設計や機能紹介、課題抽出と改善の提案などを無料で受けられます。

また、各プランには立ち上げ進捗支援のオプションを付けることも可能です。初めてのEC構築・カート移行、進捗管理に不安のあるEC事業者も安心して利用できます。

メルカートの導入事例

ここからは、メルカートの導入事例を紹介します。

リンガーハット:単月売上前年比215%アップを実現!

リンガーハット

画像出典:リンガーハット

リンガーハットは商品販売に必要な機能のみのカートシステムを採用していましたが、施策を打ち出す機能がない点に不満を感じていました。旧サイトのカートシステムのサービス終了にともなって、さまざまな施策を実施できる機能が備わっているメルカートに移行してサイトをリニューアル。

リニューアル後、多数の分析機能を活用しさまざまな施策を打ち出せるようになったことで単月の売上前年比215%アップを達成しています。

参照:メルカート

オッシュマンズ:月最大140%の会員増加を達成!

オッシュマンズ

画像出典:オッシュマンズ

オッシュマンズは、2007年から他社パッケージやecbeingのパッケージ版を利用してECサイトの運営をしていました。しかし運用代行会社を間に挟んでいたことでランニングコストが高いこと、要望を直接開発サイドへ伝えられないためにフットワークが重いという課題がありました。

メルカートへの移行後は、サイトを白に基調としたシンプルかつスマホで使いやすい印象のデザインに改修。「季節の特集」や「ここでしか買えない、オリジナルコラボ商品」といったバナーをサイト上部に置くことでオッシュマンズらしさの演出にもこだわった仕様に変更しました。これにより、会員登録数がリニューアル前と比べて月最大140%アップを実現しています。

参照:メルカート

アツギ:さまざまな側面で業務効率化を実現!

アツギ

画像出典:アツギ

アツギは2005年からECサイトを運営していましたが、デザイン性が低く買いにくいサイト設計に課題感を持っていました。

メルカートの導入後は、購入画面へのカラーチップ導入により顧客からの色に関する問い合わせが減少しています。管理画面から問い合わせ履歴が一目でわかるようになったため、問い合わせメールのプリント&ナンバリング管理業務が不要になりました。

セール期間の価格自動切り替えにより、セール終了時に手動で価格を戻す作業も不要となるなどさまざまな側面での業務効率化を実現しています。

参照:メルカート

メルカートはサイト構築からリリース後の運用までサポートが手厚いECカート

メルカートは、サイト構築からリリース後の運用まで一貫して手厚いサポートを用意しているのが特徴的なサービスです。

事業内容や予算をもとに顧客一人ひとりへ適切なオプション・設定などを細かく設計し、好みのベースデザインをもとにしたサイトデザインを制作してもらえます。ECサイトのリリース後は、専任チームが自走に向けた約1ヶ月間の強化サポートも実施しています。

定期的に自動でシステムバージョンアップが行われるのも、メルカートの魅力です。メルカートを使用すれば、トレンドに合った最新機能を利用できます。

サイト構築からリリース後の運用まで手厚いサポートが受けられるECカートを探している人は、メルカートの導入を検討してみてください。

ブログに戻る
1 6
  • Shopify Liquidとは|特徴や基本構文、学習リソースまで紹介

    Shopify Liquidとは|特徴や基本構文、学習リソースまで紹介

    Tsunライターチーム

    Shopify Liquidは、Shopifyが開発したオープンソースのテンプレート言語です。本記事では、Shopify Liquidの基本概念、主な特徴、そしてその学習に役立つリソースについて解説します。

    Shopify Liquidとは|特徴や基本構文、学習リソースまで紹介

    Tsunライターチーム

    Shopify Liquidは、Shopifyが開発したオープンソースのテンプレート言語です。本記事では、Shopify Liquidの基本概念、主な特徴、そしてその学習に役立つリソースについて解説します。

  • Shopify Polarisとは? 効率的なShopifyアプリ開発に!

    Shopify Polarisとは? 効率的なShopifyアプリ開発に!

    Tsunライターチーム

    Shopify Polarisは、Shopifyのエコシステムにおいて重要な役割を果たす包括的なデザインシステムです。本記事では、Shopify Polarisの概要やメリット、デメリット、Polarisを活用したShopifyアプリの事例、Shopify Polarisを使用する際のヒントとコツを紹介します。

    Shopify Polarisとは? 効率的なShopifyアプリ開発に!

    Tsunライターチーム

    Shopify Polarisは、Shopifyのエコシステムにおいて重要な役割を果たす包括的なデザインシステムです。本記事では、Shopify Polarisの概要やメリット、デメリット、Polarisを活用したShopifyアプリの事例、Shopify Polarisを使用する際のヒントとコツを紹介します。

  • 【Tips】Shopify の GraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    ShopifyのGraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    小笠原 京平

    Shopifyの GraphQL Admin API の小ネタです。 Shopifyの顧客総数を取得したい場合のクエリは、いざ探そうと思ってもパッと見つからないのでメモしておきます。 対象読者 Shopify GraphQL Admin API を使ったことがある方 顧客総数を取得するクエリ 2023-07 バージョンから CustomerSegmentMemberConnection に変更があったため、2023-07より前と以降で若干クエリが異なります。 ※ changelog 2023-07以降 { customerSegmentMembers(first: 1, query: "") { totalCount } } 2023-07より前...

    ShopifyのGraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    小笠原 京平

    Shopifyの GraphQL Admin API の小ネタです。 Shopifyの顧客総数を取得したい場合のクエリは、いざ探そうと思ってもパッと見つからないのでメモしておきます。 対象読者 Shopify GraphQL Admin API を使ったことがある方 顧客総数を取得するクエリ 2023-07 バージョンから CustomerSegmentMemberConnection に変更があったため、2023-07より前と以降で若干クエリが異なります。 ※ changelog 2023-07以降 { customerSegmentMembers(first: 1, query: "") { totalCount } } 2023-07より前...

  • Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    小笠原 京平

    今回は Barrel が提供する Shopify Vite Plugin を導入して、テーマ拡張機能の開発体験を改善する方法をご紹介します。 対象読者 テーマ拡張機能の開発経験がある方 はじめに Shopifyのテーマ拡張機能 (Theme app extensions) はShopify アプリ開発において、ストアフロントに機能を追加するための機能です。 Liquid、JavaScript、CSSなどを使って開発することができますが、通常のアプリ開発と比較すると、ローカルでの開発体験はそれほどよくありません。 そこで、今回は Shopify Vite Plugin を導入して、開発体験を改善していきます。 Shopify Vite Plugin とは Barrel が提供する Vite用プラグインです。ViteをShopify テーマ開発に組み込んで開発体験を改善することを目的として作られていますが、テーマ拡張機能においてもその恩恵を受けることができます。...

    Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    小笠原 京平

    今回は Barrel が提供する Shopify Vite Plugin を導入して、テーマ拡張機能の開発体験を改善する方法をご紹介します。 対象読者 テーマ拡張機能の開発経験がある方 はじめに Shopifyのテーマ拡張機能 (Theme app extensions) はShopify アプリ開発において、ストアフロントに機能を追加するための機能です。 Liquid、JavaScript、CSSなどを使って開発することができますが、通常のアプリ開発と比較すると、ローカルでの開発体験はそれほどよくありません。 そこで、今回は Shopify Vite Plugin を導入して、開発体験を改善していきます。 Shopify Vite Plugin とは Barrel が提供する Vite用プラグインです。ViteをShopify テーマ開発に組み込んで開発体験を改善することを目的として作られていますが、テーマ拡張機能においてもその恩恵を受けることができます。...

  • Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説

    Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説します

    小笠原 京平

    ShopifyのAdmin APIにはGraphQLを用いたAPIがあります。手軽に試す方法としてGraphiQL (GraphQLではなくGraphiQLなのに注意) というIDEがありますので、今回はShopify GraphiQLの使い方やメリット・デメリットを解説します。 GraphiQLとは GraphQL公式が運営しているオープンソースプロジェクトです。GraphQLをブラウザ上でインタラクティブに操作・実行することができます。 グラフィカル (/ˈɡrafək(ə)l/) と発音します。(graphicalと同じ発音) GraphQLとは GraphQLはAPIのためのクエリ言語であり、既存のデータでクエリを実行するためのランタイムです。 GraphQLはAPI内のデータの完全で理解しやすい説明を提供し、クライアントに必要なものだけを要求する力を与え、APIを長期的に進化させることを容易にし、強力な開発者ツールを可能にします。 引用: GraphQL | A query language for your API Shopify GraphiQLの使い方 Shopify GraphiQLは各ストアにアプリをインストールするだけで使えますが、Shopify Devサイト上でデモを触れるので、まずは触ってみましょう! https://shopify.dev/docs/apps/tools/graphiql-admin-api Workshopをやってみよう! Shopifyが作成した「Learn...

    Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説します

    小笠原 京平

    ShopifyのAdmin APIにはGraphQLを用いたAPIがあります。手軽に試す方法としてGraphiQL (GraphQLではなくGraphiQLなのに注意) というIDEがありますので、今回はShopify GraphiQLの使い方やメリット・デメリットを解説します。 GraphiQLとは GraphQL公式が運営しているオープンソースプロジェクトです。GraphQLをブラウザ上でインタラクティブに操作・実行することができます。 グラフィカル (/ˈɡrafək(ə)l/) と発音します。(graphicalと同じ発音) GraphQLとは GraphQLはAPIのためのクエリ言語であり、既存のデータでクエリを実行するためのランタイムです。 GraphQLはAPI内のデータの完全で理解しやすい説明を提供し、クライアントに必要なものだけを要求する力を与え、APIを長期的に進化させることを容易にし、強力な開発者ツールを可能にします。 引用: GraphQL | A query language for your API Shopify GraphiQLの使い方 Shopify GraphiQLは各ストアにアプリをインストールするだけで使えますが、Shopify Devサイト上でデモを触れるので、まずは触ってみましょう! https://shopify.dev/docs/apps/tools/graphiql-admin-api Workshopをやってみよう! Shopifyが作成した「Learn...

  • ブログ記事 Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPRや対応例など

    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

1 6

編集プロセス

EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

掲載情報に関して

掲載している各種情報は、株式会社Tsunが経験および、調査した情報をもとにしています。できるだけ“最新“かつ“正確“な情報の掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。当サイトによって生じた損害について、株式会社Tsunではその賠償の責任を一切負わないものとします。掲載情報に誤りがある場合には、お手数ですが株式会社Tsunまでご連絡をいただけますようお願いいたします。