らくうるカートとは?メリット・デメリットや料金、導入事例まで徹底解説

らくうるカートとは?メリット・デメリットや料金、導入事例まで徹底解説

月額330円(税込)からネットショップを運営できるヤマト運輸の「らくうるカート」。手頃な料金設定であるため、気になっている方も多いでしょう。

らくうるカートは、ヤマトグループならではのサービスや機能によって運用の効率化も期待できるECカートです。

本記事では、「らくうるカート」について特長から主な機能、利用するメリット・デメリットまで詳しく解説します。

利用料金や手数料、導入事例もあわせて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

ヤマト運輸の「らくうるカート」とは

らくうるカート

画像出典:らくうるカート

ヤマト運輸の「らくうるカート」は、月額330円(税込)からはじめられるECカート。らくうるカートには、おもに以下3つの特長があります。

  • Webの知識に自信がなくても簡単にショップ作成可能
  • 商品管理・受注・配送・決済まで1つの管理画面で運用可能
  • 月あたり330円からと低価格で運用可能

ここからは、らくうるカートの特長について詳しく解説します。

Webの知識に自信がなくても簡単にショップ作成可能

らくうるカートは、Webの知識が浅い人でも簡単にネットショップを構築できる仕組みになっています。以下2つのステップを踏むだけで、ネットショップのデザイン制作は完了です。

  1. デザインテンプレ―トを選択
  2. ショップページに利用したい画像・テキストを登録

複雑な操作が不要であるため、はじめてECカートを利用する人でも悩まずにショップを開設できます。

商品管理・受注・配送・決済まで1つの管理画面で運用可能

らくうるカートの管理画面

画像出典:らくうるカート

らくうるカートは、ヤマト運輸が運営するECカートで、ヤマトグループが提供する商品管理・受注管理・配送・決済方法などを利用できます。

他のECカートではすべての機能がそろっていないケースも多く、利用するには外部のサービスを連携させる必要があります。

しかし、らくうるカートならすべてのサービスを一元管理可能。さまざまな情報を1つの画面だけで確認できます。

月あたり330円からと低価格で運用可能

らくうるカートには、ライトプラン・レギュラープラン・アドバンスプランの3つのプランがあります。ライトプランの料金は初期費用3,300円、登録料3,960円/年となっており、初期費用を除けば月あたり330円の料金のみでECサイトを運営できます。

商品登録数は10,000点までという上限がありますが、ほかのECカートでは数十~数百点の登録しかできないケースも。そのため、月あたり330円で10,000点までの商品を取り扱える「らくうるカート」はお得なサービスといえます。

利用手数料として1.1%かかりますが、取引数が少ない小規模なネットショップであれば大きな負担にはならないでしょう。

(2025年3月時点)

らくうるカートのメリット

ここからは、らくうるカートのメリットを解説します。

デザインテンプレートが豊富で商品にあったサイトを設計しやすい

らくうるカートのテンプレート種類

画像出典:らくうるカート

らくうるカートには、計40種類のデザインテンプレートがあります。

ファッション・食品・家電・インテリア・雑貨などジャンル別に適したテンプレートが用意されており、販売したい商品に合ったデザインのネットショップを簡単に構築できます。

急な外出中に商品が入荷したときでもタイムリーに商品登録可能

らくうるカートのスマホ販売イメージ

画像出典:らくうるカート

らくうるカートは、「スマホでかんたん販売」という機能が標準搭載されています。

スマホで商品ページを作成し、商品登録~販売まで実施可能。急な外出中に新商品が出たときにもタイムリーに商品を掲載できます。

スマホであればSNSでのシェアも好きなタイミングで実施できますので、販売機会を逃しません。

30日間無料!自社ECに最適か判断できる

らくうるカートには、30日間無料で利用できるお試し期間があります。無料期間中でも通常プランとほぼ同一の機能を利用できるので、自社ECに最適なサービスかどうか事前に判断しやすいでしょう。

申し込み後、すぐにアカウントが発行されるため、気になったタイミングでネットショップ運営をスタートできます。

ヤマトグループのサービスを連携できるから、効率よく運用できる

らくうるカートの場合、ヤマトグループが提供する配送サービスや決済サービスを連携できます。そのため、1つの管理画面で必要なデータをまとめて運用できるのが魅力です。

ほかのECカートでは、配送や決済などEC運営において必要なサービスのいずれかを外部のサービスと連携させなければいけないケースもあります。この場合、データを確認するときに複数の画面を立ち上げる手間がかかります。

らくうるカートであれば、1つの画面を立ち上げるだけで必要なデータを確認できるので効率のよい運用が可能です。

らくうるカートのデメリット

らくうるカートのデメリットには、以下の2点があります。

  • スマホ決済が利用できない
  • ほかのネットショップに比べて集客機能が少ない

上記について、順に詳しくみていきましょう。

スマホ決済が利用できない

らくうるカートで利用できる決済方法は、以下の通りです。

  • クロネコwebコレクト(クレジットカード払い)
  • クロネコwebコレクト(コンビニオンライン払い)
  • クロネコwebコレクト(ID払い)
  • クロネコ代金後払いサービス
  • クロネコ代金後払いサービス(スマホタイプ)
  • 収納代行サービス
  • 代金引換
  • 銀行振込

クレジットカード・銀行振込・代金引換・後払いサービスなど、幅広い決済方法を導入できますが、スマホ決済のみ対応していません。

PayPayや楽天ペイなどの電子マネーやQRコードなどのスマホ決済も利用できるようにしたい場合には、ほかのECカートの利用をおすすめします。

ほかのネットショップに比べて集客機能が少ない

一般的なECカートには、以下のような集客機能を用意しているケースが多いです。

  • SNS連携
  • 広告連携 など

しかし、らくうるカートに搭載されている集客機能はSNS連携のみ。競合他社が多いうえ顧客に直接アプローチできないネットショップは、集客が課題となりやすい傾向があります。そのため、らくうるカートに搭載の集客機能だけでは集客が難しいかもしれません。

らくうるカートでネットショップを運営するのであれば、外部の集客機能の連携を検討しましょう。

らくうるカートの主要な機能

らくうるカートの主要な機能は、以下の通りです。

ページデザイン デザインテンプレート・HTML/CSS編集・フリーページ作成・ランディングページ作成・キャンペーン表示・SNS連携
商品管理 商品一括登録・CSVアップロード・商品検索・商品バリエーション機能・商品購入制限・在庫残数わずかお知らせ・おすすめ商品・新着商品・入荷通知メール機能
顧客管理 顧客情報一括登録・会員ランク機能・お気に入りリスト機能・販促メール機能
店舗設定 ポイント設定・独自ドメインメール・常時SSL・外部カート機能・予約販売機能・決済サービス連携・アンケート機能・スマホでかんたん販売・POSレジ連携機能
受注管理 受注確認・帳票出力・代理注文・定期購入機能・メールテンプレート・自動サンクスメール・送り状発行サービスAPI連携・クーポン設定・複数配送先設定・出荷予定日機能・払込票発行サービスCSV出力機能

EC運営に最低限必要な機能はもちろん、スマホでかんたん販売や外部カート機能、予約販売機能など運営を楽にする機能が備わっています。

らくうるカートの利用料金と各種手数料

料金プラン ライトプラン レギュラープラン アドバンスプラン
初期費用 3,300円 5,500円 11,000円
登録料 3,960円/年
(月あたり330円)
39,600円/年
(月あたり3,300円)
171,600円/年
(月あたり14,300円)
プラン変更料 - 37,950円/年 171,600円/年
利用手数料 1.10% 無料 無料
利用ドメイン サブドメイン 独自ドメイン 独自ドメイン
メールアドレス発行数 独自ドメイン - 3 10
スマホ対応
商品登録数 1万 無制限 無制限
画像容量 1GB 5GB 100GB
テンプレート登録数 3 10 30
フリーページ登録数 10 100 500
会員登録数 無制限 無制限 無制限
会員アドレス帳登録数 30 100 200
おすすめ商品登録数 30 30 100
販促メール × 1,000通/月 3,000通/月

(2025年3月時点)

参照:らくうるカート

ライトプランは、初期費用3,300円と登録料3,960円/年で利用できます。ただし、利用手数料が1.1%発生します。さらに商品登録数は1万点まで、画像容量は1GBまで、おすすめ商品登録数は30点までなどさまざまな機能に上限を設けられているのがネックな点です。

レギュラープランやアドバンスプランでは、初期費用や登録料にくわえてプラン変更料が発生しますが、ライトプランとは違い利用手数料が無料であるため、取引数が増えたとしても出費がかさむことはありません。

ライトプランは小規模なEC事業者向け、レギュラープラン・アドバンスプランは中~大規模EC事業者向けに最適なプランといえるでしょう。

らくうるカートのショップ導入事例

ここで、らくうるカートを実際に導入したショップの事例を紹介します。

株式会社松富士食品

らくうるカートの導入事例|株式会社松富士食品

画像出典:らくうるカート

株式会社松富士食品は、「六厘舎」をはじめとする有名なつけめん・ラーメン店チェーンを展開する会社です。

2020年から新型コロナの流行で営業時間の短縮・臨時閉店が相次ぎ、非対面販売を開始するべくECサイトをオープンしました。

しかし、購入者名や受注情報の照合など商品発送が大きな負担に。また、売上に比例して増加する利用手数料で赤字になってしまう点に課題を感じていました。

そこで、業務効率化や収益化に向けてヤマト運輸のらくうるカートへの移行を決定。らくうるカートへ移行したことで、商品発送の確認作業の負担が10分の1に軽減しています。カート利用料・決済手数料の削減によって運用コストも43%減少し、黒字化を実現しました。

株式会社ヒラオフーズ

らくうるカートの導入事例|株式会社ヒラオフーズ

画像出典:らくうるカート

株式会社ヒラオフーズは、カウンター越しの揚げ出し方式で天ぷらを熱々で提供する天ぷら専門チェーン「天麩羅処ひらお」を展開する企業です。

名物である「いかの塩辛」の通販の注文を電話で受けていましたが、注文数が増えたために受注・決済業務がひっ迫し、ECサイトの開設が急務の課題となりました。

そこで、ECサイトの開業から運用まで必要な機能がすべて備わっている「らくうるカート」を導入。アナログ業務がすべてデジタル化できたことで業務効率の向上を実現しています。

電話注文時にはなかった潜在顧客も獲得できるようになり、売上も2倍に増加しています。

らくうるカートは手頃な料金と効率のよい運用が魅力のECカート

らくうるカートは、月あたり330円からネットショップを運営できるECカートです。

2つのステップを踏むだけで簡単にショップを開設できるうえ、ヤマトグループのサービスとの連携により1つの管理画面で必要なデータをすぐに確認できます。

30日間無料で通常プランとほぼ同じ機能が使えるようにもなっているため、本契約する前に自社に本当に合っているサービスなのかどうかを見極められるのも魅力的なポイントです。

らくうるカートを利用して、手頃な料金からのネットショップ運営をはじめてみてはいかがでしょうか。

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編集プロセス

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