みなさんはShopifyでどのような決済方法を導入していますか?
本記事ではShopifyストアに銀行振込を導入するメリット・デメリット、銀行振込を設定する方法を紹介したいと思います。
銀行振込とは
お客様がShopifyストア上で商品を注文した後に、ストアの指定する銀行口座に直接お金を振り込む支払方法です。
Shopifyストアに銀行振込を導入するメリット
クレジットカードの使用を好まない層の獲得
成人の方でもクレジットカード決済に抵抗感を持っている方は多く存在します。クレジットカード決済を避けたい方でもストアで購入ができるように、銀行振込を導入しておくことは双方にメリットが生まれます。
手数料がかからない
銀行振込はクレジットカード支払などで発生する決済手数料やShopify Payment以外の決済方法で発生する取引手数料などが発生しません。
※ 本記事で紹介する「手動の決済方法」を利用した場合です。KOMOJUやPaidyなど決済代行サービスを利用する場合は手数料が発生する場合があります。
導入が簡単
導入方法(設定方法)は後述しますが、Shopifyストアに銀行振込を導入するのはとても簡単です。決済方法として銀行振込を追加するだけであれば、コーディングも不要で追加することができます。
カゴ落ち防止に繋がる
カゴ落ちの原因の大半を占めるのは「希望する決済種別がない」という理由です。クレジットカードを保有していない方や、好まない方のカゴ落ちを防ぐためにも、銀行振込の導入はしておいた方が良いでしょう。

出典:令和5年 通信利用動向調査報告書(世帯編)|総務省
総務省「令和5年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」では、「インターネットで購入する際の決済方法」として、銀行振込はクレジットカード決済や電子マネー、コンビニ決済に次いで4番目に利用されている決済方法です。決済方法を増やしたいと考えている方は、銀行振込を検討してみてはいかがでしょうか。
下記の記事では「決済方法の拡充」以外にもShopifyで出来るカゴ落ち対策を紹介しています。ご参考になさってください。
Shopifyで出来るカゴ落ち対策|原因やShopifyアプリも紹介
Shopifyストアに銀行振込を導入するデメリット
銀行の営業時間が短い
銀行の営業時間が短いため、お客様の振込が遅くなったり、間に合わなかったり、指定口座への入金が遅くなったりする場合があります。
注文処理作業の手間が増える
入金確認や支払ステータスへの変更など、クレジットカード決済では発生しない注文処理の手間が増えるデメリットがあります。

振込手数料が発生する場合がある(お客様側)
最近では同じ銀行間であれば振込手数料がかからない銀行も増えていますが、お客様にとっては振込手数料がデメリットになる場合があります。
Shopifyストアで銀行振込を設定する方法
1. 設定>決済の順に遷移
2. 「手動の決済方法を追加」をクリック

3. 「銀行振込」をクリック

4. 表示されたポップアップの「詳細」と「支払の手順」を入力

「詳細」
詳細の箇所は、お客様がチェックアウト画面にて支払い方法に「銀行振込」を選択した際に表示されます。

下記内容を記入すると良いと考えています。
- 振込先情報(銀行口座情報)
- 振込期限(注文後✕週間以内に入金など)
- 出荷のタイミング(お支払いが確認でき次第、出荷するなど)
- 振込手数料の負担(お客様負担など)
- 振込が確認できなかった場合の対応(○日以内に振込がない場合は、キャンセル扱いなど)
(参考テキスト)
下記の銀行口座にお振り込みください。
【振込先】
1、銀行名 XX銀行
2、支店名 XX支店
3、口座種類(普通)
4、口座番号 XXXXXXX
5、口座名義 XX
6、振込期間 ご注文日よりX週間以内
※ 振込手数料は、ご負担頂けますようお願い申し上げます。
※ お支払いが確認でき次第、商品を出荷させていただきます。
※ 振込期間内にお支払いを確認できなかった場合は、注文をキャンセルさせていただきます。
支払いの手順
お客様が支払い方法に「銀行振込」を選択して、注文した後に表示されます。

支払手順に記載する内容は、基本的には詳細と同じ内容で良いと考えています。
5.「銀行振込を有効化する」をクリック
以上で、銀行振込の設定方法は終了になります。
注文確認メールに振込先を表示する方法
本章ではお客様が「銀行振込」を利用して注文した場合に、注文確認メールに銀行振込に関する情報を表示する方法を紹介します。
※ 2023年7月20日時点の情報となります。デフォルトのテンプレート自体がアップデートされている場合があり、上手く動作しない場合もございますのでご了承ください。
本章で紹介する方法の設定を行うことで、下記の添付画像のようにお客様が銀行振込を利用して注文した場合に、注文確認メールに銀行振込の情報を表示することができます。

(設定手順)
1. 設定>通知>注文の確認の順に遷移
2. 「コードを編集」をクリック
3. 下記のサンプルコードを参考にメール本文(HTML)を修正
※ 修正する前にメール本文(HTML)のバックアップを取っておくことをおすすめします。

(サンプルコード)
{% assign bank_deposit_transactions_size = transactions | where: 'gateway_display_name', 'Bank deposit' | size %}
{% if bank_deposit_transactions_size > 0 %}
<td class="customer-info__item">
<h4>決済方法</h4>
<p>
下記の銀行口座にお振り込みください。<br><br>
【振込先】<br>
1、銀行名 XX銀行<br>
2、支店名 XX支店<br>
3、口座種類(普通)<br>
4、口座番号 XXXXXXX<br>
5、口座名義 XX<br>
6、振込期間 ご注文日よりX週間以内<br><br>
※ 振込手数料は、ご負担頂けますようお願い申し上げます。<br>
※ お支払いが確認ができ次第、商品を出荷させていただきます。<br>
※ 振込期間内にお支払いを確認できなかった場合は、注文をキャンセルさせていただきます。
</p>
</td>
{% endif %}
銀行振込を自動で非表示にできるShopifyアプリ
銀行振込導入後に「ゲスト会員は、銀行振込を非表示にしたい」や「配送希望日を設定している場合は、銀行振込を非表示にしたい」など銀行振込を非表示にしたいケースが発生するかと存じます。
本章では、あらゆる条件で銀行振込を非表示にできるShopifyアプリを紹介します。
RuffRuff 注文制限
「RuffRuff 注文制限」は完全日本語対応で、日本初のCart and Checkout Validation APIを利用したShopify アプリです。
「Cart and Checkout Validation API」を利用することにより、これまでフロントでしか対応できなかった注文制限の処理をサーバサイドで実現しました。そのため、既存の注文制限アプリに比べ、より突破されにくい堅牢な注文制限を実現することが可能です。
アプリ1つで個数制限や金額制限、同梱制限、顧客制限、決済非表示を実施できます。
本アプリを利用することで、下記のようなことが実現できます。
・カート内の合計金額が3,000円以上になったら、銀行振込を非表示
・カート内に予約商品が含まれている場合は、銀行振込を非表示
・ゲスト会員だけ、銀行振込を非表示
特定商品のみ銀行振込を非表示にする方法
手順1 アプリをインストールする

まず、Shopify App StoreからRuffRuff 注文制限をインストールします。
Shopify App Storeで「ruffruff」と検索することで、「RuffRuff 注文制限」を発見することができます。
Shopify App Storeにて「RuffRuff 注文制限」のアプリページにアクセスしたら、「インストール」をクリックします。
手順2 適したプランに契約する
アプリの利用にはライトプランが必要です。ビジネス規模や利用期間に合わせて、ライトプランの月額払いまたは、年額払いに契約します。

(1)アプリの「料金プラン」を選択
(2)契約したいプランの「プランを変更する」をクリック

(3)プランの内容を確認し、「承認」をクリック
手順3 決済ルールを作成する
プランをアップグレードしたら、決済ルールを設定します。決済ルールを利用して、「特定の商品に対して、銀行振込を非表示にする」設定を行います。

(1)アプリの「決済ルール」を選択
(2)「ルールを作成」をクリック

(3)「ルール名」に任意の名称を入力
(4) 決済方法セクションで「銀行振込」を選択

(5)商品セクションにて、銀行振込を非表示にしたい商品を選択
(6)「保存」をクリック
手順4 Shopifyテーマに埋め込みアプリを有効化する
Shopifyテーマに埋め込みアプリを有効化します。これにより、数量ピッカーの制御や商品メッセージの表示などが可能になります。

(1) Shopify管理画面から「オンラインストア」へ移動
(2)「テーマ」を選択し、「カスタマイズ」をクリック

(3)画面左の「埋め込みアプリ」を選択
(4)「RuffRuff 注文制限」という名称の埋込アプリを有効化
(5)「保存」をクリック
手順5 銀行振込が非表示になるか確認する
実際に商品をカートに追加し、チェックアウトページへ遷移した場合に銀行振込が非表示になっているかを確認します。
意図したとおりに、銀行振込が非表示になっていれば、設定は完了です。
銀行振込が非表示にならない場合の対処法
1. 有料プランへアップグレードしていない
アプリを利用するにはライトプランに契約する必要があります。
開発ストアにおいてもライトプランへアップグレードが必要になります。
2. 埋め込みアプリを有効にしていない
上記の場合は、Shopifyテーマのカスタマイズ画面にアクセスしていただき、埋め込みアプリを有効にし、再度ご確認をお願いします。
3. ルールが有効になっていない
上記の場合は、ルール画面より該当ルールのステータスをご確認ください。ステータスが「無効」の場合は「有効」に変更し、再度ご確認をお願いします。
4. 手動の決済で登録した「銀行振込」ではない

今回の記事で紹介した設定方法は、Shopifyの「手動の決済方法」で追加した「銀行振込」を対象にしています。
もし、GMOイプシロンやKOMOJUなどの外部決済サービスを利用して銀行振込を導入している場合は、下記のヘルプページを参考に、決済ルールの決済方法の項目を修正して、再度ご確認をお願いします。
決済方法の一覧に存在しない決済を非表示にする|RuffRuff 注文制限 ヘルプセンター
最後に
今回はShopifyストアに銀行振込を導入するメリットやデメリット、設定方法をご紹介しました。
Shopifyでは他にも様々な決済方法を利用することができます。下記のブログ記事で銀行振込以外にもShopifyで導入できる決済方法も紹介しています。新たな決済方法の導入を検討している方はご参考にしてください。