Shopifyで販売個数制限(購入数量制限)を可能にするアプリ

Shopifyで個数制限を実現!おすすめアプリ7選と選び方のポイント

Shopifyストアで商品の販売制限を検討していますか?品薄商品の在庫管理や、希少品の転売防止のために購入個数を制限したいと考えている方も多いでしょう。本記事では、Shopifyで簡単に個数制限を実現できるアプリをいくつかご紹介します。

個数制限アプリを使えば、「1回の注文あたり5個まで」や「1人1個まで」といった細かな設定が可能になります。さらに、一部のアプリでは金額や重量による制限、販売単位の設定なども行えます。

それでは、各アプリの特徴や選び方のポイントを詳しく見ていきましょう。Shopifyストアの運営をより効率的にする個数制限アプリの選び方がわかるはずです。

個数制限(数量制限)とは?

「1回の注文あたり1個から5個まで」「1人1個まで注文可能」など1回の注文または1人当たり購入できる数量を制限することを個数制限(数量制限)と呼びます。

個数を制限する目的は各ストアで様々で、弊社で経験したケースでは「品薄のため在庫数以上の注文を防ぐため」や「希少価値が高く転売対策したいため」、「布・生地など切り売り商品で、一定の長さ以上から販売したいため」などの目的で制限をかけるShopifyストア様がいました。

 

下記のブログ記事では、RuffRuff予約販売とShopify Flowを利用して1人1個までの販売を実施する方法を紹介しています。ご参考にしてください。

Shopifyで1人1個までの個数制限を実施する方法|お一人様1個までの購入制限 

個数制限アプリの選び方は5つ

個数制限アプリの選ぶ際は下記の5つの項目を意識すると良いでしょう。

  • 日本語対応してるかどうか
  • Cart and Checkout Validation APIに対応しているか
  • もとめる機能があるか 
  • ノーコードで導入できるか
  • コストはいくらか

それぞれ、詳しく解説します。

日本語対応してるかどうか

Shopifyには多くの個数制限アプリがあります。
安いからと言って安易にアプリを選択すると見えない作業コスト(日本語変換やなにか問題が発生したときの問い合わせなど)が発生するため、十分に注意が必要です。
まずは、下記が日本語に対応されているか確認しましょう。

  • ストアフロント部分(ユーザー側のサイト表示部分)
  • アプリの管理画面
  • ヘルプページ
  • 問い合わせ担当者 

Cart and Checkout Validation APIに対応しているか

Cart and Checkout Validation APIは2024年にShopifyから公開された新しい技術です。Cart and Checkout Validation APIに対応している個数制限アプリは下記のようなケースの購入もチェックアウトページ上でブロックすることができます。

  • BuyButtonで生成したカートボタンでの購入
  • お気に入りアプリなど第三者アプリで生成したカートボタンでの購入
  • カートに残った制限対象商品の購入
  • コーディングで無理やり表示したカートボタンでの購入

Cart and Checkout Validation APIに対応している個数制限アプリを選ぶことで、上記の意図しない注文を未然に防ぐことが出来ます。

もとめる機能があるか

個数制限アプリでも最小個数から最大個数の制限だけでなく、倍数の制限や翻訳など出来ることと出来ないことが異なります。

アプリを選択する前に絶対に必要な機能を洗い出しておくと良いでしょう。

ノーコードで導入できるか

個数制限アプリの中には、liquidファイルにスニペッドコードを挿入する必要のあるShopifyアプリと「埋め込みアプリ」や「アプリブロック」を提供しノーコードで導入できるShopifyアプリの2種類があります。

ノーコードで導入できるShopifyアプリの方が導入しやすく、アンインストール後もソースコードが残らないメリットがあります。

極稀にアンインストール後も残ってしまったソースコードが、サイトに悪影響を及ぼすことがありますので、できる限りノーコードで導入できるShopifyアプリを選びましょう。 

コストはいくらか

自社のShopifyストアが「個数制限にどこまでの機能を求めるのか」の観点でいくらまでコストを割けるか検討しましょう。 

個数制限を実施できるShopifyアプリ

RuffRuff 注文制限

 「RuffRuff 注文制限」は完全日本語対応で、日本初のCart and Checkout Validation APIを利用したShopify アプリです。

「Cart and Checkout Validation API」を利用することにより、これまでフロントでしか対応できなかった注文制限の処理をサーバサイドで実現しました。そのため、既存の注文制限アプリに比べ、より突破されにくい堅牢な注文制限を実現することが可能です。

アプリを利用することで「1回の注文あたり1個まで」「1回の注文あたり3個から」「1回の注文あたり2個から5個までの範囲で」「指定した数量倍数で(2個ずつつや3個ずつ)」など様々な個数制限を実施できます。また、個数制限機能だけでなく、金額制限機能や翻訳機能、制限範囲の設定、商品メッセージ機能、デザインカスタマイズ機能など様々な機能があります。



OC Quantity Breaks Order Limit(旧:ORICHI Bundle Quantity Breaks)

出典:OC Quantity Breaks Order Limit|Shopifyアプリストア

OC Quantity Breaks Order Limit(旧:ORICHI Bundle Quantity Breaks)」はShopifyでも人気の高い個数制限アプリの1つです。OC Quantity Breaks Order Limitは、Shopifyストア向けに様々なディスカウント機能や購入制限機能を提供するShopifyアプリです。数量割引やバンドル割引、段階的価格設定など、多彩なディスカウント機能を提供しており、商品に対して最大購入数や最小購入数を設定できる購入制限機能も提供しています。

2024年5月22日時点では、まだCart and Checkout Validation APIに対応していないです。

料金:6ドル/月〜

下記のブログ記事では、OC Quantity Breaks Order Limitの特徴や料金プラン、設定方法などを紹介しています。ご参考にしてください。

OC Quantity Breaks Order Limit(旧:ORICHI Bundle Quantity Breaks)とは?

Order Limits ‑ MinMaxify

Order Limits ‑ MinMaxify|Shopifyアプリストア
出典:Order Limits ‑ MinMaxify|Shopifyアプリストア

「Order Limits ‑ MinMaxify」はShopifyでも人気の高い個数制限アプリの1つです。「1回の注文あたり1個から5個まで」のような個数制限ができるのに加え、重量や金額による販売制限も可能です。また、販売単位(3個ずつや5個ずつなど)の制限も可能です。

2024年5月22日時点では、まだCart and Checkout Validation APIに対応していないです。

料金:月額10ドル

下記のブログ記事ではOrder Limits ‑ MinMaxifyの特徴やセットアップ方法を紹介しています。ご参考にしてください。

Order Limits ‑ MinMaxifyとは?|料金プランやセットアップ方法を紹介

Min&Max Limits by Limitsify

Min&Max Limits by Limitsify|Shopifyアプリストア
出典:Min&Max Limits by Limitsify|Shopifyアプリストア

「Min&Max Limits by Limitsify」は比較的安価に利用できる個数制限アプリの1つです。Order Limits ‑ MinMaxify同様に個数制限だけでなく、重量や金額による販売制限も可能です。Order Limits ‑ MinMaxifyとの違いは販売単位の設定ができない点などです。

2024年5月22日時点では、まだCart and Checkout Validation APIに対応していないです。

料金:月額4ドル〜

下記のブログ記事ではMin&Max Limits by Limitsifyの特徴や料金プラン、設定方法などについて詳しく解説しています。ご参考にしてください。

Min&Max Limits by Limitsifyとは?特徴や料金プラン、設定方法をご紹介

OrderLogic ‑ Min & Max Limits

OrderLogic ‑ Min & Max Limits|Shopifyアプリストア
出典:OrderLogic ‑ Min & Max Limits|Shopfiyアプリストア

「OrderLogic ‑ Min & Max Limits」は比較的安価に利用できる個数制限アプリの1つです。Standardプランの場合は商品単位とバリアント単位で個数制限を実施でき、Premiumプランにアップグレードすると任意の商品タグがついている商品で個数制限を実施できます。

2024年5月22日時点では、まだCart and Checkout Validation APIに対応していないです。

料金:月額4.99ドル〜

KOR Order Limit Quantity

KOR Order Limit Quantity|Shopifyアプリストア
出典:KOR Order Limit Quantity|Shopifyアプリストア

「KOR Order Limit Quantity」も比較的安価に利用できるのが特徴で、商品に個数ルールが重複して適用された場合のルールの優先順位を設定することが可能です。

2024年5月22日時点では、まだCart and Checkout Validation APIに対応していないです。

料金:月額3.99ドル〜

下記のブログ記事では、KOR Order Limit Quantityの特徴や料金プラン、設定方法について詳しく紹介しています。ご参考にしてください。

KOR Order Limit Quantityとは?特徴や料金プラン、設定方法をご紹介

RuffRuff 予約販売



「RuffRuff 予約販売」はShopifyで簡単に予約販売を実施できる日本製のShopifyアプリです。予約販売だけでなく、期間限定販売やVIP会員限定販売、後払いなど様々な販売を実現できるのが特徴です。個数制限アプリではありませんが、商品に対して「1回の注文あたり1個まで」などの簡易な個数制限をかけることが可能です。英語が苦手という方は日本語対応している当アプリを選ぶのも良いでしょう。予約販売アプリとして唯一Cart and Checkout Validation APIに対応しています。

料金:無料〜

※ 開発ストアのみ無料で全機能をご利用できます。

下記のブログ記事では、RuffRuff予約販売とShopify Flowを利用して1人1個までの販売を実施する方法を紹介しています。ご参考にしてください。

Shopifyで1人1個までの個数制限を実施する方法|1人1回かつ1人1個までの購入制限 

個数制限アプリの比較表

下記の表は各個数制限アプリで出来ることや特徴を整理した比較表です。アプリ選びのご参考にしてください。埋め込みアプリに対応しているShopifyアプリはノーコードで導入できます。

※ Cart and Checkout Validation APIを利用することで、より堅牢な注文制限が可能になります。Cart and Checkout Validationは、Shopify Editions | Winter '24に公開されたばかりのため、まだ対応できている注文制限アプリは少ないです。

項目 RuffRuff 注文制限 Orichi ‑ Quantity Breaks Order Limits ‑ MinMaxify Min&Max Limits by Limitsify OrderLogic ‑ Min & Max Limits KOR Order Limit Quantity RuffRuff 予約販売
最小数の 制限 -
最大数の制限

指定数の制限

0,2,6,9など

- - - - - -

倍数制限

2個ずつや5個ずつなど

- - - -
Cart and Checkout Validation API 対応の有無 - - - - -
日本語対応 - - - - △ 一部日本語対応
セットアップ方法 埋め込みアプリ 埋め込みアプリ 埋め込みアプリ スニペットコードの自動挿入 スニペットコードの自動挿入 埋め込みアプリ 埋め込みアプリ

下記のブログ記事では、指定した数量の倍数(2個ずつ、3個ずつなど)で商品を販売する方法をご紹介します。ご参考にしてください。

Shopifyで指定数量の倍数で販売する方法|カート追加可能数を3個ずつに制御する方法

最後に

本記事では、Shopifyストアで個数制限を実施するためのアプリをいくつかご紹介しました。個数制限アプリを選ぶ際は、以下のポイントを考慮することをおすすめします:

  1. 必要な機能:単純な個数制限だけでなく、金額や重量による制限、販売単位の設定など、ストアの要件に合った機能があるか確認しましょう。

  2. 日本語対応:管理画面やサポートが日本語対応しているかどうかは、導入や運用の手間に大きく影響します。

  3. Cart and Checkout Validation API対応:より堅牢な制限を実施したい場合は、この新しい技術に対応したアプリを選びましょう。

  4. 導入の容易さ:ノーコードで導入できるアプリは、技術的な知識が少なくても簡単に設定できます。

  5. コスト:機能と価格のバランスを考慮し、ストアの規模や予算に合ったアプリを選びましょう。

適切な個数制限アプリを導入することで、在庫管理の効率化や転売防止など、ストア運営における様々な課題を解決できます。ぜひ、ご自身のストアに最適なアプリを見つけ、効果的な販売戦略を実現してください。

また、個数制限以外にも、Shopifyには様々な便利なアプリがあります。「集客」「売上拡大」「ブログ記事拡張」など、ストア運営に役立つアプリについては、こちらの記事もぜひご覧ください:

おすすめのShopifyアプリ|ジャンル別に紹介

Shopifyアプリを上手に活用して、より効率的で成功するオンラインストアを作り上げていきましょう。

ブログに戻る
1 6
  • 【Tips】Shopify の GraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    【Tips】Shopify の GraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    小笠原 京平

    Shopifyの GraphQL Admin API の小ネタです。 Shopifyの顧客総数を取得したい場合のクエリは、いざ探そうと思ってもパッと見つからないのでメモしておきます。 対象読者 Shopify GraphQL Admin API を使ったことがある方 顧客総数を取得するクエリ 2023-07 バージョンから CustomerSegmentMemberConnection に変更があったため、2023-07より前と以降で若干クエリが異なります。 ※ changelog 2023-07以降 { customerSegmentMembers(first: 1, query: "") { totalCount } } 2023-07より前...

    【Tips】Shopify の GraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    小笠原 京平

    Shopifyの GraphQL Admin API の小ネタです。 Shopifyの顧客総数を取得したい場合のクエリは、いざ探そうと思ってもパッと見つからないのでメモしておきます。 対象読者 Shopify GraphQL Admin API を使ったことがある方 顧客総数を取得するクエリ 2023-07 バージョンから CustomerSegmentMemberConnection に変更があったため、2023-07より前と以降で若干クエリが異なります。 ※ changelog 2023-07以降 { customerSegmentMembers(first: 1, query: "") { totalCount } } 2023-07より前...

  • Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    小笠原 京平

    今回は Barrel が提供する Shopify Vite Plugin を導入して、テーマ拡張機能の開発体験を改善する方法をご紹介します。 対象読者 テーマ拡張機能の開発経験がある方 はじめに Shopifyのテーマ拡張機能 (Theme app extensions) はShopify アプリ開発において、ストアフロントに機能を追加するための機能です。 Liquid、JavaScript、CSSなどを使って開発することができますが、通常のアプリ開発と比較すると、ローカルでの開発体験はそれほどよくありません。 そこで、今回は Shopify Vite Plugin を導入して、開発体験を改善していきます。 Shopify Vite Plugin とは Barrel が提供する Vite用プラグインです。ViteをShopify テーマ開発に組み込んで開発体験を改善することを目的として作られていますが、テーマ拡張機能においてもその恩恵を受けることができます。...

    Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    小笠原 京平

    今回は Barrel が提供する Shopify Vite Plugin を導入して、テーマ拡張機能の開発体験を改善する方法をご紹介します。 対象読者 テーマ拡張機能の開発経験がある方 はじめに Shopifyのテーマ拡張機能 (Theme app extensions) はShopify アプリ開発において、ストアフロントに機能を追加するための機能です。 Liquid、JavaScript、CSSなどを使って開発することができますが、通常のアプリ開発と比較すると、ローカルでの開発体験はそれほどよくありません。 そこで、今回は Shopify Vite Plugin を導入して、開発体験を改善していきます。 Shopify Vite Plugin とは Barrel が提供する Vite用プラグインです。ViteをShopify テーマ開発に組み込んで開発体験を改善することを目的として作られていますが、テーマ拡張機能においてもその恩恵を受けることができます。...

  • Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説

    Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説します

    小笠原 京平

    ShopifyのAdmin APIにはGraphQLを用いたAPIがあります。手軽に試す方法としてGraphiQL (GraphQLではなくGraphiQLなのに注意) というIDEがありますので、今回はShopify GraphiQLの使い方やメリット・デメリットを解説します。 GraphiQLとは GraphQL公式が運営しているオープンソースプロジェクトです。GraphQLをブラウザ上でインタラクティブに操作・実行することができます。 グラフィカル (/ˈɡrafək(ə)l/) と発音します。(graphicalと同じ発音) GraphQLとは GraphQLはAPIのためのクエリ言語であり、既存のデータでクエリを実行するためのランタイムです。 GraphQLはAPI内のデータの完全で理解しやすい説明を提供し、クライアントに必要なものだけを要求する力を与え、APIを長期的に進化させることを容易にし、強力な開発者ツールを可能にします。 引用: GraphQL | A query language for your API Shopify GraphiQLの使い方 Shopify GraphiQLは各ストアにアプリをインストールするだけで使えますが、Shopify Devサイト上でデモを触れるので、まずは触ってみましょう! https://shopify.dev/docs/apps/tools/graphiql-admin-api Workshopをやってみよう! Shopifyが作成した「Learn...

    Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説します

    小笠原 京平

    ShopifyのAdmin APIにはGraphQLを用いたAPIがあります。手軽に試す方法としてGraphiQL (GraphQLではなくGraphiQLなのに注意) というIDEがありますので、今回はShopify GraphiQLの使い方やメリット・デメリットを解説します。 GraphiQLとは GraphQL公式が運営しているオープンソースプロジェクトです。GraphQLをブラウザ上でインタラクティブに操作・実行することができます。 グラフィカル (/ˈɡrafək(ə)l/) と発音します。(graphicalと同じ発音) GraphQLとは GraphQLはAPIのためのクエリ言語であり、既存のデータでクエリを実行するためのランタイムです。 GraphQLはAPI内のデータの完全で理解しやすい説明を提供し、クライアントに必要なものだけを要求する力を与え、APIを長期的に進化させることを容易にし、強力な開発者ツールを可能にします。 引用: GraphQL | A query language for your API Shopify GraphiQLの使い方 Shopify GraphiQLは各ストアにアプリをインストールするだけで使えますが、Shopify Devサイト上でデモを触れるので、まずは触ってみましょう! https://shopify.dev/docs/apps/tools/graphiql-admin-api Workshopをやってみよう! Shopifyが作成した「Learn...

  • ブログ記事 Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPRや対応例など

    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

  • Shopifyアプリの課金ってどうやるの? 課金方法とサブスクリプション設計を解説

    Shopifyアプリの課金ってどうやるの? 課金方法とサブスクリプション設計を解説

    小笠原 京平

    Shopifyアプリの課金とは? Shopifyアプリの課金方法は、大きく分けてShopify内で決済する方法とShopify外で決済する方法の2つあります。 Shopify内で決済する場合、Shopifyアプリの料金は、マーチャントからShopifyに支払われ、税金や手数料を除いた料金がShopifyからアプリベンダーに支払われます。 Shopify内で決済する一番のメリットはマーチャントが課金する際にクレジットカード等の入力が不要なため、そのぶんの課金ハードルが低いことです。 デメリットは手数料をShopifyに支払う必要があることですが、現状ではよっぽど稼ぐアプリを作らない限り気にするほどではないので、Shopify内で決済させるのがよいと思います。 Shopify外で決済する場合、アプリベンダーは独自の決済フローを用意する必要があります。 こちらについては今回は触れません。以下はすべてShopify内の課金についての説明になります。 Shopifyアプリの課金の流れ Shopifyアプリで課金するための道具はすべてShopify側が用意してくれています。 したがって、Shopifyアプリは決められたパターンの実装するだけで、簡単に課金が行なえます。 Shopifyアプリの課金はざっくりと以下の流れで行われます。 【アプリ】Shopifyアプリの画面内に配置された課金ボタンをユーザーがクリック 【サーバー】課金の種類(種類については後述します)、課金額、プラン名などを元にShopify GraphQL APIにリクエストを送る 【サーバー】ユーザーに課金してもらうためのURLを含むデータをAPIから受け取り、アプリに渡す 【アプリ】課金用のURLにリダイレクト 4で表示された課金用のページでユーザーが課金を選択したら、課金が行われます。 (もちろん、キャンセルを選択して離脱する可能性もあります) 課金の種類 Shopifyでの課金方法はいくつかあります。 1つ目は定額料金プラン(固定額プラン)です。 定額料金には月払いと年払いのどちらかを選ぶことができます。 2つ目は使用状況に基づくプランで、いわゆる従量課金と呼ばれるプランです。 何の使用状況によって、どのくらいの課金をするかはアプリが決めることができます。 (メール配信をするアプリならメールの配信量、商品販売に関連するアプリなら販売された商品金額など) 3つ目は1と2を組み合わせたプランです。 ここでは定額料金の年払いは選択できませんので、月払い + 従量課金の組み合わせのみになります。...

    Shopifyアプリの課金ってどうやるの? 課金方法とサブスクリプション設計を解説

    小笠原 京平

    Shopifyアプリの課金とは? Shopifyアプリの課金方法は、大きく分けてShopify内で決済する方法とShopify外で決済する方法の2つあります。 Shopify内で決済する場合、Shopifyアプリの料金は、マーチャントからShopifyに支払われ、税金や手数料を除いた料金がShopifyからアプリベンダーに支払われます。 Shopify内で決済する一番のメリットはマーチャントが課金する際にクレジットカード等の入力が不要なため、そのぶんの課金ハードルが低いことです。 デメリットは手数料をShopifyに支払う必要があることですが、現状ではよっぽど稼ぐアプリを作らない限り気にするほどではないので、Shopify内で決済させるのがよいと思います。 Shopify外で決済する場合、アプリベンダーは独自の決済フローを用意する必要があります。 こちらについては今回は触れません。以下はすべてShopify内の課金についての説明になります。 Shopifyアプリの課金の流れ Shopifyアプリで課金するための道具はすべてShopify側が用意してくれています。 したがって、Shopifyアプリは決められたパターンの実装するだけで、簡単に課金が行なえます。 Shopifyアプリの課金はざっくりと以下の流れで行われます。 【アプリ】Shopifyアプリの画面内に配置された課金ボタンをユーザーがクリック 【サーバー】課金の種類(種類については後述します)、課金額、プラン名などを元にShopify GraphQL APIにリクエストを送る 【サーバー】ユーザーに課金してもらうためのURLを含むデータをAPIから受け取り、アプリに渡す 【アプリ】課金用のURLにリダイレクト 4で表示された課金用のページでユーザーが課金を選択したら、課金が行われます。 (もちろん、キャンセルを選択して離脱する可能性もあります) 課金の種類 Shopifyでの課金方法はいくつかあります。 1つ目は定額料金プラン(固定額プラン)です。 定額料金には月払いと年払いのどちらかを選ぶことができます。 2つ目は使用状況に基づくプランで、いわゆる従量課金と呼ばれるプランです。 何の使用状況によって、どのくらいの課金をするかはアプリが決めることができます。 (メール配信をするアプリならメールの配信量、商品販売に関連するアプリなら販売された商品金額など) 3つ目は1と2を組み合わせたプランです。 ここでは定額料金の年払いは選択できませんので、月払い + 従量課金の組み合わせのみになります。...

  • Shopify Liquidで変数に初期値を設定する

    Shopify Liquidで変数に初期値を設定する

    小笠原 京平

    Tsun Inc.の小笠原です!Shopifyアプリ開発をしていく中で、テーマ拡張機能を開発する際にLiquidを書くことがよくあります。今回はLiquidを書く上でかかせない変数を扱う際に、変数の初期値を設定する方法をご紹介します。

    Shopify Liquidで変数に初期値を設定する

    小笠原 京平

    Tsun Inc.の小笠原です!Shopifyアプリ開発をしていく中で、テーマ拡張機能を開発する際にLiquidを書くことがよくあります。今回はLiquidを書く上でかかせない変数を扱う際に、変数の初期値を設定する方法をご紹介します。

1 6

編集プロセス

EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

掲載情報に関して

掲載している各種情報は、株式会社Tsunが経験および、調査した情報をもとにしています。できるだけ“最新“かつ“正確“な情報の掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。当サイトによって生じた損害について、株式会社Tsunではその賠償の責任を一切負わないものとします。掲載情報に誤りがある場合には、お手数ですが株式会社Tsunまでご連絡をいただけますようお願いいたします。