フリマアプリ「メルカリ」のなかにショップを開設できる「メルカリShops」。最短2日、固定費0円と手軽に開設できることから、利用を検討している人もいるでしょう。
本記事では、メルカリShopsの概要から利用するメリット・デメリット、利用料金まで詳しく解説します。メルカリとの違いや利用がおすすめな人の特徴もあわせて紹介するので、気になっている人はぜひ参考にしてください。
メルカリShopsとは

画像出典:メルカリShops
メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」の中にネットショップを開設できるサービスです。初期費用・月額費用無料で、ネットショップの運営に固定費は一切かかりません。
ショップ開設の申請は、スマホ・PCを使い最短5分で可能。月間2,300万人が利用している「メルカリ」内にショップを開設できるため、購買意欲の高い顧客とマッチングしやすいのもポイントです。
越境EC事業者を介して、海外の顧客に向けた商品販売も簡単にできます。クーポン機能・タイムセール機能などの商品が売れやすくなる機能や、最大1,000商品まで登録できるCSV一括登録・注文一覧のダウンロード機能、API連携機能など、ショップ運営に便利な機能も多数そろっています。
メルカリShopsのメリット
メルカリShopsには、ネットショップ運営にあたり多くのメリットがあります。ここからは、メルカリShopsのメリットを解説します。
固定費がかからないため資金が少なくてもショップを運営できる
画像出典:メルカリShops
メルカリShopsは、初期費用・月額費用0円。ショップ開設・運営にかかる費用は、基本的に販売手数料10%のみです。
固定費が一切かからないため、「売上が上がらずに赤字になるのではないか」「開業・運営に使える資金が少ししかない」という不安や悩みを抱えている人でも、安心してECサイトの運営をスタートできます。
月間2,300万人以上の利用者がいるため集客しやすい
メルカリShopsは、集客のしやすさも魅力的なポイントです。
メルカリShopsは、月間2,300万人以上が利用しているフリマアプリ「メルカリ」内にECサイトを開設できるサービスです。メルカリアプリの「おすすめ」や検索結果に、フリマ商品とともにメルカリShopsの商品も表示されます。
特集やキャンペーンなどにエントリーすることも可能で、購買意欲の高い2,300万人もの顧客に商品を簡単にアピールできます。特別な施策を実行しなくても集客しやすいのが、メルカリShopsの魅力です。
最短2日でショップを開業できる
メルカリShopsは、スマホ・パソコンから簡単な操作だけで開設手続きが可能です。審査完了から商品販売にいたるまで直感的な操作のみで済むうえ、審査時間も短いため最短2日でショップを開業できます。
生鮮食品を販売する精肉店や鮮魚店なども出店できる
メルカリShopには、冷蔵・冷凍の商品を配送できるメルカリクール便があります。60~120サイズまで幅広いサイズに対応しており、宅急便取扱い対象地域であれば、サイズ別の全国一律の料金で生鮮食品を配送できます。
そのため、生鮮食品を取り扱う精肉店や鮮魚店なども安心して出店可能です。
メルカリShopsのデメリット
メルカリShopsには、固定費がかからない、集客しやすいといったメリットがある一方で、デメリットもいくつかあります。ここからは、メルカリShopsの利用におけるデメリットを解説します。
売上金は5,000円以上にならないと引き出せない
メルカリShopsの売上金は、登録口座へ自動的に振り込まれる仕組みです。売上金から各種手数料(販売手数料10%・メルカリ便利用時の送料・集荷料、クーポン割引料)を差し引いた利益が5,000円以上の場合に、毎月の振込日に振り込まれます。
利益が5,000円未満の場合、次回の振込日に繰り越しになり、振込は行われません。売上金額によっては振込日に受け取れない点に注意してください。
販売手数料が高め
メルカリShopsの販売手数料は、販売価格の10%です。商品が売れた場合、販売価格の10%が手数料として差し引かれます。
その他のECカートは販売手数料0円、発生する場合も5%未満のところが多いです。そのため、販売手数料の高さはメルカリShopsの欠点といえるでしょう。
メルカリShopsとメルカリの違い
メルカリもメルカリShopsも商品を販売できるという点に関しては同じ。しかし、両者には出店者や機能面、販売できる商品内容などに決定的な違いがあります。
ここからは、メルカリShopsとメルカリの違いを解説します。
サービス名 | メルカリShops | メルカリ |
---|---|---|
出店者 | 法人・個人事業主 | 個人 |
初期費用・月額費用 | 無料 | 無料 |
販売手数料 | 10% | 10% |
複数人でのショップ運営 | 可能 | 不可 |
CSVでの商品一括登録 | 可能 | 不可 |
在庫登録 | 1商品に対し複数設定可能 | 不可 |
種類登録 | 1商品に対し複数設定可能 | 不可 |
らくらくメルカリ便 | 可能 | 可能 |
ゆうゆうメルカリ便 | 不可 | 可能 |
メルカリクール便 | 可能 | 不可 |
タイムセール・特集 | 対応済 | 未対応 |
販売できる商品の違い | 生鮮食品の販売が可能 | 生鮮食品の販売不可 |
商品表示場所 | メルカリ(アプリ)。メルカリshops(WEB) | メルカリ(アプリ/WEB) |
メルカリは個人の方が対象、メルカリShopsは個人事業主・法人が対象です。商品の一括登録や在庫登録・種類登録などのメルカリではできないことが、メルカリShopsでは可能となっています。
メルカリが販売できない生鮮食品も、「メルカリクール便」に対応しているメルカリShopsでは販売できます。
メルカリShopsの利用料金
ここからは、メルカリShopsの利用料金を解説します。メルカリShopsの基本料金は、以下の通りです。
初期費用 | 0円 |
---|---|
月額費用 | 0円 |
販売手数料 | 販売価格の10% |
※本記載は2025年5月時点の情報を元にしています
メルカリShopsでは、ショップ開設から運営まで固定費が一切かかりません。販売している商品が売れた場合に限り、販売手数料として販売価格の10%が差し引かれる仕組みです。
メルカリ便やメルカリクール便を利用した場合、以下の料金が別途発生します。
【メルカリ便利用料】
名称 | サイズ | 料金 |
---|---|---|
ネコポス | A4 | ¥210 |
宅急便コンパクト | 専用BOX | ¥450 |
宅急便 | 60サイズ(2kgまで) | ¥750 |
80サイズ(5kgまで) | ¥850 | |
100サイズ(10kgまで) | ¥1,050 | |
120サイズ(15kgまで) | ¥1,200 | |
140サイズ(20kgまで) | ¥1,450 | |
160サイズ(25kgまで) | ¥1,700 |
※本記載は2025年5月時点の情報を元にしています
【メルカリクール便】
サイズ | 縦・横・高さの合計 | 重量 | 料金 |
---|---|---|---|
60サイズ | 60cm以内 | 2kg以内 | ¥970 |
80サイズ | 80cm以内 | 5kg以内 | ¥1,070 |
100サイズ | 100cm以内 | 10kg以内 | ¥1,380 |
120サイズ | 120cm以内 | 15kg以内 | ¥1,860 |
※本記載は2025年5月時点の情報を元にしています
メルカリ便・メルカリクール便のどちらも、料金は全国一律です。メルカリ便は、定価よりも安い料金に設定されています。ほかのサービスよりもお得に他県へ配送できます。
メルカリShopsの開設方法
画像出典:メルカリShops
ここでは、メルカリShopsの開設方法を紹介します。
メルカリShopsの開設時には、以下の書類が必要です。
- 売上金の振込口座情報がわかるもの(通帳・キャッシュカードなど)
- 【個人事業主の場合】本人確認書類を撮影した画像
- 【法人の場合】登記簿情報がわかるもの
- 【許認可が必要な商品を販売する場合】許認可証を撮影した画像
開設する際には、通帳やキャッシュカードなど売上金の振込先となる口座情報がわかるものが必要です。また、個人事業主の場合は本人確認書類の撮影画像、法人の場合には登記簿上の代表者や住所、資本金、年商などの情報がわかる書類を揃える必要があります。
許認可証は、食品・化粧品・医薬品のうち自身で生産・加工した商品、冷凍・冷蔵が必要な生鮮食品、酒類などを販売する場合に必須となります。
開設申し込みの流れ
- メルカリアプリを開く
- マイページにあるサービスからメルカリShopsを選択する
- 申し込み画面を開き、事業種別を選択する
- 販売する商品のカテゴリー・許認可の必要可否を選択する
- 利用規約や誓約書などを確認して同意する
- 事業者名・郵便番号など事業者情報を入力する
- ショップ情報を入力する
- 売上金の振込口座情報を入力する
- すべての入力内容を確認後、同意してお申込み完了をタップする
上記の手順を踏めば、メルカリShopsのでのネットショップ開設手続きは完了です。申し込み後は審査が行われます。審査を通過したあとは、商品を登録してECサイト運営をスタートできます。
他のECプラットフォームとの比較
サービス名 | メルカリShops | BASE | Shopify |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額費用 | 0円 | スタンダードプラン:0円 グロースプラン:16,580円 |
Basic:4,850円 Grow:13,500円 Advanced:58,500円 Plus:2,300ドル ※月払いの場合 |
決済手数料 | 10% | スタンダードプラン:3.6〜4.6%+¥40+サービス利用料3% グロースプラン:2.9〜3.9% |
0.2~3.9% |
商品登録数 | 不明 (1日最大1,000件まで) |
上限なし | 上限なし |
越境EC | 対応可能 | 対応可能 | 対応可能 |
サポート体制 | お問い合わせフォーム | メール:平日10時~19時 | ライブチャット 電話 |
※本記載は2025年5月時点の情報を元にしています
メルカリShopsは、初期費用・月額費用0円であることが魅力です。ただ、商品登録数は1日最大1,000件までという制限があったり、その他のプラットフォームの決済手数料が4%以内であるところ、メルカリShopsは10%と高めだったりするのが欠点です。
またサポートがお問い合わせフォームしかないのも、難点です。
その他のプラットフォームは月額費用がかかりますが、決済手数料が低く売上が上がったときに利益を多く残すことができます。商品登録も上限なく常に好きなタイミングで好きなだけ追加できるうえ、安心のサポート体制も整っています。
コストをできる限り抑えたいという方はメルカリShops、売上が大きくなった場合の損失を抑えたい、できる限り手厚いサポートや機能が整っているECカートにしたいなど、コスト面以外を重視する方はShopifyなどその他のカートを選択するのがおすすめです。
メルカリShopsの利用がおすすめな人
メルカリShopsの利用がおすすめな人は、以下の通りです。
- できる限りコストを抑えてショップ運営を始めたい人
- 生鮮食品を販売したい人
メルカリShopsは、初期費用・月額費用0円で売上が上がるまでコストが発生しないのが最大の魅力です。できる限り運営コストを抑えたい人は、メルカリShopsを利用するとよいでしょう。
メルカリクール便を利用できるため、生鮮食品を販売したい人にも使いやすいECカートといえます。
メルカリShopsは固定費0円で集客もしやすいECプラットフォーム
メルカリShopsの最大の魅力は、初期費用・月額費用ともに0円である点。初期費用が0円のECカートは多いですが、月額費用までかからないプラットフォームはなかなかありません。
月間2,300万人以上が利用するフリマアプリ「メルカリ」のなかにショップを開設できるため、特別なことをしなくても購買意欲の高い顧客を集客することができます。ただし、販売手数料は10%と高いため、売上が大きくなった際には他のカートよりも利益が少なくなる点に注意が必要です。
できる限りコストを抑えたい人や、売上が上がらなかった場合のコスト負担が不安でショップ運営に踏み切れない人などは、メルカリShopsを活用してみましょう。