1個買うと1個タダ(Buy One Get One、以下BOGO)」は、特定の商品をまとめて購入することで無料の商品を提供する販売促進手法の一つです。このプロモーションは、顧客にお得感を与え、購入数量を増やすことで売上を向上させることを目的としています。本記事では、Shopifyを活用してBOGOを実現する方法や、その設定における注意点について詳しく解説します。
1個買うと1個タダ(BOGO)とは
1個買うと1個タダ(BOGO)は、特定の商品を一定数購入することで、追加の商品を無料で提供する販売促進手法の一つです。たとえば、「同じ商品を2個購入すると、もう1個無料で受け取れる」といった形で、顧客にお得感を与え、購入意欲を高めることを目的としています。
Shopifyで1個買うと1個タダを実施する方法 2選
ディスカウント機能を利用する
Shopify純正のディスカウント機能を利用する方法です。ディスカウント機能はもともと備わっている機能ですので、無料で利用することができます。ディスカウント機能を利用するデメリットとしては、無料になる商品をカート追加しないと割引が適用されない点です。
ディスカウント機能を利用することで、下記のようなボリュームディスカウントを実施できます。
- 特定商品を1個以上購入で同じ商品が1個タダ
- 特定コレクションの商品を1個以上購入で、同じコレクション内の商品が1個タダ
- 特定ユーザーのみ1個買うと1個タダ
下記のブログ記事ではディスカウント機能の種類や使い方を詳しく解説しています。ご参考にしてください。
Shopifyアプリを利用する
次に、Shopifyアプリを利用する方法です。ディスカウント機能では実現できない複雑な条件での割引を実施したい場合や条件を満たした際に自動でカート追加したい場合におすすめです。
デメリットとしては、アプリ利用料が発生する場合がある点や日本語に対応していない場合がある点などがあります。
下記のブログ記事では、プレゼント配布やBOGOにおすすめのアプリを紹介しています。ご参考にしてください。
ディスカウント機能で無料プレゼントを実施する方法
クーポンコードと自動ディスカウントの違い
Shopifyのディスカウント機能の中でも「Xを購入するとYをプレゼント」のディスカウントタイプを利用して無料プレゼントを設定します。
無料プレゼントを設定する場合、方法を「クーポンコード」と「自動ディスカウント」から選択する必要があります。
それぞれ、下記の表ような違いがあります。たとえば、特定会員限定に1個買うと1個タダ(BOGO)を実施したい場合は、クーポンコードを選ぶ必要があります。
違いを把握したうえで、適切な方法を選びましょう。
方法 | 自動ディスカウント | クーポンコード |
---|---|---|
割引適用のタイミング | 条件に達したら自動で割引 | チェックアウトページにてクーポンコードを入力し、条件を満たしていたら割引 |
利用できる条件 | ・購入タイプ ・購入金額 ・購入数 |
・購入タイプ ・購入金額 ・購入数 ・顧客セグメント ・特定のお客様 |
使用回数 | - | ・合計使用回数 ・一人あたりの使用回数 |
有効期間 | ・開始日時 ・終了日時 |
・開始日時 ・終了日時 |
下記のブログ記事では、ディスカウントタイプ「Xを購入するとYをプレゼント」以外のクーポンコードと自動ディスカウントとの違いについて徹底解説しています。ご参考にしてください。
特定商品を1個買うと1個タダにする方法
今回は「特定商品を2個以上カートに追加すると1個だけ無料になる」ようなディスカウントを作成します。
⚠️ ディスカウント機能には、無料になる商品を自動追加する機能がないため、特定商品を3個以上カートに追加しないとディスカウントが機能しない点をご注意ください。無料になる商品の自動追加をご希望の場合はShopifyアプリの導入をご検討ください。
ステップ1: Xを購入するとYをプレゼントのディスカウントを発行

(1) Shopifyの管理画面から「ディスカウント」をクリック
(2) ディスカウント一覧ページの「ディスカウントを作成」をクリック

(3) 表示されたポップアップより「Xを購入するとYをプレゼント」を選択
(4) 方法で「自動ディスカウント」を選択
(5)タイトルに任意のディスカウント名を記入
※ ここでの入力内容は、チェックアウトページで表示されます。
(6) お客様の購入数セクションにて、「アイテムの最低数量」を選択
(7) 直下の入力フォームに下記の内容をそれぞれ入力
- 数量:1
- 次の全アイテム:特定の商品
- 購入タイプ:一度限りの購入
- 商品を検索する:対象商品を追加
(8) 割引が適用される商品セクションにて下記を入力
- 数量:1
- 次の全アイテム:特定の商品
- 商品を検索する:対象商品を追加
(9) ディスカウント価格にて「無料」を選択
(10) 1回の注文で使用できる回数の上限を設定するにチェックをつける
(11) 直下の入力フォームに1を入力
⚠️ 「 1回の注文で使用できる回数の上限」の設定を行うことで、条件達成のたびに商品が無料になることを避けることができます。例えば、Xを6個をカート追加した際に、「1回の注文で使用できる回数の上限」を設定した場合は、Xは1個だけが無料になります。設定しなかった場合、Xは3個が無料になります。
(12) 有効期間にて、実施したい期間を設定
(13) 「ディスカウントを保存」をクリック
ステップ2: 動作確認
ディスカウントの設定が完了したら、動作を確認します。

(1) 対象商品をカートに2個以上追加した状態で、チェックアウトページへ遷移
(2) 対象商品が1個だけ無料になっていることを確認

(3) カートに対象商品を1個だけ追加した状態で、チェックアウトページへ遷移
(4) 対象商品が無料にならないことを確認

(5) カートに対象商品以外を2個以上追加した状態で、チェックアウトページへ遷移
(6) 商品が1つも無料にならないことを確認
意図通りに自動ディスカウントが動作したら、設定は完了です。
特定コレクションの商品を1個買うと1個タダにする方法
今回は「特定コレクションに含まれる商品の中から2個以上カートに追加すると1個だけ無料になる」ようなディスカウントを作成します。
⚠️ ディスカウント機能には、無料になる商品を自動追加する機能がないため、特定商品を3個以上カートに追加しないとディスカウントが機能しない点をご注意ください。無料になる商品の自動追加をご希望の場合はShopifyアプリの導入をご検討ください。
ステップ1: Xを購入するとYをプレゼントのディスカウントを発行
(1) Shopifyの管理画面から「ディスカウント」をクリック
(2) ディスカウント一覧ページの「ディスカウントを作成」をクリック
(3) 表示されたポップアップより「Xを購入するとYをプレゼント」を選択

(4) 方法で「自動ディスカウント」を選択
(5)タイトルに任意のディスカウント名を記入
※ ここでの入力内容は、チェックアウトページで表示されます。
(6) お客様の購入数セクションにて、「アイテムの最低数量」を選択
(7) 直下の入力フォームに下記の内容をそれぞれ入力
- 数量:2
- 次の全アイテム:特定のコレクション
- 購入タイプ:一度限りの購入
- 商品を検索する:対象コレクションを追加
(8) 割引が適用される商品セクションにて下記を入力
- 数量:1
- 次の全アイテム:特定のコレクション
- 商品を検索する:対象コレクションを追加
(9) ディスカウント価格にて「無料」を選択
(10) 1回の注文で使用できる回数の上限を設定するにチェックをつける
(11) 直下の入力フォームに1を入力
⚠️ 「 1回の注文で使用できる回数の上限」の設定を行うことで、条件達成のたびに商品が無料になることを避けることができます。例えば、Xを6個をカート追加した際に、「1回の注文で使用できる回数の上限」を設定した場合は、Xは1個だけが無料になります。設定しなかった場合、Xは3個が無料になります。

(12) 有効期間にて、実施したい期間を設定
(13) 「ディスカウントを保存」をクリック
ステップ2: 動作確認
ディスカウントの設定が完了したら、動作を確認します。

(1) 対象コレクションに存在する商品だけをカートに2個以上追加した状態で、チェックアウトページへ遷移
(2) 商品が1個だけ無料になっていることを確認

(1) 対象コレクションに存在しない商品も含めカートに2個追加した状態で、チェックアウトページへ遷移
(4) 商品が1つも無料にならないことを確認
意図通りに自動ディスカウントが動作したら、設定は完了です。
最後に
1個買うと1個タダ(BOGO)」のプロモーションは、顧客にお得感を提供し、購入意欲を高める効果的な販売促進手法です。Shopifyでは、純正のディスカウント機能やアプリを活用することで、簡単にこのプロモーションを実現できます。ただし、無料商品を自動でカートに追加する機能が標準では備わっていないため、必要に応じてアプリの導入を検討することが重要です。
また、設定時には「1回の注文で使用できる回数の上限」を適切に設定するなど、条件を明確にすることで、意図しない割引の適用を防ぐことができます。プロモーションの効果を最大化するためには、顧客のニーズに合わせた条件設定や、動作確認をしっかり行うことが大切です。
BOGOを活用して、顧客満足度を高めながら売上向上を目指しましょう!
最後に、今回はディスカウントタイプ「Xを購入するとYをプレゼント」の活用方法を紹介しました。他のディスカウントタイプの活用方法も詳しく知りたい場合は、下記のブログ記事をご参考にしてください。