カーケア用品のEC販売に興味はあるけど、初めてのEC販売に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。実は、カーケア用品のEC化率はまだ低く、今は新規参入に適したタイミングともいえます。
「どの商品が向いているのか」 「法規制や配送面で注意すべき点はあるのか」
こんな悩みを持つ方々は必見!
この記事では、EC販売に向いている商品ジャンルや販売チャネルの選び方、法規制・物流上の注意点、売上を伸ばすためのマーケティング施策まで、実際のECサイトの開設や運用について解説します。
カーケア用品のEC化率は?

経済産業省のデータによると、自動車、自動二輪車、パーツなどの自動車業界のEC化率はわずか3.64%(2023年時点)と、他業界(平均8〜10%)に比べてとても低い水準にあります。
これは、まだ競合が少なく参入余地が大いにあることでもあります。
EC販売に向いているカーケア用品のジャンル
amazonや楽天などのECモールのランキングを見ると、芳香剤、洗車用品(スポンジ・クロス・コーティング剤)や車内クリーナー、タイヤワックスなどの日々使うメンテナンス商品が上位を占めています。こういった消耗品はリピート購入が期待できるものであり、単価も手頃なためEC向きといえます。
また、それぞれが単価の安い商材でも、パッケージの工夫やセット販売などで客単価の向上も狙うことが可能なジャンルです。
まずは「使い切るもの」かつ「軽量」の商品など、EC販売向きの商品から販売をスタートするとよいでしょう。
カーケア用品のEC販売前に知っておきたい注意点
EC販売に向いているカーケア用品ですが、カーケア用品特有の課題も存在します。
取り付け・使用方法が難しい商品がある
普段カーケア用品を使い慣れていない場合は、使用方法や取り付け方法がわかりにくい商品もあります。初心者やDIYに不慣れな顧客にとっては、使用方法のわかりにくさは、購入をためらう大きな要因になります。
商品ページには「使用シーンの写真」「手順を解説する動画」「Q&A形式の使い方説明」などを掲載し、使用イメージを具体的に伝えることが重要になります。
サイズや車種適合が合わず返品リスクがある
ワイパーやマットなどのパーツ類は、車種や年式により適合が異なるため、間違って購入されやすい商品といえます。誤購入は、返品コストやクレームが発生し店舗の信頼性にも影響します。
商品説明には「適合車種一覧」「型番検索」「メーカーサイトへのリンク」などを明示し、適合確認を促してください。商品ページ内にチャットで相談できる仕組みを導入することで、購入を後押しすることにもなります。
カーケア用品をEC販売する際に確認するべき法規制
カーケア用品には、液体・スプレーなどEC販売での配送時に特殊な扱いが必要な商品も含まれるため、事前に取り扱い可能な商品の区分について確認しておきましょう。
洗浄剤やスプレー等の一部商品は法規制に注意
エンジンオイルなどカーケア用品の中でも、消防法上の「危険物第4類・第4石油類」に該当する場合の商品があります。法令に該当する商品については、保管の際に消防署への届け出が必要など、規制がある場合があります。
販売する前に、各製品の分類と取り扱い基準を確認し、必要に応じて許可を取得する必要があります。
引火性の液体製品や大型商品の配送に注意
カーケア用品の中には、重さのある液体ボトルや大型の洗車グッズもあります。配送会社ごとに引火性の液体製品に関する配送制限が定められているので、事前に配送会社のガイドラインを確認しておくことをおすすめします。
カーケア用品の販売に向いているのはモール?自社サイト?
カーケア用品のEC販売を開始するときは、どこで販売するか、チャネルの選定が大切になります。楽天やAmazonなどのECモールと、自社でECサイトを構築する場合を比較して紹介します。
モール出店は集客力があるが手数料などのコストがかかる
楽天市場やAmazonなどの大手モールは、すでに多くのユーザーを抱えているため、新規出店する場合でも集客が見込める点が大きなメリットです。
一方で、モール出店は販売手数料や月額固定費が発生すること、広告宣伝費がかかるケースが多いことから、利益率が低くなる傾向があります。また、同ジャンル内で価格競争が起こることも課題のひとつです。
ECモールの違いについては以下の記事をごらんください。
Shopifyはウェブの知識がなくても構築や運用がやりやすい
Shopifyは特別なサイト構築の知識やスキルがなくても、自社サイトを構築することができるECプラットフォームです。Shopifyはデザインテンプレートが豊富なので、テンプレートを選んで要素をはめていくだけで、ノーコードでも本格的なECサイトが構築できます。
さらに、SEO対策やSNS連携、メールマーケティング機能なども充実しており、集客・販売促進まで一貫して対応可能です。アプリなどを活用した物流連携も可能で、小規模事業者でも効率的に運営できます。費用も月額数千円から始められ、初期リスクが少ないのも魅力のひとつです。
Shopifyについて詳しくは以下の記事をごらんください。
カーケア用品のECサイト構築のポイント
実際にカーケア用品が売れる店舗にするためには、商品選定だけでなく、ページの作り込みや信頼性の確保なども必要になります。
使い方や取り付け方法をわかりやすく説明する
カーケア用品は取り扱い方法が難しい場合も多いため、取り付け方法や使い方を丁寧に記載しましょう。取り付け方法を実演した動画なども、購入の後押しをしたり購入後の返品を避けたりすることにもつながります。
また、スペックだけでなく「どんなシーンで役立つか」「初心者でも扱えるか」など、顧客目線の課題に対するFAQの設置も効果的です。
返品やクレームへのサポート体制を整える
カーケア用品は車種やサイズの適合が複雑な商品も多く、購入ミスが発生しやすいカテゴリといえます。そのため、返品やクレームに対応するためのサポート体制を整えておくことが重要です。まずは「返品・交換・保証ポリシー」をわかりやすく明記し、利用者が事前に確認できるようにすることで、誤解やトラブルの防止につながります。
また、商品到着後に問い合わせがあった際の対応フローを社内で整備しておくと、スムーズに処理が進み、対応のばらつきも防げます。必要に応じてリアルタイムに対応できるチャットなどの問い合わせ手段を用意することも、顧客満足度の向上につながります。
カーケア用品のEC販売に有効なマーケティング施策
EC販売で利益を上げるためには、ただショップを開設するだけでは十分ではありません。特にカーケア用品で有効な施策の一部を紹介します。
SNSやYouTubeで動画で信頼を得る
取り付けや使用感がわかりづらい商品では、実際に使ってみた様子を動画で紹介することで、使用イメージが具体的になり購入につながることがあります。
特にYouTubeやTikTokなど、実演系やビフォーアフター系のコンテンツと相性が良いSNSといえます。実際の動画は、マーケティングだけではなく顧客サポートのひとつにもなるのでぜひ作っておきたいコンテンツです。
リピーター獲得にはメールや同梱チラシの活用が有効
一度購入した顧客にリピートしてもらうためには、商品にチラシを同梱したり、購入後のフォローアップのメールが効果的です。使用頻度を考え、商品がなくなる少し前のタイミングでのリマインドメールや、まとめ買い・定期便の提案なども有効です。
カーケア用品のEC販売にチャンスあり
カーケア用品のEC市場はまだ伸びしろが大きく、競合の少ないジャンルです。Shopifyを活用することで、初期コストを抑えながら自社ストアの開設が可能です。まずは、手に取りやすくリピートしやすい消耗品のカテゴリから小規模に始めるのもよいでしょう。