Shopifyでネットショップを運営していると、「注文確認メールが届かない」「お客様からメールが来ないという問い合わせが増えた」といった悩みを抱えることがあります。
特に日本では、多くのお客様がドコモ、au、ソフトバンクなどのキャリアメールを利用しており、これらのメールアドレスへの配信が上手くいかないケースが頻発しています。メールが届かないことで、お客様の満足度低下や売上機会の損失に繋がる可能性もあります。
本記事では、Shopifyにおけるキャリアメール配信の課題と、その具体的な解決策について詳しく解説します。技術的な設定から実用的な運用方法まで、段階的にご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
キャリアメールとは?
キャリアメールとは、携帯電話会社(通信キャリア)が提供するメールサービスの総称です。具体的には、携帯電話を契約した際に通信事業者から付与されるメールアドレスを指します。
主要キャリアのメールアドレス
- ドコモ: 〜@docomo.ne.jp
- au: 〜@au.com
- ソフトバンク: 〜@softbank.ne.jp
- 楽天モバイル: 〜@rakumail.jp
その他、ワイモバイルやUQモバイルなどのサブブランドからも提供されています。
Shopifyでキャリアメールが届かない問題の対処法
Shopifyではキャリアメールへメールが届かない問題が散見しています。そのため、本章ではキャリアメールができる限り届きやすくする方法やキャリアメールでの注文を減らす方法、キャリアメールでの注文を禁止する方法を紹介します。
DMARC、DKIM、SPFなどの設定を見直す
DMARC、DKIM、SPFなどの設定が正しいか見直することは、キャリアメール配信において非常に重要な対策です。メールの送信者が正当であることを証明し、迷惑メールフィルターによる誤判定を防ぐ役割を果たします。
Shopifyでは公式ヘルプページでドメイン認証の設定方法が提供されているため、ドメイン所有者はCNAME設定と合わせてこれらのDNSレコードを適切に設定することが推奨されます。
キャリアメールに届きやすいメール配信アプリを利用する

出典:Dotdigital|Shopifyアプリストア
キャリアメール対応が明確に謳われているメール配信アプリの「Dotdigital」では、自社のメール配信インフラを持っているため、他社に比べ高いメール到達率を誇るとのことです。メールが届きにくいと言われているキャリアメールにもしっかり届くみたいですので、導入検討してみてはいかがでしょうか。
下記のブログ記事では、Dotdigitalの特徴や料金プラン、セットアップ方法に関して詳しく紹介しています。導入検討のご参考にしてください。
キャリアメールを利用しないようにお客様へ案内する

キャリアメールでの注文を非推奨にすることも1つの方法です。
チェックアウトページなどにキャリアメールが非推奨である旨を案内することで、キャリアメールでの注文を減らすことができ、メールが届かない件数を削減することができます。
チェックアウトページで案内する方法

(1) Shopifyの管理画面より、「オンラインストア > テーマ」の順に遷移
(2) 「⋯(三点リーダー)」をクリック
(3) 「デフォルトテーマのコンテンツを編集する」をクリック

(4) テーマのコンテンツページより、「メール」で検索
(5) 「Checkout & system > Checkout contact > Email label」の入力フォームを修正
(6) 「保存」をクリック
キャリアメールでは注文できないように制限する
[TODO チェックアウトページで禁止している様子の画像]
最後に、キャリアメールの注文自体を禁止する方法です。
日本企業の開発した様々な購入制限を実現できるShopifyアプリ「RuffRuff 注文制限」を利用することで、注文時にキャリアメールを設定している場合にアラートメッセージを表示して、注文できないように制限することが可能です。メールが届かない問題自体を発生させたくない場合はアプリの導入をご検討ください。
下記のブログ記事では、「RuffRuff 注文制限」を活用して、キャリアメールでの注文を事前に制限する方法を詳しく解説しています。ご参考にしてください。
まとめ
Shopifyでキャリアメールの配信問題に対処するには、以下の3つのアプローチを組み合わせることが効果的です:
1. 技術的な対策
- DMARC、DKIM、SPFの適切な設定
- 専門のメール配信サービス(Dotdigitalなど)の活用
2. 運用面での対策
- チェックアウトページでのキャリアメール非推奨の案内
3. 制限による対策
- RuffRuff 注文制限でのキャリアメールでの注文を禁止
どの方法を選択するかは、ショップの方針やお客様層によって異なります。まずは技術的な設定を見直し、それでも改善が見られない場合は段階的に他の対策を検討することをお勧めします。
メールの到達率向上は、お客様とのコミュニケーション品質向上に直結します。適切な対策を講じることで、より良いカスタマーエクスペリエンスを提供できるでしょう。