BASEからShopifyへの完全移行ガイド|移行手順やメリットを徹底解説

BASEからShopifyへの完全移行ガイド|移行手順やメリットを徹底解説

Shopifyは、多様な販売チャネルへの対応、高いカスタマイズ性、そして海外販売への対応力が魅力です。さらに、ブランディングの強化や運営効率化にも役立つ豊富な機能が充実しています。

本記事では、Shopifyへの移行を検討している方に向け、BASEとの比較を通じてShopifyの強みを解説し、事業の成長を支えるプラットフォーム選びのヒントをお届けします。BASEからShopifyへの移行を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

BASEとShopifyの比較

ShopifyとBASEはどちらもECプラットフォームですが、それぞれ特徴が異なります。Shopifyは柔軟なカスタマイズ性、多様な販売チャネル、豊富なSEO対策ツールが魅力です。一方、BASEはシンプルで使いやすく、初期費用がかからないため初心者や小規模事業者に最適です。

BASEとShopifyにかかる費用の違い

Shopifyの大きなメリットは、Shopifyペイメントを利用することで取引手数料がかからない点です。審査不要で導入が簡単なShopifyペイメントは、クレジットカード、Apple Pay、Google Pay、Amazon Pay、PayPalなど多様な決済方法に対応しています。

対照的に、BASEは無料でスタートできる反面、売上に応じて手数料が発生し、売上が増えるほどコストも増加するデメリットがあります。

サービス名 Shopify(2024年9月時点) BASE(2024年9月時点)
初期費用 0円 0円
月額使用料
※年払い選択
ベーシック:3,650円
Shopify:10,100円
Advanced:44,000円
※Plusは最低料金2,300ドル
スタンダードプラン:0円
グロースプラン:16,580円
カード決済手数料 ベーシック:3.55~3.9%
Shopify:3.4~3.85%
Advanced:3.25~3.8%
Plus:2.9~3.75%
※カードブランドにより変動
スタンダードプラン:3.6%+40円
グロースプラン:2.9%
※Amazon Pay、PayPalの場合は1%加算
取引手数料 Shopifyペイメント利用:0円
※利用しない場合は0.2~2%までプランにより変動
スタンダードプラン:3%
グロースプラン:0円

BASEとShopifyの機能・カスタマイズの違い

BASEとShopifyでは、機能面とカスタマイズ性に大きな違いがあります。

BASEはシンプルで使いやすいのが特徴ですが、デザインや機能のカスタマイズには限界があります。Shopifyは190種類以上のテーマと8,000種類以上のアプリを活用することで、サイトの見た目や機能を自由にカスタマイズ可能です。また、SEO対策やマーケティング機能も充実しており、ビジネスの成長に応じた柔軟なサイト運営もできます。

サービス名 Shopify(2024年9月時点) BASE(2024年9月時点)
デザインテーマ 190種類以上(無料・有料) 80種類以上(無料・有料)
テーマのカスタマイズ HTML/CSS
Liquid
HTML/CSS
JavaScript
拡張機能(アプリ) 8,000種類以上 80種類以上
商品登録 無制限 無制限(1日1,000件まで)
商品画像 1アイテム250枚まで(画像・動画などを含む) 1アイテム20枚まで(画像のみ)
※動画の登録は不可
独自ドメイン 可能 可能
SSL/TLS 対応 対応
海外対応 50以上の言語
130か国以上の通貨対応
英語のみ
34カ国の通貨対応

Shopifyに移行するメリット

Shopifyへの移行には、ブランディングの強化やSEO対策、多言語・多通貨対応による越境ECなど、多くのメリットがあります。ここでは、Shopifyに移行することで得られる4つの主要なメリットを詳しく解説します。

Shopifyに移行するメリット

ブランディングしやすい

Shopifyは190種類以上のテーマがあり、各テンプレートはプロのデザイナーによって作られています。ビジュアルエディタやLiquidというプログラミング言語を使って、商品の見せ方やストア全体のデザインを自由にカスタマイズできるため、独自のブランディングを反映したオンラインストアを簡単に構築できます。また、動画や3Dモデルの追加機能があり、視覚的なインパクトを与える商品ページ作りが可能です。さらに、SEOツールやSNS連携機能も充実しており、GoogleやFacebook、Instagramでのブランディング活動を効果的に行えます。

Shopify App Storeでは、ロゴ作成ツールやブランディングに役立つアプリも豊富で、ブランドの認知度を高める施策を簡単に実行できる点も大きな魅力です。

SEOに強くなる

ShopifyはすべてのプランにSEO対策機能が搭載されており、タイトルタグやメタディスクリプション、ページURLの編集が可能です。タイトルタグは検索結果のタイトルやブラウザの上部に表示されるもので、ページ内容を正確かつ簡潔に伝える役割があります。また、メタディスクリプションは検索結果での紹介文として使用され、ページの内容を分かりやすく説明することで訪問者の増加に繋がります。

さらに、Shopifyでは画像のファイル名とalt属性(代替テキスト)も編集可能です。alt属性は、画像の内容を説明し、Google検索での表示に役立つだけでなく、視覚障害のあるユーザーに向けてスクリーンリーダーが画像の内容を読み上げるための重要な機能でもあります。

下記のブログ記事ではShopifyで出来るSEO対策を紹介しています。ご参考にしてください。

Shopifyで出来るSEO対策|SEOの基本やメリット、おすすめSEO対策アプリも紹介

越境ECが可能

Shopifyは多言語・多通貨対応が充実しており、海外の顧客にも柔軟に対応できる点が大きな特徴です。ストアの表示言語や通貨を自動的に切り替え、各国の税金や送料も簡単に設定できます。Shopify Markets機能を使えば、各国ごとに商品リストや価格設定を最適化し、現地市場に適した販売戦略を実現可能です。

このように、Shopifyはグローバルなビジネス展開を目指す企業にとって、越境ECをスムーズにサポートする強力なプラットフォームとなります。

下記のブログ記事ではShopifyで越境ECを実施するための設定方法を紹介しています。ご参考にしてください。

Shopifyで始める越境ECガイド|設定方法からおすすめアプリまで

手数料が削減される

BASEは初期費用がかからず、基本利用料も無料ですが、売上に応じた手数料が発生するため、売上が増えるとコストも増加します。Shopifyは月額料金が必要ですが、プランが豊富で、売上手数料も比較的低く設定されています。

特に事業が成長した際には、Shopifyの方がコスト管理がしやすく、長期的な視点で見るとコストパフォーマンスに優れています。

BASEからShopifyの移行3ステップ

BASEからShopifyの移行をする手順は、ShopifyのCSVデータにBASEの商品データをコピーしてShopifyにインポートするだけでとても簡単です。ここから移行のおおまかな流れをご紹介します。

1:データのバックアップ

まず最初に、BASEからデータのバックアップを行います。万が一のトラブルに備えて、商品情報や顧客リストなど必要なデータをエクスポートして安全な場所に保存しましょう。

2:Shopifyストアの基本設定

次に、Shopifyのアカウントを作成し、ストアの基本設定を行います。ストア名やビジネス情報の入力、決済方法や配送方法の設定など、ストア運営の基盤を整えます。ここで、Shopifyのテーマを選び、デザインを調整することも可能です。

3:商品情報と顧客データの移行

最後に、BASEで使用していた商品情報や顧客データをShopifyに移行します。Shopifyにはインポート機能があり、CSVファイルを使って一括でデータを移行することができます。

BASEからShopifyの移行手順

ここからは、BASEからShopifyにデータを移行する手順を画像付きで具体的にご紹介します。移行の具体的な手順は以下の3ステップです。

  1. BASEから商品情報をダウンロードする
  2. ShopifyにBASEの情報をインポートするためにShopifyのCSVを準備する
  3. ShopifyのCSVにBASEのデータをコピーしShopifyにインポート

BASEの商品情報をShopifyのCSVデータにコピーしてShopifyにインポートするという流れです。

ステップ1:BASEから商品情報をインストールする

まずは、BASEから商品情報をインストールします。BASEのAppsからCSV商品管理アプリをインストールし、CSVデータをダウンロードするだけで準備は完了です。CSVデータをダウンロードする際は「登録済み商品の情報を編集するためのCSVファイル」にチェックを入れてダウンロードしましょう。

1.画面右上のAppsをクリックし、キーワードにCSVと入力し検索

画面右上のAppsをクリックし、キーワードにCSVと入力し検索

画像出典:BASE

2.アプリ一覧からCSV商品管理をクリック

2.アプリ一覧からCSV商品管理をクリック

3.アプリをインストール

3.アプリをインストール

4.登録済み商品の情報を編集するためのCSVファイルにチェックをいれてダウンロード

4.登録済み商品の情報を編集するためのCSVファイルにチェックをいれてダウンロード

これでBASEのデータ準備は完了です。続いてShopifyの移行準備に取り掛かります。

ステップ2:Shopifyストアの設定とCSVダウンロード

Shopifyのアカウントを開設したら、Shopifyに商品を登録します。商品登録を行う理由はShopifyのCSVデータをダウンロードするためなので、商品名は仮のもので問題ありません。

1.左側のメニューから商品管理を選択し、商品追加をクリック

1.左側のメニューから商品管理を選択し、商品追加をクリック

画像出典:Shopify

2.タイトルと説明文、価格設定にテキストを入力し保存 ※入力する内容は仮のもので可

カテゴリーが決まっている場合は入力しておくと登録後の編集作業の手間が省けます。

2.タイトルと説明文、価格設定にテキストを入力し保存 ※入力する内容は仮のもので可

3.右上のエクスポートボタンを押してデータをダウンロード

3.右上のエクスポートボタンを押してデータをダウンロード

ステップ3:ShopifyのCSVデータにBASEのデータを書き写し、Shopifyにインポート

ShopifyのCSVデータにBASEのデータをコピーするためにGoogleスプレッドシードを利用します。GoogleスプレッドシートにBASEとShopifyのCSVデータをインポートし、ShopifyのデータにBASEのデータをコピーしていきましょう。

1.Googleスプレッドシートを新規作成し、左上のファイルからインポートをクリック

1.Googleスプレッドシートを新規作成し、左上のファイルからインポートをクリック

2.インポートの画面が表示されたら、アップロードを選択

2.インポートの画面が表示されたら、アップロードを選択

3.ShopifyのCSVデータとBASEのCSVデータをアップロード

  • インポート場所:新しいシートを挿入する
  • 区切り文字の種類:自動的に検出する
3.ShopifyのCSVデータとBASEのCSVデータをアップロード

4.ShopifyのシートにBASEの情報をコピーする

インポートしたBASEのデータシートから以下の5項目をコピーしてShopifyシートに貼り付けます。該当項目に網掛けしておくと作業しやすくなります。ShopifyのCSVデータは英語表記なので、貼り付ける場所を間違えないように注意しましょう。また、Shopifyにアップロードした商品をすぐに公開しない場合は、Publishedの部分をTRUEからFALSEに変更します。

BASE Shopify
商品ID Handle
商品名 Title
説明 Body(HTML)
価格 Variant Price
在庫数 Variant Inventory Qty
4.ShopifyのシートにBASEの情報をコピーする

BASEの商品にバリエーションがある場合は、バリエーションの種類分データが出力されます。その場合は、ShopifyのCSVデータも同様にバリエーション種類分の行を用意し、Option NameとOption1Valueniにそれぞれバリエーションの名前と項目を入力します。

BASEではバリエーションごとに価格設定はできませんが、Shopifyではバリエーションごとに価格が設定できます。

BASEではバリエーションごとに価格設定はできませんが、Shopifyではバリエーションごとに価格が設定できます。
BASEではバリエーションごとに価格設定はできませんが、Shopifyではバリエーションごとに価格が設定できます。
BASEではバリエーションごとに価格設定はできませんが、Shopifyではバリエーションごとに価格が設定できます。

 

※詳しくはShopify公式サイトをご確認ください。

※CSVデータで商品画像を一括登録する場合は、Shopifyに商品画像を登録してURLを取得する必要があります。

5.作成したShopifyシートをダウンロード

ファイルからダウンロードを選択し、カンマ区切り形式(.csv)でダウンロードします。

5.作成したShopifyシートをダウンロード

6.Shopifyの商品管理画面から右上のインポートを選択し、先ほどダウンロードしたCSVデータをインポートする

6.Shopifyの商品管理画面から右上のインポートを選択し、先ほどダウンロードしたCSVデータをインポートする
6.Shopifyの商品管理画面から右上のインポートを選択し、先ほどダウンロードしたCSVデータをインポートする
6.Shopifyの商品管理画面から右上のインポートを選択し、先ほどダウンロードしたCSVデータをインポートする
6.Shopifyの商品管理画面から右上のインポートを選択し、先ほどダウンロードしたCSVデータをインポートする

 

インポートが完了すると商品管理画面に追加されます。無事にBASEのデータをShopifyに移行することができました。商品名の横にカーソルを置くとプレビューが表示されます。

インポートが完了したら、不具合が無いかどうか必ず確認しましょう。

BASEドメインは引き継げる?

BASEで使用しているドメインをShopifyで引き継ぎたい場合、外部ドメインを使用している場合は可能です。しかし、BASEでショップ開設時に登録したURLは、BASEを退会したら使用できなくなるため、BASEを退会してShopifyに移行する場合には残念ながら使用できません。

Shopifyに移行する際、BASEで使用している外部ドメインをそのまま使用することで、顧客のアクセスを維持しつつ、スムーズにプラットフォームを切り替えることができます。

外部ドメインの詳しい接続手順はShopify公式サイトをご確認ください。ドメインの認証には最長48時間程度かかることがあるので、移行作業は余裕を持って行いましょう。

BASEからShopifyへ

この記事では、BASEからShopifyへの移行を検討している方に向けて、Shopifyの多様な機能とメリットをBASEとの比較を交えて詳しく解説しました。Shopifyの豊富な販売チャネル、自由度の高いデザインカスタマイズ、そして強力なブランディングツールを活用することで、ビジネスの成長をより強力にサポートできます。特に、海外販売やブランドの個性を引き出したい方にとって、Shopifyは信頼できる選択肢です。移行に悩んでいる方は、ぜひShopifyの導入を検討してみてください。

下記のブログ記事では、Shopifyの開設方法を紹介しています。Shopifyの導入を決めた方は、ご参考にしてください。

Shopifyの始め方(構築方法)|会員登録からストア開設(立ち上げ)までの流れ

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    Shopifyアプリの課金ってどうやるの? 課金方法とサブスクリプション設計を解説

    小笠原 京平

    Shopifyアプリの課金とは? Shopifyアプリの課金方法は、大きく分けてShopify内で決済する方法とShopify外で決済する方法の2つあります。 Shopify内で決済する場合、Shopifyアプリの料金は、マーチャントからShopifyに支払われ、税金や手数料を除いた料金がShopifyからアプリベンダーに支払われます。 Shopify内で決済する一番のメリットはマーチャントが課金する際にクレジットカード等の入力が不要なため、そのぶんの課金ハードルが低いことです。 デメリットは手数料をShopifyに支払う必要があることですが、現状ではよっぽど稼ぐアプリを作らない限り気にするほどではないので、Shopify内で決済させるのがよいと思います。 Shopify外で決済する場合、アプリベンダーは独自の決済フローを用意する必要があります。 こちらについては今回は触れません。以下はすべてShopify内の課金についての説明になります。 Shopifyアプリの課金の流れ Shopifyアプリで課金するための道具はすべてShopify側が用意してくれています。 したがって、Shopifyアプリは決められたパターンの実装するだけで、簡単に課金が行なえます。 Shopifyアプリの課金はざっくりと以下の流れで行われます。 【アプリ】Shopifyアプリの画面内に配置された課金ボタンをユーザーがクリック 【サーバー】課金の種類(種類については後述します)、課金額、プラン名などを元にShopify GraphQL APIにリクエストを送る 【サーバー】ユーザーに課金してもらうためのURLを含むデータをAPIから受け取り、アプリに渡す 【アプリ】課金用のURLにリダイレクト 4で表示された課金用のページでユーザーが課金を選択したら、課金が行われます。 (もちろん、キャンセルを選択して離脱する可能性もあります) 課金の種類 Shopifyでの課金方法はいくつかあります。 1つ目は定額料金プラン(固定額プラン)です。 定額料金には月払いと年払いのどちらかを選ぶことができます。 2つ目は使用状況に基づくプランで、いわゆる従量課金と呼ばれるプランです。 何の使用状況によって、どのくらいの課金をするかはアプリが決めることができます。 (メール配信をするアプリならメールの配信量、商品販売に関連するアプリなら販売された商品金額など) 3つ目は1と2を組み合わせたプランです。 ここでは定額料金の年払いは選択できませんので、月払い + 従量課金の組み合わせのみになります。...

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編集プロセス

EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

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