2020年代に入ってからキャッシュレス決済の割合が急速に伸びています。経済産業省では2025年6月までにキャッシュレス決済比率を4割程度にする目標を掲げ、今後も一層キャッシュレス決済の比重が高くなっていくと予想されます。
出典:経済産業省
この記事では、実店舗を運営している事業者に向けて、店舗に導入するキャッシュレス決済端末の機能、メリット、おすすめの機種まで詳しく紹介します。キャッシュレス決済端末の導入を検討している方はぜひごらんください。
キャッシュレス決済端末とは?
キャッシュレス決済端末は、決済システムと接続して現金以外の決済処理ができる端末です。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、さまざまな決済手段に対応します。
キャッシュレス決済を使うことで、顧客は支払い方法をより自由に選択することができ、店舗側は効率的な会計処理ができるようになります。
主なキャッシュレス決済の種類
種類 | 決済方法 | 特徴 |
---|---|---|
クレジットカード | 磁気ストライプ、ICチップ、タッチ決済など、さまざまな処理方法がある | ・高額商品の支払いにも適している |
QRコード | 主にスマートフォンで生成されたQRコードを読み取る | インバウンド需要に対応する店舗での導入が進んでいる |
電子マネー | 交通系ICカードや流通系電子マネーなど、非接触型の決済 | ・スピーディーかつ非接触で決済できる ・日常の少額決済にも向いている |
キャッシュレス決済端末の種類:据置型・モバイル型
キャッシュレス決済端末は以下の2つに大きくわけられます。
- 据置型
- モバイル型
それぞれ特徴が異なるので、店舗の販売状況にあった端末を選ぶことが重要です。
種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
据置型 | ・店舗に設置する ・有線で接続するものが多い |
・バッテリーを接続したまま使用するので電池切れの心配がない ・顧客の操作に安定性がある |
・端末が大きく有線のため設置にスペースが必要 |
モバイル型 | ・小型の手の平サイズ ・持ち運びが可能 |
・イベントや移動販売など店舗内外を問わず使用できる | ・充電式で電池切れが起こる可能性がある |
マルチ決済型 vs 専用端末はどちらが良い?
オールインワン型
クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、全ての決済方法を一台で対応できます。一台でさまざまな顧客の決済ニーズに対応が可能ですが、端末価格が高く初期費用がかさむ場合があります。
専用端末
QRコードのみなど、特定の決済方法に特化した端末です。導入コストが抑えられる反面、対応できる決済手段が限定されるため、複数の決済端末が必要になるケースがあります。
キャッシュレス決済端末にかかるコスト
キャッシュレス決済端末の導入には、初期費用や運用コストが発生します。発生するコストを事前に比較し、効率の良い運用を目指しましょう。
決済手数料
各取引ごとに発生する手数料で、カード会社や決済サービスごとに異なります。
決済手数料は売上実績に直接影響を与えます。端末利用中は必ず発生する費用なので、最も重要な比較ポイントです。
初期費用
主に端末の購入費用です。その他にも、設置にあたり電源コードの準備など利用環境の整備費用などがかかる場合があります。
月額料金
一部の決済サービスでは、端末利用に月額料金が発生することがあります。カスタマーサポートや保守費用などが該当します。
導入コストを抑えるポイント
コストを抑えるためにも、複数の決済サービスを比較することをおすすめします。不必要や過剰な機能がないものを選ぶことでコストダウンにもつながります。
また、多くの決済サービスが初期導入時にキャンペーンを展開しているので、事前にリサーチし決済端末の導入タイミングを検討しましょう。
決済端末のセキュリティを確認する
また、ユーザーの評価や導入事例を確認し、安定したサービスを提供しているかどうかを確認することも重要です。
2024年おすすめキャッシュレス端末5選
Square ターミナル
画像引用:square
Squareターミナルは、初期費用は約3万円程度と割高ですが、月額料金は無料で決済手数料は業界標準の3.25%と長期運用しやすいともいえます。
オールインワン型で、コンパクトかつ持ち運びが可能です。一台ですべての主要なキャッシュレス決済手段に対応しています。
Airペイ
画像引用:Airペイ
Airペイは日本市場向けに特化してた決済サービスです。クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、幅広い決済方法に対応しています。初期費用は無料キャンペーンとして端末費用がかからないことが多く、月額料金はありません。決済手数料は3.24%からとなっています。
導入にかかる費用がほとんどなく、手軽にキャッシュレス決済を導入することができます。運営元のリクルートのサポート体制も充実しています。
ただし、Airペイの利用にはiPadやiPhoneが必須となっており、専用の端末と比べると一部機能が制限されることもあります。
stera pack
画像引用:stera
SteraはSMBCグループが提供しているサービス。セキュリティにおける信頼と安定したサポート体制から、全国展開のスーパーなど大型店舗などでも導入実績があります。決済端末はオールインワン型で、クレジットカード、電子マネー、QRコードなどさまざまな決済方法に対応。
月額利用料は店舗規模により異なり、他社と比較するとコストが高めのため、小規模店舗にはオーバースペックの場合もあります。
スマレジ・PAYGATE
画像引用:スマレジ・PAYGATE
スマレジ・PAYGATEは、クラウド型POSシステムと連携し在庫管理や売上分析ができます。POSシステムとの連動で、システム全体で業務を効率化できることが強みです。
初期費用は端末代のみで月額料金はないため導入しやすい反面、端末やシステムの初期設定が必要で、操作に慣れるまで時間がかかる場合があります。
Square リーダー
画像引用:Squareリーダー
Squarerリーダーはモバイル型の決済端末です。軽量でスマートなデザインで、持ち運びしやすくスマートフォンとBluetooth接続で使用できます。初期費用や運用コストも低く、個人事業主や小規模店舗におすすめできます。イベントやポップアップなど、外部でキャッシュレス決済を使用するときには最適です。
機能が限定されているため、大規模店舗や複雑な業務には不向き。また、接続がBluetoothのため安定性に欠けることもあります。
キャッシュレス決済の導入しよう
現在、販売業種にかかわらず、キャッシュレス決済ができるかどうかは、顧客にとって購入を後押しする大きなポイントのひとつになっています。キャッシュレス決済の導入はとても簡単ですが、審査などで3日〜1週間ほど時間がかかることがあります。キャッシュレス決済の導入を迷った場合は、まずは気になる決済サービスに問い合わせてみましょう。