Shopifyストアでは、2025年8月13日から純正機能としてソーシャルログイン機能が公開されました。これにより、お客様はGoogleやFacebookのアカウントを使って簡単にあなたのショップに会員登録・ログインできるようになります。
本記事では、Shopify純正のソーシャルログイン機能の仕様やGoogle・Facebookログイン機能の設定手順をわかりやすく解説します。
参考情報
本記事は、2025年8月13日時点のShopifyヘルプセンターの公式情報を基にテスト環境で実際に試した内容となります。以後の仕様変更・不具合・運用上のエラー等について、当社は一切の責任を負いかねます。導入・設定の際は、必ず最新の公式ドキュメント(Shopify、Google Cloud、Meta)をご確認のうえ、ご自身の判断と責任で実施してください。
ソーシャルログインとは
ソーシャルログイン(Social Login)とは、ユーザーがFacebook、Google、Twitter、Appleなどの既存のソーシャル/IDプロバイダーのアカウント情報を使って、別のウェブサイトやアプリにログイン・登録できる仕組みです。ユーザーは新たにユーザー名やパスワードを作成する必要がなく、簡単な許可操作で認証が完了します。
Shopifyでは、2025年8月13日に純正機能としてソーシャルログイン機能を公開しました。
Shopify純正のソーシャルログインの仕様
お客様アカウントのみ設定可能
Shopify純正のソーシャルログイン機能は、「新しいお客様アカウント」のみ対応しています。従来のお客様アカウントには対応していないため、ご注意ください。
お客様アカウントの違いについては、下記のブログ記事もご参考にしてください。
GoogleとFacebookのみ設定可能
Shopify純正のソーシャルログイン機能は、現時点でGoogleとFacebookのみ対応しています。
顧客情報はメールアドレスのみ同期可能
ソーシャルログイン時は、メールアドレスのみ同期されます。
そのため、名前や住所などの情報は、お客様に別途入力いただく必要があります。
有効なソーシャルログインの数によって、ログイン画面の表示が変わる
Shopify純正のソーシャルログイン機能では、GoogleとFacebookを設定できますが、Googleのみを有効にした場合、Facebookのみを有効にした場合、両方を有効にした場合にログイン画面のボタンの表示が変わります。
Googleのみ有効にした場合

Facebookのみ有効にした場合

GoogleとFacebookの両方を有効にした場合

Googleログインを設定方法
ステップ1:Shopifyの管理画面から認証情報を取得する
(1) 設定 > お客様アカウントの順に遷移
(2) お客様アカウントセクションの「認証」をクリック

(3) Googleの「接続」をクリック

認証情報として、「承認済みのJavaScriptオリジン」と「承認済みのリダイレクトURL」は利用しますので、画面を開いたまま次のステップへ進みます。
ステップ2:Google Cloud ConsoleでOAuth クライアントIDを作成

(1) Google Cloud Consoleを開く
(2) 組織を選択

(3) 新しいプロジェクトを作成(または、既存のプロジェクトを選択)
※ 今回は新しいプロジェクトを作成します。

(4) プロジェクト名に任意の名称を入力
(5) 「作成」をクリック

(6) 再度、新しいプロジェクトを作成した際に選択した組織を選択

(7) (1)~(5)の手順にて新しく作成したプロジェクトを選択

(8) 画面左上の「ハンバーガーメニュー」アイコンをクリック

(9) 「APIとサービス > 認証情報」の順にクリック

(10) 「認証情報を作成」をクリック
(11) 「OAuth クライアント ID」を選択

(12) アプリケーションの種類より、「ウェブアプリケーション」を選択
(13) 名前に任意の名称を設定

(14) 「承認済みのJavaScript生成元」に、ステップ1で開いた画面の「承認済みのJavaScriptオリジン」に表示されているURLをそれぞれ入力

(15) 「承認済みのリダイレクトURI」に、ステップ1で開いた画面の「承認済みのリダイレクトURL」に表示されているURLをそれぞれ入力
(16) 「作成」をクリック

(17) 「クライアントID」と「クライアント シークレット」が表示されたことを確認
ステップ3:ステップ1で開いたShopifyの画面に資格情報を設定する

(1) Google Cloudで生成された「クライアントID」と「クライアント シークレット」をコピー
(2) ステップ1で表示した管理画面にそれぞれ貼り付ける
(3)「保存」をクリック
ステップ4:Google認証をテストする

(1) 「その他の操作 > プレビュー」をクリック

(2) 「Googleで続行」をクリック
(3) Google認証の手順にそって、ログインする

正常にログインできたら、アカウントページが表示されます
ステップ5: Googleでのサインインを有効にする
ステップ4で正常にログインできたら、本番環境でもGoogleアカウントでログインできるように、Googleでのサインインを有効化しましょう。

(1) 設定 > お客様アカウントの順に遷移
(2) お客様アカウントセクションの「認証」をクリック
(3) Googleの「接続」をクリック
(4) 「オン」をクリック
Facebookログインの設定方法
ステップ1:Shopifyの管理画面から認証情報を取得する

(1) 設定 > お客様アカウントの順に遷移
(2) お客様アカウントセクションの「認証」をクリック

(3) Facebookの「接続」をクリック

表示されている情報は次のステップで利用しますので、画面を開いたまま次のステップへ進みます。
ステップ2: Meta for DevelopersでMetaアプリを作成

(1) Meta for Developersにアクセス
(2) 「マイアプリ」をクリック

(3)「アプリを作成」をクリック

(4) アプリ名とアプリの連絡先メールアドレスを入力
(5) 「次へ」をクリック

(6) ユースケースから「Facebookログインでの承認およびユーザーデータのリクエスト」にチェックをつける
(7)「次へ」をクリック

(8) ビジネスポートフォリオから適した組織を選択
(9) 「次へ」をクリック

(10) 公開要件を確認し、「次へ」をクリック

(11) 「ダッシュボードに移動」をクリック
(12) Facebookのログインパスワードが求められますので、パスワードを入力
ステップ3:Metaアプリに認証情報を設定する

(1) ステップ2で作成したMetaアプリのダッシュボードを開く
(2) 「ユースケース」をクリック
(3) 「カスタマイズ」をクリック

(4) 「アクセス許可と機能」を選択
(5) emailセクションの「追加」をクリック

(6) 「設定」をクリック

(7) 「有効なOAuthリダイレクトURI」に、ステップ1で開いた画面の「承認済みのリダイレクトURL」に表示されているURLをそれぞれ入力

(8) 「コールバックURLの許可の取り消し」に、ステップ1で開いた画面の「取り消しコールバックURL」に表示されているURLを入力
(9)「変更を保存」をクリック
ステップ4:ステップ1で開いたShopifyの画面に資格情報を設定する

(1) ホームボタンを押し、アプリのダッシュボードに戻る
(2) 「アプリの設定 > ベーシック」をクリック

(3) 表示される「アプリID」と「app secret」をコピー
(4) ステップ1で表示した管理画面にそれぞれ貼り付ける
(5)「保存」をクリック
ステップ5:Facebook認証をテストする

(1) 「その他の操作 > プレビュー」をクリック
(2) 「Facebookで続行」をクリック
(3) Facebook認証の手順にそって、ログインする
正常にログインできたら、アカウントページが表示されます
ステップ6:Facebookでサインインを有効にする
ステップ4で正常にログインできたら、本番環境でもFacebookアカウントでログインできるように、Facebookでのサインインを有効化しましょう。
(1) 設定 > お客様アカウントの順に遷移
(2) お客様アカウントセクションの「認証」をクリック
(3) Facebookの「接続」をクリック

(4) 「オン」をクリック
最後に
本記事では、Shopifyの新しいお客様アカウントで利用できるソーシャルログインについて、GoogleとFacebookの設定手順を通しで整理しました。
管理画面での接続開始から、各プラットフォーム側での承認済みのJavaScriptオリジン/リダイレクトURL(URI)の登録、クライアントID・クライアントシークレットやアプリID・app secret の取得と貼り付け、プレビューでの動作確認を経て、本番環境で「オン」に切り替えるところまでが一連の流れです。
設定が完了したら、本番環境でも認証に問題がないか必ず確認しましょう。