Shopify Subscriptionsは、Shopify公式が無料で提供する純正のサブスクリプションアプリです。日本語にも対応しており、週・月・年単位で定期購入を販売できるほか、お客様自身がマイページから契約内容の変更、解約、スキップ、一時停止などを行うことも可能です。一方で、購入回数の縛りや初回割引などの一部機能には制限があり、自社ストアにどのアプリが最適か見極めることが重要です。本記事では、Shopify Subscriptionsの特徴や活用ポイント、注意点、導入ステップについて詳しくご紹介します。
Shopify Subscriptionsとは

Shopify SubscriptionsはShopify純正のサブスクアプリです。完全無料で日本語にも対応しており、週、月、年単位でのサブスク販売を実施できたり、マイページでサブスクリプション契約の解約、スキップ、一時停止なども可能です。ただし、最小購入回数の設定や初回割引、BOX機能などは存在しません。
Shopify Subscriptionsの特徴
完全無料
Shopify Subscriptionsの最大の特徴は無料でサブスク販売を実施できる点です。これまでのサブスクアプリは月額費用や従量課金が発生してコストがかさむ事が多かったですが、Shopify Subscriptionsを利用することで、コストを抑えてサブスク販売を実現することができます。
日本語に対応
管理画面やヘルプページは、日本語に対応しており、英語が苦手な方でも安心して利用することができます。
必要十分な機能が揃っている
これからサブスク販売を実施したい人には、最低限必要十分な機能が揃っています。例えば、サブスク契約の設定では、サブスク期間(毎週や毎月、毎年など)や割引などの設定が可能です。また、アプリ内でサブスク契約の管理(契約変更やキャンセル、スキップなど)も可能です。
Shopify Subscriptionsでできないこと
最小購入回数や最大購入回数の設定はできない
サブスク販売を実施する場合、「最低でも3回までのサブスク注文が必要」など購入回数に縛りを設けたい場合があるかと思います。
Shopify Subscriptionsでは、最小購入回数や最大購入回数の設定はできないため、購入回数に縛りを設けたい場合などは別のサブスクアプリを選ぶ必要があります。
下記のブログ記事では、Shopifyでおすすめのサブスクアプリについて詳しく解説しています。ご参考にしてください。
日次単位の配達隔週を設定できない

Shopify Subscriptionsでは、配達間隔を「◯週、◯月、◯年」の3パターンしか設定できません。日次単位(たとえば、3日に1度のサブスク販売など)の設定を行いたい場合は実現できません。
初回割引の設定はできない
サブスク販売を実施する場合、「初回だけ半額」などサブスク注文の初回割引を実施したい場合があるかと思います。
Shopify Subscriptionsでは、初回だけ割引する設定はできないため、初回割引を実施する場合は、別のサブスクアプリを選ぶか、ディスカウント機能で1人1回のみ利用可能なクーポンコードで代替する必要があります。
下記のブログ記事では、Shopifyのディスカウント機能について詳しく解説しています。ご参考にしてください。
従来のお客様アカウントには対応していない
Shopify Subscriptionsの定期注文は、マイページからお客様ご自身でサブスク注文のキャンセルやスキップなどを実施できます。しかし、お客様自身にサブスク注文の操作を実施したい場合、従来のお客様アカウントには対応していないため注意が必要です。
もし、お客様自身にサブスク注文の操作を実施させたいが、従来のお客様アカウントを利用している場合は、お客様アカウントへ切り替えるか、別のサブスクアプリを導入する必要があります。
下記のブログ記事では、お客様アカウントの切り替え方法などお客様アカウントについて詳しく解説しています。ご参考にしてください。
予約販売アプリとの併用できない場合がある
Shopify Subscriptionsは、購入オプションというShopifyの仕組みを利用して構築されています。購入オプションは、予約販売アプリなどでも利用されている仕組みで、購入オプションを設定した購入オプションを利用した予約商品にて、Shopify Subscriptionsのウィジェットが勝手に表示される場合があります。
そのため、購入オプションを利用して予約販売を実施しているストアでは、利用の際に注意が必要です。
もし干渉している場合は、購入オプションを利用しない予約販売を実施したり、予約販売用の商品テンプレートとサブスク用の商品テンプレートを分けて、サブスク用の商品テンプレートのみShopify Subscriptionsのアプリブロックを追加するなどの対応が必要になります。
下記のブログ記事では、おすすめの予約販売アプリを紹介しています。ご参考にしてください。
Shopify Subscriptionsの使い方
サブスク販売を実施する
ステップ1:アプリをインストールする

(1) ShopifyアプリストアよりShopify Subscriptionsのアプリページへアクセス
(2) アプリをインストールする
ステップ2:サブスクリプションプランを作成する

(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「プラン」をクリック
(2) 画面右上の「プラン」をクリック

(3) サブスクリプションプランの作成画面より下記の内容を設定
- タイトル:サブスクリプションプランの名称を追記(お客様には表示されます)
- 内部説明:サブスクリプションプランの説明を追記(お客様に表示されません)
- 商品:サブスク販売したい商品を設定
- ディスカウントと配送:割引(1000円OFFなど)と配送頻度(1ヶ月など)を設定
(4) 「保存」をクリック
ステップ3:アプリブロックを追加する

(1) Shopifyの管理画面より「オンラインストア > テーマ」の順に遷移
(2) アプリを追加したいテーマの「カスタマイズ」をクリック

(3) テーマエディタの上部より、商品テンプレートを選択
(4) アプリブロックを追加(または、セクションブロックを追加)
(5) アプリタブを選択
(6) 「サブスクリプションウィジェット」という名称のアプリブロックを選択

(7) サブスクリプションウィジェットを表示させたい場所へドラッグ・アンド・ドロップ
(8) サブスクリプションウィジェットの色や文言を変更
(9) 「保存する」をクリック
ステップ4:動作確認する

サブスクリプションプランで設定した商品にアクセスし、サブスクリプションウィジェットが表示されていたら、サブスク販売の設定は完了です。
サブスク注文の内容を変更する
Shopify Subscriptionsでは、サブスク注文の期間や商品の個数などを変更することができます。
今回は期間を「1ヶ月ごと」から「2ヶ月ごと」に変更する方法を紹介します。

(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、対象のサブスク契約をクリック

(3) サブスクリプションの詳細の「編集」をクリック

(4) 編集ページより変更したい部分を変更
※今回は、配送頻度を2ヶ月に変更
(5) 「保存」をクリック

サブスク注文の内容が意図通りに更新されたら、変更は完了です。
サブスク注文を一時停止する
Shopify Subscriptionsでは、サブスク注文自体を一時停止する事ができます。
(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、対象のサブスク契約をクリック

(3) 画面右上の「一時停止」をクリック

(4) サブスク注文のステータスが「一時停止」へ変わったことを確認
サブスク注文を再開する

(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、再開したいサブスク契約をクリック

(3) 画面右上の「再開する」をクリック

(4) サブスク注文のステータスが「有効」へ変わったことを確認
サブスク注文をキャンセルする
(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、対象のサブスク契約をクリック

(3) 画面右上の「サブスクリプションをキャンセルする」をクリック

(4) 確認ダイアログが表示されるため、再度「サブスクリプションをキャンセルする」をクリック

(5) サブスク注文のステータスが「キャンセル済み」へ変わったことを確認
サブスク注文をスキップする
Shopify Subscriptionsでは、次回以降のサブスク注文をスキップすることができます。お客様が前回届いた商品を消費しきれていない場合などに、役立ちます。
(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、対象のサブスク契約をクリック

(3) 次回の注文一覧より、スキップさせたい注文日時の「スキップする」をクリック

(4) ステータスが、「スキップしました」に切り替わっていることを確認
決済方法の変更依頼をする
Shopify Subscriptionsでは、お客様へサブスク注文の決済方法を変更するための依頼を送信することができます。サブスク注文時に入力したクレジットカードへの決済が失敗した場合やお客様から決済方法の変更依頼が来たい場合に役立ちます。
(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、対象のサブスク契約をクリック

(3) 決済方法セクションの「ペンのアイコン」をクリック
(4) 「カードを更新するリンクを送信する」をクリック

(5) 差出人と宛先を確認し、「メールを送信する」をクリック
配送先の住所を変更する
Shopify Subscriptionsでは、サブスク注文のお届け先を変更することができます。お客様がサブスク注文時にお届け先住所の入力を間違えた場合やサブスク注文後にお客様が引っ越しされた場合に役立ちます。
(1) Shopify Subscriptionsアプリの左メニューの「契約」をクリック
(2) サブスクリプション契約一覧から、対象のサブスク契約をクリック

(3) 配送先住所セクションの「ペンのアイコン」をクリック
(4) 「お客様ページでの住所を管理する」をクリック

(5) 顧客管理へ遷移しますので、お客様セクションの「⋯(三点リーダー)」をクリック
(6) 「住所を管理」を選択

(7) 「新しい住所を追加」をクリック

(8) お届け先住所を入力
(9) 「保存」をクリック

(10) 先ほどのサブスク注文の詳細ページに戻る
(11) 配送先住所セクションの「ペンのアイコン」をクリック
(12) 「異なる住所を選択」をクリック

(12) 別の住所一覧より、新しく登録した住所を選択
(13)「更新」をクリック

(14) 配送先住所セクションの住所が更新されていることを確認
最後に
Shopify Subscriptionsは、コスト負担なくサブスク販売を始めたい方にとって、必要十分な機能を備えた利便性の高いアプリです。日本語対応や無料提供による敷居の低さに加え、顧客が自身で定期注文の管理をできる点も大きなメリットです。その一方で、初回割引や購入回数の設定など一部カスタマイズには制限があるため、これらの機能が必須の場合は他のアプリやShopifyの標準機能(ディスカウントコード等)との組み合わせで対応を検討しましょう。自社ストアのニーズを明確にし、最適なサブスクリプション運用を目指してください。
最後に、下記のブログ記事ではShopify Subscriptions以外にも売上拡大や業務効率化などに役立つおすすめアプリをジャンル別に紹介しています。アプリ選ぶのご参考にしてください。