SendGridとは?Shopifyとの連携方法やメリット、料金などを解説

SendGridとは?Shopifyとの連携方法やメリット、料金などを解説

メルマガ配信やカゴ落ち対策など、Shopifyを成功させる上で重要なメールマーケティング。メールマーケティングツール「SendGrid」は多くの日本企業で利用されています。

「SendGridってどんなツール?」

「ShopifyでSendGridを活用するメリットを知りたい」

「ShopifyとSendGridを連携する方法を教えて」

この記事を読むことで上記のような疑問やニーズが解決します。

SendGridは高度なメールマーケティングを無料で始められる驚きのサービスです。今回の内容を参考にぜひ活用を検討してみてください。

メールマーケティングツール「SendGrid」とは?

SendGrid|株式会社構造計画研究所

画像出典:SendGrid|株式会社構造計画研究所

SendGridは全世界で利用されているマーケティングメール、トランザクションメールの配信サービスです。世界ではSpotifyやAirbnb、Uberなどのグローバル企業が、日本ではメルカリやnote、Chatworkなどの有名企業が利用し、毎月1,480億通以上のメールが配信されています。

メールの到達率を上げる(迷惑メールフォルダに入らない)さまざまな機能と、1万通以上の同時配信にも耐えるインフラを持ち合わせているのが特徴です。

SendGridの主な機能

SendGridは機能が豊富なツールです。特にメールマーケティングに活用する場合の主な機能を紹介します。

  • SPF / DKIM:SPF / DKIMによる送信ドメイン認証で迷惑メール誤判定のリスクを下げる機能
  • 送信予約:メール送信日時の予約機能
  • マルチパート配信:1つのメールにHTML形式とテキスト形式の両方を含めて送信する機能
  • デザインエディタとコードエディタ:ドラッグ&ドロップでメールを作成したり、HTMLで直接作成したりするエディタ機能
  • 宛先ごとのテキスト差し込み:件名に予約番号などを入れること機能
  • 開封・クリックの測定:メールの開封やクリックを計測
  • 配信状況の確認:宛先サーバへの到達、遅延やバウンスの発生、開封や配信停止をはじめとする受信者の反応などを計測
  • A/Bテスト:件名・本文を複数パターン(最大6つ)用意して配信。反応がよかったパターンで残りの宛先に自動配信する機能
  • セグメント:特定の条件に合致する宛先を抽出する機能
  • 配信停止:メール本文内に配信停止リンクを設置

以上はSendGridの数ある機能の一部に過ぎません。他の機能も確認したい場合には、SendGridの機能一覧ページをご確認ください。

ShopifyでSendGridを活用するメリット

メールマーケティングツールをShopifyと連携することで、Shopifyストアの顧客に対してマーケティングメールを配信したり、カゴ落ち顧客に対してリマインドメールを送付したりできます。これらはSendGridを含む多くのメールマーケティングツールでできることです。

この章では、”SendGridを活用する”ことで得られるメリットを紹介します。

高いメール到達率で確実に顧客へメッセージを届ける

Shopifyでメールマーケティングをする際、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまう可能性があることは、大きな課題でしょう。

SendGridは、SPF/DKIM認証や固定IPアドレスなど、メールの信頼度を高めたり、信頼度を下げるリスクを減らしたりする機能を提供しています。これらを活用することで、マーケティングメールの到達率アップが期待できます。

高度なA/Bテストで顧客に響く最適なメールを見つけやすい

SendGridのA/Bテスト機能では、メールの件名や本文、送信者名、配信時間などのさまざまな要素を比較検証できます。テストするバリエーションと配信比率を設定し、結果を自動で判定。検証結果を元に本配信を行うことで、より効果の高いメールを配信できます。

さらに最大で6パターンの同時検証もできるため、最適なメールを見つける業務が大幅に効率化されるでしょう。

詳細な分析機能でメール施策を改善しやすい

SendGridの分析機能では、開封率、クリック率、バウンス率(※)など、Shopifyのストア分析機能では確認できないデータが取得できます。ダッシュボードで視覚的に結果を確認でき、CSV出力にも対応。配信結果を多角的に分析することで、次のアクションにつながる洞察が得られるでしょう。

※バウンス率とは、送信したメールのうち、宛先に正常に届かず「跳ね返ってきた(バウンスした)」メールの割合のことです。

他にも「4月以降にメールを開封した顧客」のような高度なセグメンテーションもできます。SendGridを活用することで、Shopifyストアだけでは実施できない、さまざまなマーケティング施策が可能になります。

SendGridを利用する際の注意点2つ

機能性が高いSendGridですが、利用に際して注意点が2つあります。

SendGridの操作画面は日本語に対応していない

SendGridはアメリカの企業が開発しており、操作画面は日本語に対応していません。英語が苦手な方は、ブラウザの翻訳機能を活用してみてください。

ただし、SendGridの販売やサポートを行う、日本正規代理店の「株式会社構造計画研究所」が、SendGridの日本語ドキュメントを提供しています。自社の運用として許容できるかどうか、まずは無料のFreeプランで試してみると良いでしょう。

日本の代理店経由でのSendGridの利用は法人限定!個人は不可

画像出典:SendGrid|株式会社構造計画研究所

日本の代理店経由で契約する場合、法人限定となります。個人では利用できないため、注意しましょう。また法人であっても利用には審査があります。

個人での利用を検討している方は、SendGridの公式サイトより登録を試みてみましょう。

また、Shopify向けのメールマーケティングツールを探している個人の方や審査に通らなかった方には、OminisendやKlaviyoがおすすめです。

SendGridの料金プラン

SendGridの料金プラン(日本の代理店経由)について解説します。有料プランにはEssentialプランとProプランの2つがあり、それぞれ配信上限数に応じて料金が異なります。

プラン名 Free Essentials
50k
Essentials
100k
Pro
100k
Pro
300k
月額基本使用料 0円 3,000円 5,400円 14,000円 37,500円
月間上限通数 1日あたり100通 5万通 10万通 10万通 30万通
上限超過時 0.2円/通 0.132円/通 0.165円/通 0.137円/通

2025年2月時点|表示価格は全て税抜

プランによって利用できる機能に少し違いはありますが、メールマーケティングの主な機能は全てのプランで共通です。つまり、1日あたり100通までなら、基本的なメールマーケティングが無料で行えるのです。

プラン名 Free Essential Pro
SPF / DKIM
送信予約
マルチパート配信
デザインエディタとコードエディタ
宛先ごとのテキスト差し込み
開封・クリックの測定
配信状況の確認
A/Bテスト
セグメント
配信停止
固定IPアドレス
メールのテスト(表示確認)
クレジットカード払い
請求書払い

1日100通で足りる場合にはFreeプランで始めてみて、配信先や配信回数が増えてきたら、有料プランに切り替えると良いでしょう。

ShopifyとSendGridの連携方法2選

ShopifyとSendGridを連携させる方法を2つ紹介します。

ZapierでShopifyとSendGridを連携

Zapier

画像出典:Zapier

「Zapier」とはアメリカ発の業務自動化ツールで、WebサービスとWebサービスをノーコード(プログラミング不要)で連携することができます。連携できるサービスは、GmailやSlack、Trello、Dropbox、SalesForceなど7,000以上。このZapierを活用することで、ShopifyとSendGridも連携可能です。

連携方法は至ってシンプル。Zapierのワークフロー設定画面にて、トリガー(Shopify側のイベント)とアクション(SendGridでの行動)をブロックで設定するだけです。後はZapierが間に立って連携してくれます。もちろん複雑な条件設定も可能です。

ZapierはShopifyとSendGridの連携テンプレート

ZapierはShopifyとSendGridの連携テンプレートも提供しており、基本的な連携・自動化処理はとても簡単です。

Zapierの利用料金は以下の通りです。

プラン名 Free Professional Team Enterprise
月額料金 0ドル 29.99ドル〜 103.50ドル〜 要問い合わせ
機能 月100件のタスク
無制限のZap作成
2段階のZap
AI power-up
Freeプランの機能
多段階のZap
Webhook
メールサポート
Professionalの機能
25ユーザー
ワークスペースの共有
アプリ接続の共有
プレミアサポート
など
Teamの機能
ユーザー数無制限
高度な管理者権限
テクニカルサポート
など

2025年2月時点

Zapierを年間契約すると33%割引が適用されます。また、14日間の無料トライアルがあります。

Zapierはアメリカの企業が提供しており、残念ながら日本語には対応していません。しかしZapierに関する日本語の解説記事は多数あり、ブラウザの翻訳機能も活用すれば、利用には困らないでしょう。

Zapierをすでに利用している方、SendGridに限らず複数のツールでの業務効率化を図りたい方におすすめです。

Shopifyアプリ「Sendgrid Tools」でSendGridを連携

Shopifyアプリストアで提供されている「Sendgrid Tools」を活用しても連携可能です。

Sendgrid Tools|Shopifyアプリストア

画像出典:Sendgrid Tools|Shopifyアプリストア

このアプリの料金プランは3つです。

プラン名 Basic Professional Elite
月額料金 0ドル 5ドル 9ドル
機能 2アクティブWebhock
200タスク
7日間のログ保存
10アクティブWebhock
10,000タスク
7日間のログ保存
無制限のアクティブWebhock
20,000タスク
30日間のログ保存

2025年2月時点

Sendgrid Tools

画像出典:Sendgrid Tools

アプリをインストール後にSendgrid Toolsの画面上で、ShopifyとSendGridを簡単に接続できます。

このアプリも残念ながら日本語には対応していません。また日本語の解説記事もほとんどありません。ブラウザの翻訳機能を活用して設定をすると良いでしょう。

SendGridの始め方

SendGridの始め方について解説します。前述の通り、SendGridは法人限定のサービスのため、個人の方は利用できませんので、注意してください。

SendGridの日本代理店ページの「無料で始める」をクリックします。新規会員登録画面でアドレスを入力し、仮登録をしましょう。

SendGrid|株式会社構造計画研究所

画像出典:SendGrid|株式会社構造計画研究所

メールアドレス宛てに登録メールが配信されますので、メール内の「ユーザー情報を登録」をクリックします。

メールアドレス宛てに登録メールが配信されますので、メール内の「ユーザー情報を登録」をクリックします。

姓名や会社名、利用目的・用途・配信予定数などをフォームに入力し、登録申請をします。

姓名や会社名、利用目的・用途・配信予定数などをフォームに入力し、登録申請をします。

登録申請が完了したら、利用審査が開始されます。この時点ではまだSendGridを利用することはできません。通常2営業日程度で審査されるとのことです。

登録申請が完了したら、利用審査が開始されます。

SendGridを活用してShopifyでメールマーケティングを始めよう

本記事ではメールマーケティングツールのSendGridについて解説しました。

SendGridは無料で始められるにも関わらず、高い到達率を実現できたり、A/Bテストを実施できたり、詳細に分析したりできるコスパの高いツールです。

また1万件以上の同時配信も行えるため、立ち上げ初期のストアから大規模なストアまで幅広く活用できます。

メールマーケティングに力を入れたい法人の方は、ぜひ利用を検討してみてください。

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