オンラインでギフトを贈れる「eギフト」。「AnyGift」は、ShopifyストアをはじめとするECサイトに、手軽にeギフトを導入できるサービスです。
「Shopifyにeギフトを導入したい」 「AnyGiftってどんなサービス?メリットを教えて」 「AnyGiftの導入方法と初期設定が知りたい」
この記事を読むことで上記のような疑問やニーズが解決します。
eギフトは売上アップが期待できるだけでなく、新規顧客の獲得や顧客体験の向上にもつながります。今回の内容を参考に、ぜひAnyGiftの導入を検討してみてください。
eギフト機能を導入できる「AnyGift」とは?

画像引用:AnyGift
eギフトをECサイトに導入する「AnyGift」は、日本の企業AnyReach株式会社が提供するサービスです。このAnyGiftを活用することで、最短即日でECサイトにeギフト機能を組み込むことができます。導入企業は700社を超え、 L'OCCITANEや吉野家、カネボウなど、業種や規模を問わずさまざまな企業で利用されています。
AnyGiftを導入した企業では、eギフトを一度でも購入した顧客のリピート購入率が最大9倍向上したなどの実績も報告されています。
これら売上アップにつながるeギフトとは何か、AnyGiftが持つ特徴や機能はどのようなものか、詳しく解説します。
下記のブログ記事では、AnyGift以外のeギフトアプリを紹介しています。eギフトアプリを選ぶ際の参考にしてください。
eギフト/デジタルギフトとは?
eギフト/デジタルギフトとは、オンラインで商品を購入し、LINEやSNSを通じて贈り先に届けられる新しいギフトの形です。LINEが提供するeギフトサービス「LINEギフト」が特に有名で、実際に使用したことがある方も多いでしょう。
従来のギフト購入では、贈り先の住所を知っている必要がありましたが、eギフトなら受け取る側が住所を入力するため、贈り主は住所を知らなくても贈ることができます。
贈りたい時に贈れる手軽さが受け入れられ、20代を中心に需要を伸ばしています。参考:デジタルギフトに関する調査(MMD研究所)
eギフトにはデジタルのメッセージカードを添えられ、日頃の感謝や想いを伝えやすいのも支持される理由の一つです。サービスによっては受け取り側が好きな商品を選べるカタログギフト形式もあり、相手の好みを確認する必要がありません。
このように、eギフトは贈り手と受け取り手の双方に便利な機能を提供し、ECサイトに新たな購買機会を生み出しています。
AnyGiftの特徴
AnyGiftは、ECサイトに簡単にeギフト機能を導入できるサービスで、主に3つの特徴があります。
1つ目は、最短即日で導入できる手軽さです。Shopifyの場合、専用のShopifyアプリをインストールして初期設定を行うだけで、eギフト販売が開始できます。
2つ目は、豊富なカスタマイズ機能です。デジタルメッセージカードは企業独自のデザインを使用でき、メッセージや画像も自由に設定可能。さらに、受け取りURLのドメインやメールアドレスも企業仕様にカスタマイズできます。
3つ目は、受け取り手に配慮した機能です。好きな商品を選べるカタログギフト形式や、配送日時の指定ができます。
このようにストアオーナーだけでなく、ギフトの贈り手や受け取り手にとっても嬉しいサービスとなっており、新たな顧客層の開拓に効果を発揮するでしょう。
AnyGiftの主な機能
AnyGiftの特徴的な機能を紹介します。
デジタルメッセージカード機能
購入者は自由に画像やメッセージを設定でき、企業独自のデザインも使用可能です。これにより、贈り手の想いを温かみのある形で伝えることができます。
カタログギフト機能
ストアオーナーは、自社の商品を組み合わせてカタログを作成。受け取り手はその中から好きな商品を選ぶことができます。オンラインカタログのため、商品のリアルタイムな差し替えにも対応しています。※EXPERTプラン以上で利用可能
リマインドメール機能
受け取り手がギフトの受取漏れがないように、自動でリマインドメールを送ります。
複数配送先eギフト機能
1回の決済で複数の相手にギフトを送れるため、内祝いやお歳暮、社員への福利厚生など、さまざまな用途で活用できます。※EXPERTプラン以上で利用可能
他にもさまざまな機能があるので、気になる方はAnyGift公式サイトを確認してみてください。
ShopifyでAnyGiftを活用するメリット
ShopifyストアでAnyGiftギフトを活用することで得られるメリットを3つ紹介します。
売上アップが期待できる
eギフトにより、ストアの売上アップが期待できます。実際にAnyGiftの導入で売り上げが102%〜107%増加したというデータも公表されています。その効果は導入初月よりも3ヶ月後、半年後のほうが売り上げが伸びる傾向にあります。これは、顧客がeギフト機能に慣れ、利用頻度が自然と高まっていくためです。
新規顧客の獲得につながる
AnyGiftの調べでは、ギフトを受け取った人が新規顧客に転換するケースが多く、最大で40%が新規顧客になったという実績もあります。また、広告やSNS経由での集客と比べて、顧客生涯価値(LTV)が高いことも特徴です。これは、友人や知人からのギフトという良好な体験が、ブランドへの信頼につながるためです。
顧客体験の質が向上する
贈り手は相手の住所を知らなくてもギフトを贈ることができ、受け取り手は配送日時を指定できるなど、双方にとって便利な機能を提供しています。また、カタログギフト機能を使えば、受け取り手は好みの商品を選べるため、より満足度の高いギフト体験を実現できます。
このような顧客体験の質の向上は、ブランドイメージを高め、リピート購入や口コミによる新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
AnyGiftの料金プラン
AnyGiftの料金プランは3つで、プランによって利用できる機能に違いがあります。以下の表にまとめましたので、参考にしてください。
プラン名 | STANDARD | EXPERT | ENTERPRISE |
---|---|---|---|
月額料金 | 199ドル | 299ドル | 2,000ドル |
eギフト取引手数料 | 3% | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
eギフト機能の導入 | ◯ | ◯ | ◯ |
eギフト受け取りURLの発行 | ◯ | ◯ | ◯ |
デジタルメッセージカード機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
マーケティング機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
OMS連携機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
eギフト送料設定機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
配信メールのカスタマイズ機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
選べるカタログギフト機能 | ー | ◯ | ◯ |
複数配送先eギフト機能 | ー | ◯ | ◯ |
受け取り日時の指定機能 | ー | ◯ | ◯ |
ドメインのカスタマイズ機能 | ー | ◯ | ◯ |
体験型ギフト機能 | ー | ◯ | ◯ |
eギフトURLの一括発行機能 | ー | ◯ | ◯ |
サポート | メール |
メール 対面 オンライン |
メール 対面 オンライン |
専任のギフトグロースマネージャー | ー | ー | ◯ |
コンサルティング支援 | ー | ー | ◯ |
テーマカスタマイズ支援 | ー | ー | ◯ |
クリエイティブ作成支援 | ー | ー | ◯ |
2025年2月時点
プランは自社に必要な機能を元に選定するといいでしょう。
なお、AnyGiftには14日間の無料体験があります。ただし、無料体験期間で使用できるのは、STANDARDプランの機能のみです。
ShopifyにAnyGiftを導入する方法と初期設定
ShopifyストアにAnyGiftを導入して、eギフトの販売を開始するのはとても簡単です。この章では導入方法と初期設定について解説します。
【Shopify】AnyGiftの導入方法
Shopifyアプリストアより、AnyGiftをインストールします。

画像出典:AnyGift|Shopifyアプリストア
Shopifyの管理画面にて、再度インストールの確認が表示されますので、「インストール」をクリックします。

画像出典:Shopify管理画面
サブスクリプションを承認します。ここでは請求は発生しません。

インストールが完了すると、初期設定のSTEPが表示されます。
【Shopify】AnyGiftの初期設定
初期設定は画面の案内に従って行いますが、各項目毎に説明が記載されており、設定箇所に遷移するボタンも設置されています。
各項目における操作方法や注意点などを解説します。

STEP1. eギフトを有効にする商品と、購入方法の選択肢を表示するページを設定する
eギフトの対象にする商品を選択します。全ての商品をeギフトに設定するか、特定の商品のみをeギフトにするかを選べます。

STEP2. テーマの「カスタマイズ」からアプリを埋め込む
「STEP2の設定をする」をクリックするとカスタマイズ画面が表示されます。AnyGiftのトグルスイッチをONにし、「保存する」をクリックします。

STEP3. 現在ご利用している「受注管理システム(OMS)」を選択する
利用しているOMSを選択。利用していなければ、「手動で受注・発注」を選択します。

STEP4. eギフト用の送料を決定する
eギフトにおいて、購入者は贈り先の住所を知らないため、通常の送料表示ができません。そこでeギフト用の送料を設定します。一律に設定したり、商品毎に設定したりできます。

STEP5. 【eギフト受取者向け】商品発送時のメール文面を作成する
ギフトを受け取る方に対する、商品発送時のメール文面を作成します。提供する商品・サービスに応じて内容を変更します。コードの知見がない場合には無理に設定をせず、サポートに問い合わせましょう。

STEP6. 【eギフト購入者向け】商品購入時のメール文面をカスタマイズする
商品購入時のメール文面をカスタマイズします。詳しい設定方法は「メールのカスタマイズについて見る」をクリックすることで確認できます。

この設定を忘れると、購入者に受取者の住所が見れてしまうという重大事故に繋がりかねません。必ず設定しましょう。
STEP7.【「請求先住所≠配送先住所」で通常購入した購入者向け】購入完了画面をカスタマイズする
「購入完了ページでのeギフト認知促進設定」を有効にすることで、購入完了画面にeギフトのお知らせが表示され、eギフトの認知を高めることができます。

STEP8. eギフトのテスト購入を行う
うまく購入できるか、URLが表示されるか、OMSと連携できているかなどをテストします。なお、STEP11の後にもう一度テスト購入を行うと良いでしょう。この章の最後で、テスト購入の手順を紹介します。
STEP9. マイページにてeギフト注文の場合は「配送先住所」が非表示になっていることを確認する
通常はAnyGiftをインストールした時に自動で変更されていますが、自社でマイページをカスタマイズしている場合、正しく変更されていない場合があります。確認方法の詳細は「マイページでの配送先住所の非表示化について見る」をクリックすることで確認できます。

STEP10. ギフトを受け取る方を顧客に転換させるための事前設定を行う
ギフトを受け取った方に対して、メールマガジン会員の快諾ボックスを表示します。メールマーケティングをしているストアは、必ず有効化しておきましょう。

STEP11. 購入完了ページにAnyGiftのUIを追加する
購入完了ページにギフト共有のURLを表示させます。
管理画面のサイドメニューにある「設定」をクリックし、「チェックアウト」を選択。チェックアウトの「設定」にある「カスタマイズ」をクリックします。

チェックアウトのカスタマイズ画面が開かれ、アプリの項目が表示されますので、AnyGiftの「egift-thankyou-ui」の横にある「+」をクリックします。追加先の「サンキュー」を選択します。

サンキューページが表示されますので、「保存」をクリックします。この時点では、共有リンクはページに表示されません。後ほどのテストで確認しましょう。

全ての設定が完了したら、再度テスト購入を行うのがおすすめです。
オンラインストアを表示します。商品ページの購入ボタンの下に、eギフトのボタンが表示されているか確認してください。

ボタンをクリックすると、メッセージと贈り主名が記入できます。「カートに追加」をクリックします。

カートに追加されましたので、購入手続きに進みます。

eギフト送料が追加されているか確認しましょう。

決済はテスト注文を行うか、注文後すぐにキャンセルを入れましょう。テスト注文の方法は以下の記事を参考にしてください。
サンキューページにeギフトの受け取りページURLが表示されます。購入者(贈り手)はこのURLを相手に共有します。

以上で初期設定は完了です。
AnyGiftのeギフト注文で決済方法を制限する方法
eギフト注文時に決済方法を制限したい場合(例:クレジットカード決済のみに限定)は、「RuffRuff 注文制限」アプリを利用することで実現できます。
RuffRuff 注文制限の設定方法
(1) RuffRuff 注文制限で新しい決済ルールを作成
(2) 以下の項目を設定し、保存
- タイトル:任意のルール名
- 決済方法:eギフトの場合に非表示にしたい決済方法を追加
- 注文:特定の注文を選択
- カート属性:キーに「eギフト決済用注文」、値に「true」を入力
この設定により、eギフト注文の場合のみ、指定した決済方法を非表示にすることができます。これによって、確実な支払いを確保したい場合などに有効な制限をかけることが可能です。
ShopifyにAnyGiftを導入して、eギフトを始めよう!
この記事ではShopifyにeギフト機能を導入できる「AnyGift」について、メリットや導入方法、初期設定などを解説しました。
AnyGiftを活用すれば、売上アップや顧客体験の向上が期待できます。また、eギフトを通じて、新規顧客の獲得やリピーターも獲得できるでしょう。
今回の記事を参考に、ShopifyストアにAnyGiftを導入して、eギフトを始めてみましょう。