Shopifyのストアクレジットは、お客様にとって非常に便利なツールです。このシステムを利用することで、ストアでの購入をよりスムーズに行うことができ、顧客満足度の向上に寄与します。ストアクレジットは、さまざまな取引や購入に応じて柔軟に使用できるため、お客様が再度訪れる動機付けにもなります。
本記事では、ストアクレジットの基本的な理解を深めるとともに、その活用方法と効果について詳しく解説していきます。
ストアクレジットとは
ストアクレジットは、ストアがお客様に対して発行する "ストアで使えるお金" のようなものです。例えば、返品の際の返金を現金ではなくストアクレジットで行ったり、キャンペーンやロイヤルティプログラムの一環としてお客様に付与したりできます。
お客様は自分のアカウントにあるストアクレジットを使って、オンラインストアや実店舗(Shopify POS)での購入時に支払いに充てることができます。ストアクレジットは、お客様のリピート購入を促進し、顧客満足度を高めるための便利な仕組みです。
ストアクレジット、クーポンコード、ギフトカードの違い
それぞれ用途や発行元、使い方が異なるため、目的に応じて使い分けることが重要です。
ストアクレジット
ストアがお客様に発行するストアで使えるクレジットで、主に返金や報酬、キャンペーンの一環として利用されます。お客様はログインした状態でオンラインストアやShopify POSで全額を支払いに使えます。ストアクレジットを使用した注文に対して外部取引手数料が発生します。自分以外の誰かにストアクレジットを贈ったりすることは出来ません。
クーポンコード(ディスカウントコード)
お客様が購入時にコードを入力して割引を受ける仕組みで、割引額や条件を設定できます。クーポンコードは主に販売促進のために使われ、オンラインストアやShopify POSで利用可能です。クーポンコードを使用した注文に対して外部取引手数料は発生しません。
クーポンコード(ディスカウントコード)に関して詳しくは、下記のブログ記事を参考にしてください。
ギフトカード
お客様が購入して他の人に贈ったり、自分で使ったりできるプリペイドカードで、商品購入時の支払いに使えます。ギフトカードはオンラインストアやShopify POSで販売・利用可能です。ギフトカードを使用した注文に対して外部取引手数料が発生します。
ギフトカードに関して詳しくは、下記のブログ記事を参考にしてください。
【ストア側】ストアクレジットを利用可能にする方法

(1) Shopify管理画面より「設定」をクリック
(2) 設定メニュー内の「お客様アカウント」をクリック
(3) ストアクレジットを「有効」にする
【ストア側】ストアクレジットを付与する方法

(1) Shopify管理画面 > お客様管理の順にアクセス
(2)ストアクレジットを付与したいお客様の詳細ページを開く
(3) ストアクレジットの「残高を編集(ペンのアイコン)」をクリック

(4) 調整にて「クレジット」を選択
(5) 通貨を選び、金額を入力
(6) 有効期限を設定
(7) 「変更を確認」をクリック

(8)付与するストアクレジットの金額に誤りがないか確認
(9)問題なければ、「〇〇をクレジットする」をクリック

ストアクレジットが付与されると、タイムラインに「誰がいくらのストアクレジットを付与した」のか履歴が残り、ストアクレジットのセクションに付与後の残高が表示されます。
【ストア側】ストアクレジットを減額する方法
(1) Shopify管理画面 > お客様管理の順にアクセス
(2)ストアクレジットを減額したいお客様の詳細ページを開く
(3) ストアクレジットの「残高を編集(ペンのアイコン)」をクリック

(4) 調整にて「デビット」を選択
(5) 通貨を選び、金額を入力
(6) 「変更を確認」をクリック

(7)減額するストアクレジットの金額に誤りがないか確認
(8)問題なければ、「〇〇をデビット」をクリック

ストアクレジットが減額されると、タイムラインに「誰がいくらのストアクレジットを減額した」のか履歴が残り、ストアクレジットのセクションに減額後の残高が表示されます。
【ストア側】ストアクレジットのログを確認する

(1) Shopify管理画面 > お客様管理の順にアクセス
(2) ストアクレジットのログを見たいお客様の詳細ページを開く
(3) ストアクレジットセクションの金額をクリック

上記画像のように、ストアクレジットの付与や減算、利用のログを確認することが出来ます。
【お客様側】ストアクレジットを注文時に利用する方法

(1) 商品をカートに追加
(2) チェックアウトページに遷移
(3) 「ストアクレジットを適用」にチェックを付ける
【お客様側】ストアクレジットの残高を確認する方法
ストアクレジットの残高は、お客様アカウントを利用している場合のみ確認できます。

(1) ストアにログインする
(2) マイページの右上のアイコンをクリック
(3) プロフィールをクリック

ストアクレジットの残高は、決済方法セクションに表示されます。
【お客様側】ストアクレジットのログを確認する方法
ストアクレジットのログは、お客様アカウントを利用している場合のみ確認できます。
(1) ストアにログインする
(2) マイページの右上のアイコンをクリック
(3) プロフィールをクリック

(4) 決済方法セクションの「ストアクレジット」をクリック

ストアクレジットのログは、上の画像のようにポップアップ形式で表示されます。
ストアクレジットの注意点
一部金額だけの利用はできない
お客様は所有するストアクレジットをポイントのように一部だけ利用することは出来ません。注文に対して、所有するストアクレジットを全額利用するか、利用しないか、しか選ぶことが出来ません。
従来のお客様アカウントはすぐに利用できない
従来のお客様アカウントを利用しているストアの場合、お客様へストアクレジットを配布してもすぐに利用することは出来ません。
ストアクレジットは、「お客様アカウントからログインする」か、「Shop Payを使用している」場合にのみ、ストアクレジットを使用できます。
Shopifyのヘルプページには、お客様に「お客様アカウント専用URL(管理画面 > 設定 > お客様アカウント > URL)」から一度ログインすると利用できると記載があります。

しかし、弊社もテスト環境(従来のお客様アカウントのテスト環境)で実際に試してみましたが、ストアクレジットは利用できませんでした。(2025年7月時点)
お客様アカウントについては、下記のブログ記事をご参考にしてください。
取引手数料が発生する
ストアクレジットを決済方法に含む注文に対して、ストアクレジットで支払われた注文金額に外部サービス取引手数料がかかりますので注意が必要です。
ただし、Shopifyペイメントが有効なShopify Plusプランのストアは、手数料が免除されます。
取引手数料に関しては下記のブログ記事をご参考にしてください。
サブスク注文は初回のみ利用できる
ストアクレジットは、定期購入の注文に関して初回のみ利用可能で、2回目以降の注文には利用できません。
1人あたり付与できる金額に上限がある
ストアクレジットは、1人あたり最大10,000米ドルまでの発行上限があります。日本円で約145万円(1ドル145円換算)が上限となります。
【番外編】ストアクレジットから「ポイント」へ名称変更する方法
お客様へストアクレジットという名称ではなく、ポイントと表示したい場合があるかと思います。本章では、ストアクレジットという名称をポイントへ変更する方法を紹介します。
(4) 検索フォームに「ストアクレジット」と入力
(5) マイページやチェックアウトページで表示されている文言を修正
(6)修正が完了したら、保存をクリック
上記の画像のようにマイページやチェックアウトページの文言が「ポイント」に変更されたら、完了です。
下記のブログ記事では、Shopifyでおすすめのポイントアプリを紹介しています。ご参考にしてください。
最後に
本記事でご紹介した通り、Shopifyのストアクレジットは、お客様にとって便利で効果的な購入手段です。使用方法や特徴を理解することで、ストアオーナーはお客様のニーズに応えるだけでなく、リピーターを増やすための強力な手段として活用することができます。ストアクレジットをうまく活用することで、お客様との関係を深め、ビジネスの成長につなげることができるでしょう。ぜひ、この機会にストアクレジットを取り入れて、あなたのビジネスをさらに発展させていってください。