お客様は、あなたのShopifyストアで目的の商品をすぐに見つけられていますか?
品揃えが豊富でも、顧客が欲しいものにたどり着けなければ、販売機会を逃してしまうかもしれません。このような課題を解決するのが、サイト内の検索機能です。
この記事では、Shopifyストアにおけるサイト内検索のメリットや導入できる機能、検索機能をカスタマイズする方法などを分かりやすく解説します。
ストアの検索機能を強化したい方は、ぜひ参考にしてください。
Shopifyにサイト内検索は必要?活用例と3つのメリット
Shopifyストアを運営する上で、サイト内の検索機能は顧客満足度や売上向上に不可欠なツールといえます。サイト内検索機能の活用例と3つのメリットを解説します。
サイト内検索の活用例
サイト内検索の目的は、顧客がストア内で目当ての商品を迅速かつ簡単に見つけられるようにすることです。
具体的には、以下のような場面で活用されます。
- 商品名が分かっている場合 顧客が探している商品の名前を直接検索窓に入力することで、素早く商品ページへ到達できます。
- 商品のカテゴリーや特徴で探す場合 例えば「赤い ワンピース」や「防水 スニーカー」のように、キーワードで検索をして、目当ての商品を探します。
- 豊富な品揃えの中から効率的に探す場合 絞り込み検索やフィルタリング機能を用いて、条件に合う商品を探し出します。
このように検索機能があることで、探す手間を省き、顧客はストレスなくショッピングを楽しめるでしょう。
サイト内検索のメリット1. 顧客体験の向上
探している商品がなかなか見つからない、といった状況は顧客にストレスを与えます。最悪の場合、ストアから離脱されてしまうでしょう。
反対に、的確な検索結果を素早く提示できれば、顧客はスムーズに商品にたどり着き、購入プロセスへ進むことができます。顧客からは、「このストアは使いやすい」という良い印象を持たれるでしょう。
このように顧客が欲しい商品をすぐに見つけられることは、顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)を大幅に向上させ、顧客満足度も高めます。
サイト内検索のメリット2. 販売機会の最大化
顧客が「サイト内で商品を検索する」ということは、既に何らかの購買意欲を持っている状態にあるといえます。このタイミングを逃さず、的確な商品を提示できれば、購入に至る可能性は格段に高まるでしょう。
また、検索結果に関連商品やおすすめ商品を合わせて表示することで、クロスセルやアップセルを促すことも可能です。顧客自身も気づいていなかったニーズを喚起し、当初の目的以上の購買に繋げることが期待できます。
サイト内検索のメリット3. 顧客ニーズの把握
サイト内検索で入力されたキーワードは、顧客の「生の声」であり、非常に価値のあるデータです。どのような言葉で商品が検索されているか、どのような商品が求められているかを分析することで、顧客の潜在的なニーズやトレンドを把握できるでしょう。
この分析結果は、品揃えの改善、商品ページのキーワード最適化、新たな商品開発のヒントなど、ストア運営の様々な側面に活かすことができます。顧客が検索しても見つからない商品があれば、それは新たなビジネスチャンスになるかもしれません。
このように、検索データを活用することで、より顧客に寄り添ったストア運営が可能になるでしょう。
Shopifyに導入できる検索機能
Shopifyでは、検索における様々な機能をストアに導入できます。この章では代表的な検索機能を4つ紹介します。ストアに適した機能を導入することで、顧客満足度の向上や売上アップが期待できるでしょう。
絞り込み検索
絞り込み検索は、顧客が複数の条件を指定して、表示される商品群を効率的に絞り込めるようにする機能です。例えば、商品のカテゴリー、価格帯、色、サイズ、ブランドといった様々な属性を条件として設定できます。
顧客は、自身のニーズに合致する条件を選択することで、膨大な商品の中から目的の商品群へと素早くたどり着くことが可能になります。これにより、商品を探す手間と時間が大幅に削減され、快適なショッピング体験を提供できるでしょう。
特に商品数が多いストアにとっては、顧客の離脱を防ぐ上で非常に有効な機能です。
サジェスト検索
サジェスト検索は、顧客が検索窓にキーワードを入力し始めると、関連性の高い検索キーワードの候補や商品などをリアルタイムで表示する機能です。
サジェスト検索により、顧客はキーワードを最後まで入力する手間を省けるだけでなく、思いがけない関連キーワードにより、他の商品を知るきっかけにもなるでしょう。タイプミスによる検索エラーを減らし、よりスムーズな商品発見をサポートするため、ユーザビリティの向上にも貢献します。
ファジー検索
ファジー検索(あいまい検索)は、顧客が入力した検索キーワードに多少の誤字・脱字があったり、表記の揺れ(例:「Tシャツ」と「T-シャツ」)があったりする場合でも、システムがそれをある程度許容し、適切と思われる商品を検索結果に表示する機能です。
完璧なキーワードを入力しなくても商品にたどり着けるため、顧客のストレスを軽減し、検索体験を向上させます。また、ショップは販売機会の損失を最小限に抑えることができるため、ユーザーと店舗の双方にメリットのある機能といえるでしょう。
フィルタリング機能
フィルタリング機能は、表示された検索結果一覧を顧客が特定の基準で並び替えたり、さらに詳細な条件で絞り込んだりして整理するための機能です。
例えば、「価格の安い順」「新着順」「人気ランキング順」といった並び替えや、特定の色、サイズ、素材などの属性を選択して表示対象を限定することができます。
絞り込み検索が検索実行前の条件設定であるのに対し、フィルタリングは主に検索結果表示後に行う操作です。顧客は自身の優先順位に合わせて表示を最適化できるため、多数の商品の中から効率的に比較検討を進められ、より納得感のある購買決定をサポートします。
Shopifyの検索機能をカスタマイズする方法
Shopifyストアの検索機能をカスタマイズする3つの方法を紹介します。
方法1.テーマの機能でカスタマイズ
利用しているShopifyテーマによっては、検索機能に関する設定項目が用意されている場合があります。この場合、テーマエディタから比較的簡単にカスタマイズを行うことが可能です。
例えば、無料テーマの「Dawn」の場合には、ページで「検索」を選択し、テンプレートの「検索結果」のセクションを選択すると、右側に項目が表示されます。検索結果の表示数や、商品を表示する形状、絞り込み検索の有効化/無効化、並べ替え(フィルタリング)の有効化/無効化などが設定できます。

画像出典:Shopify(Dawnテーマ)
ただし、カスタマイズできる範囲や内容はテーマによって大きく異なるため、まずは利用しているテーマのドキュメントや設定項目を確認してみましょう。手軽に試せる反面、テーマの仕様に依存するため、実現したいカスタマイズが必ずしもできるとは限りません。
方法2.コーディングでカスタマイズ
より自由度の高いカスタマイズを行いたい場合には、テーマのコードを直接編集する方法があります。これにより、検索機能を拡張したり、検索結果ページのレイアウトを細かく調整したり、特定の情報を追加表示したりすることが可能です。
例えば、検索結果に商品のタグやレビュー評価をより目立つ形で表示する、検索窓のデザインをストアのブランドイメージに合わせて変更するなど、細部にわたる調整が実現できます。
ただし、この方法はHTML、CSS、JavaScript、そしてShopify独自のテンプレート言語であるLiquidに関する専門的な知識が必要です。誤った編集はサイトの表示崩れや機能不全を引き起こす可能性もあるため、慎重な作業が求められます。自信がない場合は、専門の制作会社や開発者に依頼することをおすすめします。
方法3.検索アプリの導入
Shopifyのアプリストアには、ストアの検索機能を強化・拡張するための様々なアプリが提供されています。これらのアプリを導入することで、プログラミングの知識がなくても高度な検索機能を比較的簡単に実装可能です。
具体的には、「Shopifyに導入できる検索機能」の章で紹介した機能や、AIによる検索のパーソナライズ、検索キーワードの分析機能などを追加できます。
多くのアプリは無料トライアル期間が設けられており、機能に応じた有料プランが用意されています。自社のストアに必要な機能、予算を考慮して、最適なアプリを選定することが重要です。
検索や絞り込みを強化できるShopifyアプリ4選
Shopifyストアの検索や絞り込み機能を強化できるShopifyアプリを4つ厳選して紹介します。
Shopify Search & Discovery

画像出典:Shopify Search & Discovery|Shopifyアプリストア
できる限り費用をかけずに検索機能を強化したいストアには、Shopify公式が提供する無料の検索アプリ「Search & Discovery」がおすすめです。
検索機能は、絞り込み検索やサジェスト検索、類義語設定、検索結果の優先表示、タイプミス対応などを搭載。検索結果の絞り込みや並び替えにも対応しています。
基本的な検索データの分析機能も備えており、「多く検索された検索ワード」や「検索されたけどページが存在しない検索ワード」などを確認できます。他にも、おすすめ商品のクリック率や購入率が確認可能です。
このアプリの最大の特徴はこれらの機能を全て無料で利用できる点です。さらに、日本語にも対応しています。このアプリの詳細は以下の記事で解説しています。
Boost AI検索とフィルター

画像出典:Boost AI検索とフィルター|Shopifyアプリストア
「Boost AI検索とフィルター」は、最先端AI技術を駆使し、Shopifyストアの検索機能を劇的に強化するアプリです。SONYやGAPなどの有名企業を始め、世界14,000社以上で利用されています。
AIが顧客の検索意図を的確に読み取り、パーソナライズされた検索結果やサジェストを提供。ユーザーのタイプミスも許容します。検索結果では、基本的なフィルターオプションに加え、レビューやタグ、メタフィールドなどによる高度なフィルタリングも可能。これにより、顧客は膨大な商品の中からでも直感的かつ迅速に目的の商品を発見できるでしょう。
さらに、詳細な検索分析機能も搭載しており、データに基づいた改善も可能。商品点数の多い、大規模なストアにおすすめです。
このアプリには14日間の無料体験期間があります。ただし、操作画面は日本語に対応していませんので注意してください。
Searchanise Search & Filter

画像出典:Searchanise Search & Filter|Shopifyアプリストア
「Searchanise Search & Filter」はユーザーエクスペリエンスを向上させる様々な機能を備えた検索アプリです。瞬時に結果を表示する高速検索、入力と同時に候補を表示するオートコンプリート、入力の手間を省く音声検索など。これらの機能を活用すれば、顧客はスムーズに目的の商品にたどり着けるでしょう。
また、高度なフィルタリング機能を実装できるのもこのアプリの強みです。大量の商品を扱うストアでも、顧客は自身のニーズにあった商品を簡単に見つけられます。
機能は限定されますが、25商品までは無料で使えるため、予算のない小規模ストアにもおすすめです。ただし、このアプリも操作画面は日本語に対応していません。
このアプリには14日間の無料体験期間があります。
RuffRuff タグ一覧
アプリの基本機能として、タグ一覧に表示されているタグをクリックすることで、同じタグが設定されている商品やブログ記事を絞り込む機能も備わっています。
ユーザーの利便性や内部リンクによるSEO対策におすすめです。
サイト内の検索機能を強化して、ユーザーの利便性を高めよう!
この記事ではShopifyの検索機能について、メリットや代表的な機能、カスタマイズする方法などについて解説しました。
店員のいないオンラインショップでは、商品が探しやすくする検索機能は必須の機能といえます。絞り込み検索やサジェスト検索などの機能を実装すれば、顧客の購買体験は飛躍的に向上するでしょう。結果として、ストアの売上アップにも繋がります。
今回の内容を参考に、ぜひ検索機能の強化に取り組んでみてください。