ShopifyにPayPalを導入するメリット、設定方法、手数料について解説

ShopifyにPayPalを導入するメリット、設定方法、手数料について解説

ECサイトを運営する上で、決済方法の充実は顧客の利便性を高め、コンバージョン率を左右する重要な要素です。数ある決済方法の中でも、世界中で広く利用されているPayPalは、Shopifyストアにおいても有効な選択肢の一つとなります。本記事では、ShopifyでPayPalを導入するメリットや設定方法、注意点について詳しく解説します。自社ストアの特性や顧客層を考慮し、PayPal導入がビジネス成長にどのように貢献できるか、ぜひご一読ください。

下記のブログ記事では、PayPal以外にもShopifyで利用できる決済方法をまとめています。決済方法を増やすこと検討されている方は、ご参考にしてください。

PayPal(ペイパル)とは?

PayPalは、オンラインで安全に支払い・送金ができる決済サービスです。世界200以上の国と地域で利用されており、ECサイトやウェブサービスなど多くのビジネスで導入されています。また、100種類以上の通貨に対応しています。

利用者は、PayPalアカウントにあらかじめクレジットカードや銀行口座の情報を登録しておくことで、購入時にこれらの情報を取引先に伝えることなく決済を完了できます。これにより、個人情報を守りつつ、スムーズで安全な支払いが可能になります。

PayPalは日本国内のECストア、海外向けの越境ECどちらにも適した決済手段です。

ShopifyでPayPalを利用する場合は、PayPalビジネスアカウントへ登録する必要があります。

PayPalを導入するメリット

カゴ落ち対策になる

カゴ落ちの理由|Baymard Institute

Baymard Institute社の調査では、カゴ落ちの理由として9番目に多いのが、決済の選択肢が少ないということです。自社のShopifyストアでしか購入できず、どうしても買いたいと思っている商品であれば、お客様が普段利用している決済種別が使えなくても、そこまで問題ないかもしれません。しかし、どこでも購入できる商品や、そこまで購入意欲が高まっていない場合は、他のストアや他の商品へ流れてしまう原因になります。

カゴ落ち対策として、決済の選択肢を増やせるなら、増やしておくに越したことはないでしょう。

下記の記事では決済種別を増やす以外にもShopifyで出来るカゴ落ち対策を紹介しています。

導入が簡単

PayPalを導入するのはとても簡単です。後述の[ShopifyストアへPayPalを導入する方法]で詳しく紹介していますが、PayPalビジネスアカウントを作成し、Shopifyと統合するだけで利用できます。

コストが安価

PayPalを利用する際に初期費用や月額費用、取引手数料などは発生しません。発生するのは決済手数料のみとなり、安価に始められることもメリットの一つと言えます。

Shopifyペイメントの禁止商品でもPayPalが利用できる場合がある

Shopify ペイメントには取り扱い禁止商品が規約で定められています。このような商品を販売する場合、PayPalが代替の決済手段として利用できる可能性があります。

弊社でも過去に、ご支援先の商品がShopifyペイメントで販売できない場合に、PayPalへ相談して販売可能になった事例があります。

禁止商品を取り扱う場合、一度PayPalへ販売可否を確認するのも良いでしょう。

セキュリティ対策が万全

PayPalは、支払い情報の保護に力を入れており、事業者が購入者のクレジットカードや銀行口座情報を直接扱う必要がありません。サービスはPCI DSS(国際的なクレジットカード情報保護のセキュリティ基準)に準拠しています。また、不正取引が発生した場合に利用できる売り手保護制度も用意されています。これにより、安全な取引環境が提供されています。

サブスクや後払いにも対応している

Shopifyのサブスクアプリや後払い機能のある予約販売アプリは、購入オプションというShopifyの仕組みを利用して実装されています。その仕組みの制約上、サブスク商品や後払い商品で利用できる決済方法は、ShopifyペイメントまたはPayPalのみとなります。

PayPal(PayPalビジネスアカウント)の手数料

Shopifyストアへの導入にはPayPalビジネスアカウントである必要があるため、本章ではPayPalビジネスアカウントの各種手数料を紹介します。

主に以下のタイミングで手数料が発生します。

決済手数料

国内取引の場合

  • 取引金額の 3.60% + 40円 / 件
  • 対象:送金者と受取者の双方が日本国内の居住者として登録されている取引

海外取引の場合

  • 国内取引の手数料(上記)に加えて、以下の手数料が追加で発生します。
    • 追加の割合手数料:0.50%
    • 追加の固定手数料:受取通貨によって変動
  • 対象:送金者と受取者が異なる国の居住者として登録されている取引

取引手数料

無料

取引手数料は、Shopifyペイメント以外に発生する手数料です。下記のブログ記事では、取引手数料やShopifyプランに応じた取引手数料率に関して詳しく解説しています。ご参考にしてください。

出金手数料(PayPal残高から日本の銀行口座への引き出し)

  • 引き出し金額が 50,000円未満の場合:250円 / 回
  • 引き出し金額が 50,000円以上の場合:無料
  • 最低引き出し金額:251円

通貨換算手数料(異なる通貨間で取引を行う場合)

  • 送金側が負担する場合:4.00%
  • 受取側が負担する場合:3.00%

ShopifyストアへPayPalを導入する方法

ShopifyストアでPayPal決済を利用するには、以下の手順で設定を行います。

ステップ1:PayPalビジネスアカウントを作成

ShopifyでPayPalを利用するには、PayPalの「ビジネスアカウント」が必要です。

新規作成する場合

PayPalの公式ウェブサイトから「新規登録(無料)はこちら」を選択し、アカウントタイプで「ビジネスアカウント」を選び、画面の指示に従って登録を進めてください。

#### パーソナルアカウントから切り替える場合

既にお持ちのPayPalパーソナルアカウントにログインし、設定画面から「ビジネスアカウントへのアップグレード」を選択して、必要な情報を入力してください。

ステップ2:本人確認手続きを行う

PayPalアカウントにログイン後、本人確認手続きを行います。必要な書類をアップロードするか、オンラインで提示してください。

個人事業主と法人で必要な書類が一部異なります。 法人の場合は、代表者個人の確認書類に加えて、法人の確認書類も必要です。

ステップ3:銀行口座を登録

PayPalアカウントで売上金を受け取るための銀行口座を登録します。

PayPalにログインし、上部メニューの「お支払い・決済の受け取り」>「銀行・カード」をクリック

(1) PayPalにログインし、上部メニューの「お支払い・決済の受け取り」>「銀行・カード」をクリックします。

「銀行口座の登録」をクリック

(2) 「銀行口座の登録」をクリックします。

画面の指示に従って口座情報を追加します。

(3) 画面の指示に従って口座情報を追加します。

ステップ4:Shopifyの決済手段にPayPalを追加

Shopifyの管理画面でPayPal決済を設定します。

(1) Shopifyの管理画面から「設定」>「決済」へ進みます。

(2) 「対応済みの決済方法」セクション (または「別の決済方法」) で「PayPal」を探します。

(3) 「PayPalを有効化する」 をクリックし、PayPalビジネスアカウントに接続します。

(4) 画面の指示に従い、PayPalアカウント情報(メールアドレス等)を入力または確認し、設定を完了します。

PayPalとの統合完了後は、「Shopifyに戻る 」をクリックします。

(5) PayPalとの統合完了後は、「Shopifyに戻る 」をクリックします。

決済方法一覧にてPayPalが表示され、「有効」になっていたら設定完了です。

(6) 決済方法一覧にてPayPalが表示され、「有効」になっていたら設定完了です。

特定条件下でPayPalを非表示にできるShopifyアプリ

RuffRuff 注文制限

「RuffRuff 注文制限」は完全日本語対応で、日本初のCart and Checkout Validation APIを利用したShopify アプリです。

「Cart and Checkout Validation API」を利用することにより、これまでフロントでしか対応できなかった注文制限の処理をサーバサイドで実現しました。そのため、既存の注文制限アプリに比べ、より突破されにくい堅牢な注文制限を実現することが可能です。

アプリ1つで個数制限や金額制限、同梱制限、顧客制限、決済非表示を実施できます。

本アプリを利用することで、下記のようなことが実現できます。

・カート内の合計金額が3,000円以上になったら、LINE Payを非表示
・カート内にデジタル商品が含まれている場合は、LINE Payを非表示
・ゲスト会員だけ、LINE Payを非表示

下記のブログ記事では、RuffRuff 注文制限を利用して、カート内に特定コレクションの商品が含まれている場合は、チェックアウトページでPayPalを非表示にする方法を紹介しています。ご参考にしてください。

最後に

本記事では、ShopifyストアにおけるPayPal決済の導入について、そのメリット、設定手順、そして利用上の注意点に至るまでを解説しました。

PayPalを導入することで、顧客にとっては普段から使い慣れた決済方法を選べる安心感が増し、カゴ落ち率の改善や売上向上に繋がる可能性があります。特に、Shopifyペイメントで対応できない商品を取り扱う場合や、より多くの決済手段を提供したい場合には、PayPalは有力な選択肢となるでしょう。

初期費用や月額固定費がかからず、決済手数料のみで利用開始できる点も、特にスモールビジネスにとっては大きなメリットです。ただし、取引手数料や利用規約、特に禁止商材については事前にしっかりと確認することが重要です。

Shopifyでのストア運営において、PayPal決済の導入は、顧客満足度の向上とビジネスの成長を後押しする一手となり得ます。本記事が、その検討の一助となれば幸いです。

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編集プロセス

EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

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