ShopifyでMeta広告(Facebook広告やInstagram広告)を運用する際、「Metaピクセルって何?どんなメリットがあるの?」「Shopifyにはどうやって設置するの?」と疑問を抱く方は多いでしょう。
本記事では、Shopifyストアオーナーが知っておくべきMetaピクセルの基本から、設置のメリット、実際の設定手順までをわかりやすく解説します。
ShopifyでMeta広告を運用するなら、Metaピクセルの設置は必須です。これを導入しなければ、広告の効果を正しく測定できず、成果は大きく損なわれてしまうでしょう。
Metaピクセルの役割や設置方法を理解し、Meta広告の効果を最大限に引き出したい方は、ぜひ参考にしてください。
Metaピクセルとは?
Metaピクセルは、Webサイトに埋め込むコード(タグ)で、Meta広告経由の訪問者がサイト内で行った行動を追跡する計測ツールです。Meta広告を運用する際、広告効果の測定やユーザー行動の分析に役立ちます。
ShopifyストアにMetaピクセルを設置するメリット
ShopifyストアにMetaピクセルを設置することにより、広告運用の効果を大きく高めることができます。具体的には、次のようなメリットがあります。
- 広告の効果を正しく把握できる 商品購入やカート追加など、訪問者がストア内で行った具体的な行動を計測できます。これにより、どの広告が売上につながっているのかを明確に判断できます。
- 広告配信が自動で最適化される 集めたデータをもとに、Metaの自動学習機能が働きます。成果が出やすいユーザー層に優先的に広告が配信され、広告費のムダを抑えられます。
- リマーケティングで取りこぼしを防げる 商品を見たけれど購入していない人や、カートに入れたまま離脱した人に対して、再度広告を配信できます。これにより、購入率アップや売上の回復が期待できます。
このようにMetaピクセルを活用することで、Meta広告の「効果の見える化」「自動での広告改善」「取りこぼしの防止」という3つの大きなメリットを得られます。一方、Metaピクセルを使わない場合は「クリック数」などの表面的な指標しか得られず、広告費を効率的に使えないリスクが高まります。
Facebook広告やInstagram広告を行う場合には、必ずMetaピクセルを設置しましょう。
ShopifyにMetaピクセルを設置する方法
ShopifyストアにMetaピクセルを設置する方法はとても簡単です。設置にはShopifyアプリ「Facebook & Instagram」を利用し、ユーザーはアプリ上でShopifyとMetaビジネスマネージャを連携するだけです。
まず事前準備として「Metaビジネスマネージャ」のアカウントを作成します。

「Metaビジネスマネージャ」は、広告アカウントやFacebookページ、Instagramアカウント、商品カタログ、Metaピクセルなどを一元的に管理し、チームメンバーや外部パートナーと安全に共有・運用できる環境です。このMetaビジネスマネージャに、ユーザーとして個人用アカウントを紐づけます。
作成したら、次に紹介する連携手順に沿って、ShopifyとMetaビジネスマネージャを連携します。
ShopifyとMetaビジネスマネージャを連携する手順
ShopifyとMetaビジネスマネージャの連携手順を画像付きで解説します。
まず、Shopifyアプリストアより「Facebook & Instagram」をインストールします。

画像出典:Facebook & Instagram|Shopifyアプリストア
Shopifyの管理画面上で「Facebook & Instagram」のアプリ管理画面を開きます。
「Facebookアカウント」の箇所で、Metaビジネスマネージャに紐づけている個人用アカウントを認証します。
※個人用アカウントがMetaビジネスマネージャに管理者または必要権限を持つユーザーとして登録されている必要があります。

「ビジネスポートフォリオ」の項目です。ビジネスポートフォリオとは複数のMetaビジネスマネージャをさらに上位で束ねて管理するための枠組みのことです。Metaビジネスマネージャを複数所有している場合には、各Metaビジネスマネージャが表示されます。
作成したMetaビジネスマネージャの横に表示される「リンクする」をクリックします。

続いて「データ共有」です。表示されるMetaビジネスマネージャの横に表示される「リンクする」をクリックします。

最後に利用規約に同意します。

「審査を申請」をクリックします。

ShopifyとMetaビジネスマネージャの連携手順は以上です。これでMetaピクセルが取得するデータがMetaビジネスマネージャに連携されます。このデータはMetaビジネスマネージャの「イベントマネージャ」で確認できます。
MetaピクセルをShopifyに設置する際の注意点
MetaピクセルをShopifyに設置する際、正しく設置できていないと計測ができません。計測ができないとMeta広告の自動学習が機能せず、広告効果を大きく損なう恐れがあります。
そこで、設置の際には以下の4点に注意してください。
- IDの入力間違い 手入力の際には桁数の打ち間違いや余計な数字の入力に注意が必要です。おすすめはコピペでの入力です。コピーした後に、前後にスペースが入っていないか注意しましょう。
- Facebookアカウントの取り違え Facebookのアカウントを複数所有していると、誤ったFacebookアカウントをリンクしてしまうケースがあります。この場合、異なるビジネスマネージャが表示される、または紐づけたいビジネスマネージャが表示されない、といったことが発生します。正しいFacebookアカウントとリンクさせるように注意しましょう。
- 複数ピクセルの混在 Metaピクセルを複数回作成した場合や、設置途中でやめた場合には、同一アカウントで複数のMetaピクセルを所有していることがあります。誤ったMetaピクセルを選択すると正しく計測ができない場合がありますので、注意してください。
- Metaピクセルの重複設置 Shopifyテーマに手動で埋め込みしたピクセルコードと、Shopifyの「Facebook & Instagram」経由のピクセルが両方有効になっているケースです。同じイベントを2度計測してしまうので、「Facebook & Instagram」経由のピクセルに一本化しましょう。
正しくMetaピクセルを設置ができているか、必ずテストをして確認しましょう。テスト方法はMetaの公式ヘルプページを参照してください。
以上の点に注意してもうまく設定ができない場合には、Facebook & Instagramのアプリの「サポートを受ける」より問い合わせてみましょう。

画像出典:Shopify
【参考】Metaピクセルで取得できるShopifyストアのデータ
参考までに、Metaピクセルで取得できるShopifyストアの具体的なデータを紹介します。
取得できる標準イベント例
イベントとは、広告の効果測定や最適化のために用いられる計測単位で、「サイト上で何が起きたか」「ユーザーが何をしたか」を表します。
以下はShopifyとの連携で自動的に計測できる代表的なイベントです。
- ViewContent:特定のコンテンツ(商品ページなど)を閲覧した
- AddToCart:カートに商品を追加した
- AddToWishlist:商品をウィッシュリストに追加した
- InitiateCheckout:チェックアウトを開始した
- AddPaymentInfo:チェックアウトフローで支払い情報を入力した
- Purchase:ユーザーがチェックアウトフローを完了した(商品を購入した)
- CompleteRegistration:ユーザーが会員登録をした
その他の標準イベントについては、Metaの公式リファレンスを参考にしてください。
標準イベントにないイベントは、「カスタムイベント」として登録することで取得できます。
取得できるパラメータ例
パラメータとはイベントの補足情報のことです。
以下はShopifyにおける広告運用時に取得できる「パラメータ」の例です。
- content_name:商品の名前
- content_category:商品のカテゴリ
- content_ids:商品のID
- value:購入金額
- currency:通貨コード
- num_items:チェックアウトが開始したときの商品数
その他のパラメータ(プロパティ)については、Metaの公式リファレンスを参考にしてください。
ShopifyにMetaピクセルを設置して、広告効果を最大化しよう
この記事では、ShopifyストアにおけるMetaピクセルの役割やできること、取得できるデータの種類、そして設置手順までを解説しました。
Metaピクセルを正しく設置すれば、広告効果を精密に計測し、成果につながる配信へと最適化できます。加えて、訪問者やカート放棄者へのリマーケティングも可能になり、限られた広告予算を最大限に活かせるでしょう。
本記事を参考に、自社ストアにMetaピクセルを設置し、データドリブンな広告運用をぜひ始めてみてください。
最後に、下記のブログ記事ではShopifyにFacebookログインを含めたソーシャルログインを導入する方法を紹介しています。ご参考にしてください。