Shopify新テーマ「Horizon」を解説!メリットや注意点、新機能の使い方も紹介

Shopify新テーマ「Horizon」を解説!メリットや注意点、新機能の使い方も紹介

2025年5月、Shopifyが新たに公開した無料テーマ「Horizon」(ホライズン)は、デザイン性と機能性を両立した注目のテーマです。

これまで有料テーマでしか実現できなかった機能が多数搭載されており、より洗練された購入体験を手軽に提供できます。一方でHorizonを使用する際には注意すべき点もいくつかあります。

この記事では、Shopifyの新テーマ「Horizon」の主な特徴や機能、注意点をわかりやすく解説。「Horizon」が気になっている方や、導入予定の方はぜひ参考にしてください。

Shopifyの新無料テーマ「Horizon」とは?

2025年5月の「Shopify Editions Summer '25」で、Shopifyストアの新しいテーマ基盤「Horizon」が発表されました。この新基盤を採用して開発された10の公式テーマの中で代表的なものが、今回紹介するテーマ「Horizon」です。Horizonは公式の無料テーマのため、利用するのに追加料金はかかりません。

Horizon|Shopifyテーマストア

画像出典:Horizon|Shopifyテーマストア

従来の代表的な無料テーマ「Dawn」などに比べ、より洗練されたデザインと実用的な機能を備えているのが大きな特徴です。例えば、商品一覧ページから直接カートに追加できる機能や、在庫カウンターなど、有料テーマで採用されているような機能が無料で利用可能です。

さらに、AIを活用したブロック生成機能も搭載されており、ノーコードで自由度の高いページ作成が可能に。

これらにより、初心者から上級者まで幅広いEC運営者が使いやすいテーマとなっています。

Horizonの特徴

Horizonの主な特徴を紹介します。

コンバージョン率を高める実用的な機能が標準搭載

Horizonには、ユーザーの購買行動を促す多くの機能が標準で備わっています。全画面のヒーローバナーや商品一覧からのカート追加、在庫カウンターなど、購入を後押しする導線設計が充実。これらの機能をアプリに頼らずに使えるため、余計な設定の手間もなくコンバージョン率の向上を実現できます。

ノーコードでも柔軟にデザインを調整できる高いカスタマイズ性

Horizonの大きな特徴の一つは、コーディングの知識がなくても自由にデザインを編集できる点です。レイアウトの制約を受けにくい「カスタムセクション」や、思い通りの構成を自動生成できる「AIブロック生成」など、柔軟な編集を支える機能が充実しています。

これらを組み合わせることで、ブランドの世界観を直感的に表現でき、他ストアとの差別化につながる独自のデザインが実現可能です。

有料テーマで使われていた多くの機能が無料で使える高コスパ設計

Horizonは、無料とは思えないほど多機能なテーマです。通常は有料テーマでしか実装されていない無限スクロールや在庫カウンターなどを標準搭載しており、追加費用なしでストアの機能性を強化できます。

これにより、コストを抑えつつも高品質なECサイトを構築可能。特に初期投資を抑えたい中小事業者や個人ストアにとって、運営負担を軽減しながら売上アップを狙える理想的なテーマといえるでしょう。

Horizonで使える主な機能

Horizonには、これまで有料テーマでしか利用できなかった多彩な機能が標準搭載されています。ユーザー体験を高めたり、運営者の手間を減らしたりする機能が多数あり、ストアのデザイン性と販売効率の両立が可能です。以下では、特に注目すべき主要機能を紹介します。

商品一覧からのカート追加

商品一覧ページ上で「カートに追加」ボタンを表示でき、ページ遷移なしでスムーズに商品を購入できます。ユーザーの行動ステップを減らすことで離脱を防ぎ、コンバージョン率の向上につながります。特にアパレルや雑貨など複数商品をまとめ買いするECサイトに効果的です。

商品一覧からのカート追加

商品ページからの直接チェックアウト

商品ページに「今すぐ購入」ボタンを設置でき、ユーザーがカートを経由せずに直接チェックアウトへ進めます。これにより、購入の流れが短縮され、迷いや離脱を防止できます。

商品ページからの直接チェックアウト

在庫カウンター

「在庫あり」「在庫は残り◯点です」といった在庫数を自動で表示できる機能です。ユーザーに「今買わないと売り切れるかも」という緊迫感を与え、購買意欲を刺激します。数量限定商品やセール時に特に効果的で、ストア全体のコンバージョン率向上にもつながります。

在庫カウンター

ユーザーの閲覧履歴を表示

ユーザーが過去に閲覧した商品を検索画面に自動で表示できます。この機能により、ユーザーは気になっていた商品をすぐに見つけられるようになります。特に、アパレルや雑貨など比較検討することが多い商材で効果的です。

ユーザーの閲覧履歴を表示

無限スクロール

商品一覧ページで、ページを切り替えることなくスクロールするだけで次のアイテムが読み込まれる機能です。ユーザーがスムーズに商品を探せるため、滞在時間や閲覧数が向上します。アパレルやインテリア商品など、多数の商品を扱うストアにおすすめの機能です。

AIブロック生成

AIを活用し、テキストによる指示(プロンプト)をもとに自動でデザインブロックを生成できます。ノーコードでブロックを生成できるため、コーディングやプログラミングの知識がなくても実用的なブロックが生成可能です。

一度生成したブロックはテーマ内で何度も利用できます。

希望するデザインや機能のブロックを簡単に作成でき、運営者の作業時間を大幅に削減できるのが大きなメリットです。

AIブロック生成

カスタムセクション

これまでのセクション(例:リッチテキスト、テキスト付き画像など)は、あらかじめ決められたデザインの範囲内で調整するものでした。そのため、カスタマイズの自由度には限界があり、セクションの枠を超えたデザインを行う場合はコーディングが必要でした。

しかし、Horizonではより自由なレイアウトが可能な「カスタムセクション」が新たに提供されています。カスタムセクションでは、複数のブロックを自由に組み合わせて、自分のストアに合わせたデザインを柔軟に構築できます。

これにより、デザインやレイアウトの制約を受けずに、ブランドの世界観や商品の魅力をより的確に表現可能です。

Horizonの注意点

Horizonは多機能でデザイン性にも優れたテーマですが、利用する前に確認すべき注意点がいくつかあります。特に、既存ストアをリニューアルする場合や、外部アプリを多用している場合は事前確認が重要です。実際の運用で問題となりやすい2つのポイントを紹介します。

以前のバージョンのお客様アカウントが使えない

Shopifyが提供する会員機能「お客様アカウント」において、Horizonは新しいバージョンの「お客様アカウント」にのみ対応しています。新しいバージョンのお客様アカウントはアドレスとワンタイムパスワードでログインでき、再購入ボタンやセルフサービス返品などの機能が追加されています。

以前のバージョンのお客様アカウントが使えない

従来のアドレスとパスワードを使用した「以前のバージョンのお客様アカウント」はHorizonでは利用できません。「以前のバージョンのお客様アカウント」を利用していて、テーマをHorizonに変更する場合には、以前のバージョンで行ったカスタマイズやワークフローのトリガーなどは、新しいバージョンに引き継がれませんので注意してください。

下記のブログ記事では、Shopifyのお客様アカウントに関して詳しく解説しています。ご参考にしてください。

一部のアプリが対応していない

2025年5月に登場したHorizonは、新しいテーマ基盤(Horizon)に基づいて設計されたShopifyの最新テーマです。このテーマ基盤への変更により、従来のテーマ基盤向けに開発された一部のアプリでは正常に動作しないケースが確認されています。

アプリ提供企業も順次対応を進めていますが、2025年10月時点では特に「新しいお客様アカウント」やカート画面をカスタマイズするタイプのアプリで不具合が生じる可能性があります。アプリ導入時は、公式サイトや無料トライアル期間を活用してテーマとの互換性を必ず確認しましょう。

Horizonの新機能の使い方(AIブロック生成・カスタムセクション)

Horizonでは多数の機能が使えるようになりました。その中でも、特に有用な「AIブロック生成」と「カスタムセクション」について、使い方を解説します。

AIブロック生成の使い方

2025年10月時点ではAIブロック生成の機能は日本語に対応していません。そのため、AIブロック生成の機能を使いたい場合、ストアの言語を英語に変更する必要があります。

まず言語の変更方法を解説します。管理画面右上のストアアイコンをクリック。自分のアカウントが表示されますので、クリックします。

自分のアカウントが表示されますので、クリック

「言語」の項目にて、日本語から英語(English)に変更します。

「言語」の項目にて、日本語から英語(English)に変更

テーマ編集画面を表示し、「セクションを追加」をクリックします。最上部に「Generate」と表示されますので、選択します。

「Generate」と表示されますので、選択

セクションが追加され、右上にAIに対する指示(プロンプト)を入力する欄が表示されます。ここで、作成したいブロックのイメージを共有しましょう。プロンプトの入力は日本語でも問題ありません。

プロンプトの入力

今回入力した内容は以下の通りです。

内容

ブログ記事を一覧表示するブロックを作成してください。 表示項目は「投稿日」と「タイトル」のみとし、最新の記事から順に並べてください。

仕様・デザイン要件

表示順は「投稿日が新しい順(降順)」とします。 タイトル部分をクリックすると、該当のブログ記事ページに移動できるようにしてください。 各記事をリスト形式またはカード形式で整列させてください(見やすいデザインを自動選択)。 最大表示件数は5件程度を想定しています。

エンターキーを押すと、ブロックの生成がスタートします。

生成が完了すると、指示通りにブロックが表示されました。また、ブログを選択すると、想定通りに投稿記事が表示されました。

自動生成によるブログ記事一覧セクション

ポイントは、目的、表示項目、並び順、デザイン、動作などを細かく丁寧に指示をすることです。生成完了後は、ストアの言語を日本語に戻すことを忘れないようにしましょう。

カスタムセクションの使い方

セクションを自由にカスタマイズできる「カスタムセクション」では、30以上のブロックが利用でき、カスタマイズに使用できます。例えば以下のようなブロックです。

  • テキスト
  • ビデオ
  • ボタン
  • 画像
  • 見出し
  • お問い合わせフォーム
  • アコーディオン
  • 商品名
  • 価格
  • 購入ボタン

など

カスタムセクションの使い方

カスタムセクションを活用する際には、コツがあります。

例えば、カスタムセクションに「画像」を3つ追加すると、以下の画像のように3枚横に画像を並べて表示することが可能です。カスタムセクションの「レイアウト」方向は「水平」を選択、「モバイルで縦画面表示」を有効にしています。

カスタムセクションの「レイアウト」方向は「水平」を選択

ここで各画像の下に、それぞれの画像の説明(キャプション)を表示しようと思います。しかし、単に「テキスト」ブロックを追加すると、画像と同じ行に横並びで配置されてしまいます。

「テキスト」ブロックを追加すると、画像と同じ行に横並びで配置されてしまいます。

画像の下にテキストを置くようにカスタムセクションをもう一つ設定すると、PCでは問題なく見えますが、スマートフォンでは画像3枚の下にテキストが3つ縦に並んでしまいます。

PCビューでのカスタムセクションの見た目
PCでの見た目


SPビューでのカスタムセクションの見た目
スマートフォンでの見た目

この問題を解決するのが「グループ」ブロックです。複数のブロックをこのグループブロックでまとめることで、構造を整理し、PCでもスマートフォンでも整ったレイアウトを保てます。

グループブロックを追加し、その中に「画像」と「テキスト」を配置してください。グループ内のレイアウト方向は「垂直」に設定します。

「グループ」ブロック

3つのグループを作成しましたので確認しましょう。上の画像のように、PCでは画像の下にテキストが配置され、3カラムで整った表示になります。スマートフォンでも、画像→テキストの順に3カラムが縦に整列して表示されました。

スマートフォンでもきれいに表示された様子

このグループブロックはネスト(入れ子)構造もできます。とても便利なブロックですので、ぜひ覚えておいてください。

以上のように、Horizonのカスタムセクションでは、Dawnなどの従来テーマに比べてデザインの自由度が大幅に向上しています。実際に試して、その高いカスタマイズ性を体感してみてください。

Horizonで魅力的なストアを作ろう

この記事ではShopifyの新テーマ「Horizon」について解説しました。「Horizon」は、無料とは思えないほど多機能でデザイン性に優れたテーマです。

以前はコードを用いて作成しなければいけなかったセクションも、AIで生成できたり、容易にカスタマイズできたりと、ノーコードでも思い通りのストアが作れるようになりました。一方で、旧バージョンのお客様アカウントは使えず、一部のアプリが非対応となる点には注意が必要です。

今後、対応アプリや機能の拡充が進むことで、より多くのShopifyストアで活用されるテーマになるでしょう。気になった方はぜひHorizonを試してみてください。

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編集プロセス

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