マルチベンダーマーケットプレイス化するShopifyアプリ|マケプレのメリット・デメリットも紹介

マルチベンダーマーケットプレイス化するShopifyアプリ|マケプレのメリット・デメリットも紹介

マルチベンダーマーケットプレイスとは、複数の独立した販売者が一つのオンラインプラットフォーム上で商品やサービスを提供する仕組みを指します。この形式のマーケットプレイスは、消費者にとって多様な商品を一元的に購入できる利便性を提供し、販売者(ベンダー)にとっては広範な顧客層にリーチする機会を提供します。本記事では、マルチベンダーマーケットプレイスの特徴、メリット・デメリット、そしてShopifyストア運営者向けのおすすめアプリについて詳しく解説します。

マルチベンダーマーケットプレイスとは?

マルチベンダーマーケットプレイス(Multi-Vendor Marketplace)とは、複数の独立した販売者が一つのオンラインプラットフォーム上で商品やサービスを販売するマーケットプレイスのことです。この形式のマーケットプレイスは、多様な商品・サービスを一元的に提供し、消費者にとっては一つのサイトで複数のベンダーの商品を購入できる便利さがあります。

例えば、AmazonやEtsy、楽天市場などがマルチベンダーマーケットプレイスの典型例であり、これらのプラットフォームは多数のベンダーからの商品を提供しています。

マルチベンダーマーケットプレイスの特徴

多様な商品・サービス

複数のベンダーが参加することで、消費者は一つのプラットフォーム上で多種多様な商品やサービスを探して購入できます。

統一されたエクスペリエンス

消費者にとって、同じ操作性やデザインが提供されるため、どのベンダーから購入しても統一感のある購入体験が得られます。

ベンダー管理ツール

プラットフォーム運営者は、各ベンダーに対して在庫管理、注文管理、支払い管理などのツールを提供し、ベンダーはこれを使って商品販売を効率よく管理できます。

手数料と支払いシステム

プラットフォームは通常、売上の一部を手数料として徴収します。また、消費者からの代金を各ベンダーに分配するための支払いシステムが整っています。

ユーザー評価とレビューシステム

消費者は商品の評価やレビューを残すことができ、これにより他の消費者が購入の際に参考にできます。

マルチベンダーマーケットプレイスのメリット・デメリット

プラットフォーム運営者のメリット

収益の多様化

各ベンダーからの手数料や販売手数料を通じて、安定した収益源を確保できます。

商品バリエーションの拡大

多くのベンダーが参加することで、商品ラインナップが豊富になり、顧客の選択肢が広がります。

運営コストの削減

在庫管理や物流の負担をベンダーに分散させることで、運営コストを削減できます。

市場の拡大

多様なベンダーが参加することで、異なる市場や顧客層にリーチすることが可能です。

プラットフォーム運営者のデメリット

品質管理の難しさ

多くのベンダーが参加することで、商品の品質やサービスの一貫性を保つのが難しくなります。

カスタマーサポートの複雑化

各ベンダーごとに異なる対応が必要となり、カスタマーサポートが複雑化します。

競争の激化

同一カテゴリーの商品を扱うベンダー間での競争が激化し、価格競争が発生する可能性があります。

技術的な課題

プラットフォームの運営には高度な技術が必要であり、システムの維持やアップデートが求められます。

ベンダーのメリット

市場アクセスの拡大

マルチベンダーマーケットプレイスを通じて、広範な顧客層にリーチすることができます。

低コスト

自社でオンラインストアを構築し運営するよりも低コストで販売・運営が可能になる場合があります。

マーケティング支援

プラットフォーム運営者によるマーケティング活動の恩恵を受けることができます。

運営の簡便さ

プラットフォームが提供するツールやサポートを利用することで、運営が容易になります。

ベンダーのデメリット

手数料の負担

プラットフォーム運営者に対する手数料が発生し、利益が圧迫される可能性があります。

競争の激化

同一プラットフォーム内で他のベンダーと競争する必要があり、価格競争が発生することがあります。

ブランドの希薄化

プラットフォーム内での販売により、自社ブランドの認知度が低下する可能性があります。

依存リスク

プラットフォームに依存することで、運営方針の変更や手数料の引き上げなどのリスクにさらされることがあります。

マルチベンダーマーケットプレイスアプリ 5選

以下は、Shopifyストア運営者向けにおすすめのマルチベンダーマーケットプレイスアプリです。これらのアプリを使用すると、すでに構築されたECサイトに簡単にマルチベンダー機能を追加できます。

Multi Vendor Marketplace

Multi Vendor Marketplace|Shopifyアプリストア
出典:Multi Vendor Marketplace|Shopifyアプリストア

Multi Vendor Marketplaceは、Shopifyストアをマルチベンダーマーケットプレイスに変換するためのShopifyアプリです。ベンダーごとの商品管理、注文処理、支払い分配を自動化し、運営を効率化します。柔軟な手数料設定、ベンダープロフィールページ、CSVファイルによる商品一括管理など、多機能を備えています。直感的なインターフェースで、初心者から経験豊富なユーザーまで簡単に利用できます。

Multi Vendor Marketplaceの料金プラン

プラン名 料金 内容
Basic Plan $15/月 セラー数(ベンダー数) 3
商品登録数 無制限
セラープロフィールページと商品ページのカスタムフィールド
セラープロフィールページ用カスタムCSS
Executive $40/月 Basic Planの全機能
セラー数(ベンダー数) 10
商品登録数 無制限
Pro $60/月 または、$650/年 Executive Planの全機能
セラー数(ベンダー数) 無制限
商品登録数 無制限
セラープロフィール用カスタムJS/CSS
セラーシッピング
請求書発行
ホワイトラベル
ライブチャット

Onport Multivendor Marketplace

Onport Multivendor Marketplace|Shopifyアプリストア

出典:Onport Multivendor Marketplace|Shopifyアプリストア

Onport Multivendor Marketplaceは、マーケットプレイスとドロップシッピングの運営を自動化し、小売業者やブランドがオンラインマーケットプレイスを効率的に管理・拡大するのを支援します。主要機能には在庫同期、注文ルーティング、配送ワークフロー、支払い自動化、返品管理が含まれ、複雑なバックエンド操作を簡素化します。

Onport Multivendor Marketplaceの料金プラン

要問い合わせ

Center Marketplace

Center Marketplace|Shopifyアプリストア

出典:Center Marketplace|Shopifyアプリストア

Garnet Marketplaceは、Shopifyストアを簡単にマルチベンダーマーケットプレイスへと変換するためShopifyアプリです。直感的で使いやすいインターフェースを提供し、ベンダーのアカウント設定、商品追加、支払いプロセスを簡素化します。Garnetは、豊富な機能と優れたカスタマーサポートを提供し、常に新機能をリリースして改善を続けています。初心者から経験豊富なユーザーまで、誰でも簡単に導入できるように設計されています。

Center Marketplaceの料金プラン

要問い合わせ

ShipTurtle Marketplace Creator

ShipTurtle Marketplace Creator|Shopifyアプリストア

出典:ShipTurtle Marketplace Creator|Shopifyアプリストア

ShipTurtle Marketplace Creatorは、Shopifyストアを簡単に多ベンダーやC2Cマーケットプレイスに変換するためShopifyアプリです。シンプルなインストールと設定で、在庫同期、注文管理、配送追跡、支払い自動化などの機能を提供し、運営を効率化します。50以上の国に対応し、各ベンダーにはAmazon Seller Centralのような専用ダッシュボードが用意されています。コード不要で、迅速にマーケットプレイスを立ち上げることができます。

ShipTurtle Marketplace Creatorの料金プラン

プラン名 料金 内容
Business $49/月または $499/年 無制限の注文
セラー数(ベンダー数)25
商品数 5,000
送料無料クレジット1,000
専用ベンダーダッシュボード
メールサポート
Peak $109/月または$1,049/年 無制限の注文
セラー数(ベンダー数)50
商品数 10,000
送料無料クレジット3,000
バルク機能
ホワイトラベリング
WhatsAppチャットサポート
Enterprise $179/月または$1,649/年 無制限の注文
セラー数(ベンダー数)250
商品数 20,000
送料無料クレジット5,000
コミッション自動化

Puppet Vendors ‑ Multi Vendor

Puppet Vendors ‑ Multi Vendor|Shopifyアプリストア

出典:Puppet Vendors ‑ Multi Vendor|Shopifyアプリストア

Puppet Vendors ‑ Multi Vendorは、Shopifyストアを簡単に多ベンダーマーケットプレイスに変換するためのシンプルで直感的なShopifyアプリです。ベンダーごとの商品管理、注文処理、支払い分配を自動化し、運営を効率化します。柔軟な手数料設定やカスタムレポート機能を備え、小規模から大規模なマーケットプレイスまで対応可能です。

Puppet Vendors ‑ Multi Vendorの料金プラン

プラン名 料金 内容
Basic $19/月 セラー数(ベンダー数)30
ベンダーまたはSKUごとのコミッション
リアルタイム通知
無制限の注文とレポート
ベンダーログインとレポート
無制限の請求書とパッキングスリップ
Business $49/月 Basic Planの全機能
セラー数(ベンダー数)100
無制限のチャットとメールサポート
Enterprise $99/月 Business Planの全機能
セラー数(ベンダー数)300
初回オンボーディングとセットアップ
優先チャットとメールサポート

最後に

マルチベンダーマーケットプレイスは、消費者と販売者の双方に多くの利点をもたらす一方で、運営者にとっては品質管理やカスタマーサポートの複雑化といった課題も存在します。しかし、適切なツールと戦略を用いることで、これらの課題を克服し、成功するマーケットプレイスを構築することが可能です。特にShopifyストア運営者にとっては、Multi Vendor Marketplace、Onport Multivendor Marketplace、Garnet Marketplace、ShipTurtle Marketplace Creator、Puppet Vendors ‑ Multi VendorといったShopifyアプリを活用することで、簡単にマルチベンダー機能を追加し、効率的に運営を行うことができます。これらのShopifyアプリを利用することで、消費者にとって魅力的なプラットフォームを提供し、販売者にとっても利便性の高い環境を整えることができるでしょう。

最後に、今回はマルチベンダーマーケットプレイスを構築できるShopifyアプリについて紹介しましたが、下記のブログ記事で「LTV向上」や「売上拡大」をサポートする様々なおすすめアプリをジャンル別に紹介しています。ご参考にしてください。

Shopifyアプリ おすすめ一覧:売上アップ・効率化・無料アプリまで徹底解説!

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    Shopifyアプリの課金とは? Shopifyアプリの課金方法は、大きく分けてShopify内で決済する方法とShopify外で決済する方法の2つあります。 Shopify内で決済する場合、Shopifyアプリの料金は、マーチャントからShopifyに支払われ、税金や手数料を除いた料金がShopifyからアプリベンダーに支払われます。 Shopify内で決済する一番のメリットはマーチャントが課金する際にクレジットカード等の入力が不要なため、そのぶんの課金ハードルが低いことです。 デメリットは手数料をShopifyに支払う必要があることですが、現状ではよっぽど稼ぐアプリを作らない限り気にするほどではないので、Shopify内で決済させるのがよいと思います。 Shopify外で決済する場合、アプリベンダーは独自の決済フローを用意する必要があります。 こちらについては今回は触れません。以下はすべてShopify内の課金についての説明になります。 Shopifyアプリの課金の流れ Shopifyアプリで課金するための道具はすべてShopify側が用意してくれています。 したがって、Shopifyアプリは決められたパターンの実装するだけで、簡単に課金が行なえます。 Shopifyアプリの課金はざっくりと以下の流れで行われます。 【アプリ】Shopifyアプリの画面内に配置された課金ボタンをユーザーがクリック 【サーバー】課金の種類(種類については後述します)、課金額、プラン名などを元にShopify GraphQL APIにリクエストを送る 【サーバー】ユーザーに課金してもらうためのURLを含むデータをAPIから受け取り、アプリに渡す 【アプリ】課金用のURLにリダイレクト 4で表示された課金用のページでユーザーが課金を選択したら、課金が行われます。 (もちろん、キャンセルを選択して離脱する可能性もあります) 課金の種類 Shopifyでの課金方法はいくつかあります。 1つ目は定額料金プラン(固定額プラン)です。 定額料金には月払いと年払いのどちらかを選ぶことができます。 2つ目は使用状況に基づくプランで、いわゆる従量課金と呼ばれるプランです。 何の使用状況によって、どのくらいの課金をするかはアプリが決めることができます。 (メール配信をするアプリならメールの配信量、商品販売に関連するアプリなら販売された商品金額など) 3つ目は1と2を組み合わせたプランです。 ここでは定額料金の年払いは選択できませんので、月払い + 従量課金の組み合わせのみになります。...

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編集プロセス

EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

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