ネットショップが軌道に乗るまではどれくらいかかるのでしょうか。ネットショップがどれくらいの期間で軌道にのるかは、ストアによって差があるので一概にはいえません。
また、「軌道に乗った」と判断する基準もストアによって異なります。
例えば、 ・目標の売上金額を安定的に出している ・右肩上がりの売上になっている ・稼働時間を短くしても売上が出る など
この記事では、ネットショップが軌道に乗るためにやるべきことを具体的に解説します。ネットショップが軌道に乗らずに悩んでいる事業者の方々は、自社の状況と照らし合わせて確認しましょう!
ネットショップはいつ頃軌道に乗る?
ネットショップが安定した売上を生み出すまでの期間は、扱う商材や業種、競合他社、得意な施策など、さまざまな要素が影響するので、一概にはいえません。
ストアを開設するまえにSNSなどを運用し、ある程度の集客の目処が立っているストアなどは開設した当月から目標の売上が上がる場合もありますし、事前準備やマーケティングの知見がない状態で開設した場合は、数年たっても目標売上に達しないケースもあります。
目安として、3ヶ月ほど運用しても売上が思ったようにあがらないときは、売上につながらない原因がどこにあるのか、サイトの訪問数などのデータから分析し、軌道にのせるためにできる施策を順に行いましょう。
売上が伸び悩む5つの主な原因
ネットショップを開業してから軌道に乗らない場合に考えられる原因を紹介します。原因を探る際には、サイト訪問者数など各プラットフォームの管理画面などで確認が可能なデータを活用しましょう。
サイトへの訪問者数が少ない(集客不足)
サイトへの訪問者数が少ない場合、ショップや商品の認知が足りていないといえます。SEO対策、広告運用、SNSマーケティングなど、集客を行っている施策に課題があることが考えられるので、各施策を見直しましょう。
サイトが使いづらい(UI/UXの問題)
サイトが使いづらいかどうかを判断する指標のひとつに、コンバージョン率があります。コンバージョン率は、サイトを訪問した人のうちでどのくらいの人が購入完了したかなどの割合を示します。
コンバージョン率が低い場合は、サイト内で欲しいものがみつからない、購入導線がわかりづらい、サイトの動作が遅いなど複数の要因が考えられます。
商品の魅力が伝わっていない
商品の購入に至らない原因のひとつとして、商品画像や説明文が不十分で「買いたい」と思わせられていない場合があります。こちらもコンバージョン率がひとつの目安になります。
決済や配送に問題がある
決済方法や配送方法も、購買の決め手となる要因になります。クレジットカードにしか対応していない、または自分の持っているクレジットカードが使えない、配送日の指定ができない、配送料が高いなど、欲しい商品が見つかっても購入に至らない原因にもなります。
リピーターが増えない
新規顧客と合わせて、リピーターの獲得はネットショップを軌道にのせるために大切な要素になります。顧客へのアフターサービス、特典やポイントの付与など、リピートしたくなるような施策を行いましょう。
ネットショップを軌道に乗せるための施策
商品やストアの魅力を高める
商品の魅力を伝えるコンテンツを充実させる
商品の魅力を最大限に伝えるためには、写真や動画とテキストの両方が重要なポイントになります。ズームにしても粗くならなかったり使用シーンをイメージできたりするような画像や、共感を得られるキャッチコピーなど、ユーザーの目線になって心を揺さぶり思わず購入したくなるようなページにしましょう。
- 高解像度で複数の角度から撮った画像を使う:
- 使用シーンがイメージできる画像を提供する
- 商品や作り手、売り手のストーリーを伝える
- レビュー・口コミを掲載する
サイトデザインを改善する
ネットショップでは、サイトのデザインやカラー、使いやすさも購入の決め手に大きく関わってきます。TOPページでは何を扱うショップなのか、一目でわかることを意識してください。
また、サイトデザイン以外にも、購入ボタンがわかりやすい場所に配置されているか、見たいページにすぐ辿り着くかなどのサイトの構造も大切です。
以下の観点からサイトのデザインを客観的に確認しましょう。
- 購入ボタンを目立たせる
- スマートフォンでも使いやすいデザインや構成にする
- 購入フローの簡略化する
競合との差別化ポイントを明確にする
多くの場合、競合となる類似商品が存在します。「なぜ買うべきなのか」「他社商品にはない強みはなにか」を明確に伝えられるような写真や文章を記載しましょう。商品自体に競合との違いがない場合は、「なぜ自社のストアで買うのか」など販売者側のストーリーをのせることで差別化を図ります。
また、顧客の口コミも競合との差別化のポイントになります。
集客施策を行う
ネットショップは、サイトに訪れるユーザーが増えなければ売上につながりません。集客施策は売上に直接つながる大切な最重要の施策です。ターゲットごとにも効果がでやすい施策が異なるので、自社の商材に合った集客方法を検討しましょう。
SEO対策で自然検索からの流入を増やす
SEO(検索エンジン最適化)は、検索エンジンから商品を探す人が自社のサイトにたどり着きやすくするための施策です。長期的に安定した集客を得るためには重要な施策です。SEO対策はさまざまな施策があるので、自社が対策しやすい施策から着手しましょう。
- 商品ページに検索キーワードを設定する:顧客が検索する可能性のあるキーワードを調べ、商品ページやブログ記事に組み込みます。キーワードを配置することで、検索から流入するユーザーがページをみつけやすくなります。
- ブログ記事で関連情報を提供する:商品に関連したブログや、業界に関連する情報を発信することで、検索エンジンからのサイトの評価向上につながります。例えば、食品の場合はレシピや関連する調理器具などに関する情報を発信することで、
その他にも、ページの表示速度を改善する、被リンクを集めるなどもSEO対策になります。
下記のブログ記事では、SEOの基本やメリットを紹介しています。SEO対策のご参考にしてください。
Shopifyで出来るSEO対策|SEOの基本やメリット、おすすめSEO対策アプリも紹介
SNSマーケティングを活用する
SNSは、ネットショップにとって、集客のための強力なツールです。運用によってはお金をかけずに成果を得ることも可能です。SNSの効果的な活用方法を以下に示します。
- Instagramのショッピング機能:Instagramでは、ショッピング機能を使って直接商品を購入することが可能です。商品画像を使ったストーリーズや投稿を行い、商品をタグ付けすることで購入への導線を設置します。
- 顧客と交流する:フォロワーやコメントをしてくれる方とは積極的にコミュニケーションを取りましょう。顧客にとってお店に直接質問や要望を伝えられる場所にすることで、ブランドのファンを増やすことにもつながります。
- インフルエンサーとのコラボ:インフルエンサーと連携し、自社商品の紹介をしてもらうことで、ターゲット層にリーチしやすくなります。インフルエンサーマーケティングは比較的コストが高く、業種や商材、取り上げ方によっても成果が変わってくるので、慎重にすすめましょう。
下記のブログ記事では、EC事業者向けに具体的な事例や運用のポイント、Instagramを活用するための方法を解説します。インスタ運用のご参考にしてください。
【EC事業者向け】インスタグラムの活用方法を徹底解説!EC向けにここを改善!
オンライン広告で即効性のある集客を行う
SEOやSNSは効果が出るまでに時間がかかりますが、広告を活用することで比較的短期間に集客が可能になります。基本的にはコストがかかる施策なので、費用対効果を確認しながら行いましょう。
- Google広告:商品ページや特定のキーワードをターゲットにしたGoogle広告を使い、検索結果に上位表示させます。
- Instagram広告:Instagramでは、写真や動画広告を活用して商品の魅力を直接伝えることができます。アプリから簡単に設定することも可能で、比較的始めやすい広告運用のひとつです。
購入しやすい導線をつくる
せっかく集客しても、購入しにくいサイトでは売上につながりません。ユーザーがスムーズに購入できるように改善しましょう。
決済方法を増やす
さまざまな決済方法を導入することで、ユーザーに自然に購入をうながすことにもつながります。以下のような複数の決済手段があります。
※ ご利用中のプラットフォームや契約中の決済代行サービスによって追加できる決済方法は異なります。
- クレジットカード:一般的に最も利用される決済方法ですが、販売側では手数料の負担が発生します。クレジットカード決済が多い場合は、手数料が低い決済プロバイダを選ぶことも大切です。
- QRコード決済:QRコード決済は、特にスマートフォンで買い物をする方々にとって便利な決済方法です。LINE PayやPayPayなど近年利用者が増えているため積極的に取り入れましょう。
- コンビニ決済や代引き:クレジットカードを使用しない層の中には、コンビニ決済や代引きを希望する方も多くいます。自社のターゲット層の特徴に合わせて、現金での決済方法も選択肢のひとつにしておくとよいでしょう。
下記のブログ記事では、Shopifyで利用できる決済方法をまとめています。決済拡充のご参考にしてください。
【保存版】Shopifyで利用できる決済方法まとめ|特徴や各種費用も紹介
購入フローを簡略化する
購入までの段階が複雑だと、カートにいれたまま購入を完了しないことも増えていきます。購入フローの簡略化では以下のような対策が考えられます。
- 会員登録をしなくても購入できるゲスト購入を導入する
- カートに追加などの行程を経なくても、ワンクリックで決済画面に飛べるようにする
送料や配送のわかりやすさを改善する
購入する前に、実際にかかる送料や、いつ配達されるのかなどの配送情報がわかっていると、顧客は安心して購入を完了することができます。
- 送料をわかりやすく記載:送料の料金が不透明だと、購入を躊躇する原因となります。送料をページ上部や商品ページ内に一目でわかる形で表示しましょう。例えば、「送料:全国一律500円」「10,000円以上で送料無料」といった明確な表記を行うことで、購入前の不安を解消できます。また、配送先地域による送料差がある場合は、それも明記することで、ユーザーが事前に理解できるようにします。
- 配送状況のリアルタイム追跡機能:配送状況をリアルタイムで確認できる機能を提供することで、ユーザーに安心感を与えます。注文から配送までの進行状況を視覚的に追跡できるようにし、顧客が配送の進捗を把握できるようにします。これにより、到着予定日に対する不安を減らすことができます。
- 返品・交換についての明確なガイドライン:商品が届いた後に問題が発生した場合、返品や交換ができることを明確に示すことで、顧客の購入への安心感が増します。返品ポリシーや手続きについては簡潔でわかりやすいガイドラインを記載し、購入を迷っているユーザーに安心感を提供しましょう。
リピートしたいと思わせる
新規の顧客だけではなくリピーターの獲得は、ネットショップを軌道に乗せるためにも大切な要素です。リピートしてくれる人とリピートの回数を増やすことで、売上の安定につながります。
それぞれの施策例を紹介します。
ポイント制度や会員特典の導入
次の購入に直接つながるようなポイント制度や会員特典を活用しましょう。
- 購入金額に応じたポイント付与する
- 会員限定の特別セールを実施する
- 誕生日クーポンなどの特別なクーポンを提供する
下記のブログ記事では、ポイント制度のメリットやデメリットを紹介しています。ポイント制度導入のご参考にしてください。
Shopifyのポイントアプリ6選|ポイントサービスを導入するメリット・デメリット
メールマガジン・LINE公式アカウントで顧客との接点を増やす
定期的なコミュニケーションは、顧客にストアのことを思い出してもらうための大切な施策です。
- おすすめ商品やセール情報を発信する
- 購入後に商品の使い方などのフォローメールを送る
カスタマーサポートの充実
購入前後の丁寧なサポートは、購入を促すことだけではなく、サイトへの信頼が厚くなりファン化へもつながります。
- チャットサポートを導入する
- FAQページの充実させる
- 返品・交換ポリシーの明記する
ネットショップを軌道にのせるためには使いやすいサイトの選択も重要
ネットショップを軌道に乗せるために大切なことは、データを確認しながら粘り強く運用することです。同時に、さまざまな施策がうちやすいプラットフォームを選択することも、ネットショップを軌道にのせるための大切な要素になります。
カナダ発のECプラットフォームShopifyでは、管理画面上での分析が容易で、さまざまなアプリや機能を使用してマーケティング施策を自動化することも可能です。大企業から個人事業まで、ストアの規模によらず適切な料金プランも設定されているため、さまざまな業種の事業者におすすめできるプラットフォームです。
Shopifyでのストアについて詳しくは以下の記事をごらんください