ECサイトをShopifyで構築している方にとって、うまく活用できるとショップ運用がグッと楽になるShopify公式のユーザーコミュニティ「Shopifyコミュニティ」。
Shopify導入後に「ちょっとした操作でつまずいた」「他のストアの事例が知りたい」といった課題に直面したとき、頼りになるのがShopifyコミュニティです。
この記事では、Shopifyコミュニティの概要、Shopify公式サポートとの違い、実際にできる相談の具体例までわかりやすく紹介します。Shopify事業者の方は、ぜひShopifyコミュニティの活用方法をおさえておきましょう。
Shopifyコミュニティとは?

画像参照:Shopify コミュニティ
Shopifyコミュニティでは、Shopifyに関するストア構築や運営に役立つさまざまな情報交換が行われています。ユーザーが自由に質問・回答できる掲示板形式で、自分の抱えている課題にあわせて、キーワード検索で過去の履歴をみることも可能です。テーマやアプリごとにカテゴリーがわかれているため、自分の課題に近い情報を効率的に探すことが可能です。
Shopifyコミュニティの閲覧は、Shopifyアカウントがなくても可能です。ただし、質問したり回答したりする際にはShopifyアカウントが必須になります。
投稿された質問には、他のShopify事業者だけではなく、Shopifyパートナーが回答することもあります。なお、以前はShopify公式サポートも回答をすることがありましたが、2025年5月現在では公式の回答サポートは終了しました。
Shopifyコミュニティで解決できる主なテーマ
技術的なQ&A
テーマのカスタマイズについての問題や、テーマに含まれるLiquidコードの書き方など、実務で乗り越えた体験をもとに議論することができます。
アプリの使い方・選び方
同じような機能を実現できる複数のアプリを比較し、実際にどれが便利だったか、どんな設定がツボになったかといった情報も多く見られます。
サンプルコードの共有
実際に戦略を立てるのに使ったコードを共有しているユーザーもおり、自分のストアで実践するためのヒントを得られる場合もあります。
ウィッシュリスト
アプリやテーマについての要望など、書き留める場所も提供されています。積み立てられた要望は開発者向けのイベントなどで共有されます。
Shopifyコミュニティでできる情報交換の具体例
- テーマやデザインに関する質問
- アプリの使い方や選び方の相談
- コード編集(Liquid、CSSなど)の実例共有
- 決済・配送・在庫など運用上の課題
- バグ報告や不具合への対処
- 売上向上やプロモーション施策の相談
- イベント・アップデート情報の発信

画像参照:Shopifyコミュニティ
Shopifyコミュニティの使い方
Shopifyコミュニティは、Shopifyアカウントがなくても閲覧は可能です。ただし、質問したり回答したりする際にはShopifyアカウントが必須になります。
Shopifyにログインした後、質問には以下3点が必要になります。
-
件名
-
関連する掲示板を選ぶ
-
本文

画像参照:Shopifyコミュニティ
本文にはテキストだけではなく、画像やリンクなども書き込むことが可能です。
投稿時には、できるだけ状況を詳しく記載することで、的確な回答が得られやすくなります。また、解決後は「解決済み」のマークをつけることで、同じ課題を持つ他のユーザーにも役立つ情報になります。
Shopifyコミュニティをうまく活用するポイント
Shopifyコミュニティをうまく活用するには、受け身ではなく能動的な姿勢が重要です。上手にコミュニティを利用するためにも、以下のポイントを抑えておきましょう。
- 投稿前には過去のスレッドを検索し、類似トピックがないかを確認する
- 質問には、発生した現象・エラーメッセージ・使用しているテーマやアプリなどの情報をできるだけ詳しく記載する
- 解決に至った場合は、その方法や経緯を後から追記することで、他のユーザーにとっても有益な情報源となる
- 知見がある場合は、積極的に他のユーザーの質問にも回答する
また、より早く正確な回答を得るために以下のページを参考に質問を行いましょう。
参考情報:より早く問題を解決するための6つのお願いについて|Shopify コミュニティ
Shopifyコミュニティと公式サポートの違いとは?
Shopifyのサポート体制は大きくわけて2通りあります。公式サポートとShopifyコミュニティです。それぞれの役割は異なり、状況によって使いわけることで、課題解決につながります。
公式サポート:システムトラブルやアカウント対応に特化
Shopify公式サポートは、チャットやメールなどを通じて専門スタッフが直接対応するサービスです。ログインできない、課金の不具合がある、注文が処理できないなど、技術的・運用上のトラブルを対象としています。
対応は24時間体制で、日本語でのチャットやメールも可能です。
公式サポートで対応してもらえる例
・Shopifyにログインできない
・注文データが正しく反映されない
・Shopify Paymentsの入金が遅れている
など
Shopifyコミュニティ:ユーザー同士の交流の場
一方、Shopifyコミュニティはユーザー同士が知見や悩みを共有し合う交流の場です。カスタマイズの方法やおすすめアプリ、マーケティングの工夫など、実際にShopifyを使ったり、日々サポートを行っているパートナーならではの実体験ベースの知識が集まっています。
たとえば、「〇〇というアプリで送料設定を変える方法がわからない」といった問いに、他のユーザーが自分の体験を元に実践的な解決策を返信する、といったやり取りが行われています。
Shopifyコミュニティとサポートの違いまとめ
Shopifyコミュニティ | 公式サポート | |
---|---|---|
回答者 | 世界中のShopify事業者やShopifyパートナー | Shopifyスタッフ |
対象範囲 | アプリの活用方法、事例共有など幅広い | 技術的トラブルや運用不具合がメイン |
回答スピード | 投稿内容による(即回答もあれば数日かかる場合、回答がない場合もある) | 比較的返答が早い |
言語 | 日本語対応あり | 日本語対応あり |
おすすめの使い分け | 日常的な疑問解決やノウハウの収集 | トラブル対応や重要案件 |
公式サポートは困ったときに確実に頼れる窓口であり、コミュニティは使いこなすために情報を得る場所として、それぞれ得意分野が異なります。どちらも上手に活用することで、よりスムーズなストア運営につなげましょう。
その他のShopifyコミュニティ
その他、日本国内で参加できるShopify公式コミュニティとして、Shopify開発者向けコミュニティや、Shopify パートナー向けslackコミュニティもあります。
また、地域別のコミュニティなどもあります。Shopify公式が運営しているわけではありませんが、Shopify公式ブログに情報が掲載されています。
Shopifyコミュニティに参加するメリット
Shopifyコミュニティは、実際にストアを運営している事業者同士がリアルな情報を共有できる貴重な場です。過去の投稿をみるだけでも多くの学びがあり、能動的に参加することでより大きな学びにつながります。
アップデート情報を素早くキャッチできる
Shopifyはアップデート頻度が高く、新機能や仕様変更が頻繁に行われています。コミュニティにはそれらの変化に敏感なユーザーが多く、公式情報では載っていない実体験ベースの情報や、アップデートによる影響とその対処法などがいち早く共有されることがあります。
同じ課題をもつ事業者から直接学べる
Shopifyに関する課題は、テーマ編集・アプリの導入・決済トラブルなど多岐にわたります。コミュニティでは、同じ問題に直面し、すでに解決に至ったユーザーから直接アドバイスを得ることができるため、問題解決のスピードの短縮につながります。
EC業界内でのネットワークが広がる
オンラインイベントや地域別のコミュニティでは、ストア運営者だけでなく、デザイナー・エンジニア・マーケターなどさまざまな業種のプロフェッショナルが集まっています。共通の課題をきっかけに交流が生まれ相談相手ができたり、ビジネス上のコラボレーションにつながったりすることもあります。
Shopifyコミュニティを活用してストアの成長につなげよう
Shopifyコミュニティは単なる質問掲示板ではなく、ユーザーが協力し合い、共に成長する学びの場です。特に実店舗がないEC運営において、同じ課題をもつ事業者同士がつながれる機会はとても貴重です。コミュニティは節度をもって適切に活用し、ストアと事業の成長につなげましょう。