【EC事業者向け】2026年母の日キャンペーンの施策と事例|市場動向・注意点まとめ

【EC事業者向け】2026年母の日キャンペーンの施策と事例|市場動向・注意点まとめ

EC事業者にとって、母の日は季節イベントの中でも売上インパクトが大きいタイミングのひとつ。しかし、「とりあえずキャンペーンをやる」だけでは競合との差別化が難しいでしょう。

本記事では、最新の調査に基づく母の日ギフト市場の動向や、キャンペーン施策の種類、具体的な事例、実施時の注意点を整理します。これから母の日のキャンペーン施策を検討するEC担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

母の日ギフト市場の最新動向

はじめに、近年における母の日ギフト市場の最新動向を確認しましょう。

贈りたいギフトの多様化

母の日ギフトといえばカーネーションをはじめとするフラワーギフトが定番ですが、近年はギフトの選択肢が大きく広がっています。

母の日ギフト情報サイト「母の日.me」が2026年3月に公開した意識調査では、母の日に贈りたいギフトとして最も多かったのは「食品・グルメ」(26.1%)で、「お花・観葉植物」(20.5%)は2位にとどまりました。3位以降は「スイーツ」(17.2%)、「健康・生活雑貨」(7.8%)、「ファッション・アクセサリー」(6.2%)、「化粧品・スキンケア用品」(5.0%)と続いています。

母の日に贈りたいもの

出典:【2026年版】今年の母の日に贈りたいものは何ですか?(母の日に関するアンケート調査)

花が依然として上位にある一方で、食品・スイーツ・実用品など幅広いカテゴリが選ばれていることがわかります。花屋や花関連のEC以外の事業者にとっても、母の日は十分に商機がある市場と言えます。

ギフト検討のピークはゴールデンウィーク前後

ギフトの購入検討時期にも注目すべきデータがあります。同調査では、プレゼントを具体的に探し始める時期として「4月下旬(GW前)」が26.9%で最多、次いで「5月上旬(GW中)」が24.9%という結果でした。この2つを合わせると半数以上にのぼり、ゴールデンウィーク前後がギフト検討のピークであることがわかります。

一方で、「4月上旬」(13.2%)や「3月」(5.6%)といった早期に動き出す層も約2割を占めていました。また、「母の日前々日〜当日」で探し始める人も合計で約13%おり、直前に駆け込む層も一定数存在します。

母の日のプレゼントを探し始める時期

出典:【2026年度】母の日に関するアンケート調査

LINEヤフーが公開した2024年のYahoo!検索データでも、「母の日 プレゼント」の検索ボリュームは母の日当日にピークを迎えています。

参考:母の日・父の日商戦に向けて!検索データから読み解くユーザー動向|LINEヤフー for Business

早期施策で準備層を取り込みつつ、直前〜当日の受け皿も用意しておくことがポイントになりそうです。

母の日に活用できるキャンペーン施策

母の日のキャンペーン手法はいくつかのパターンに分けられます。それぞれの特徴を整理しておくと、自社の商材やターゲットに合った施策を選びやすくなります。

割引・クーポン型キャンペーン

期間限定のクーポン配布や割引施策は、導入しやすいキャンペーンのひとつです。「母の日まで」という期限が購買の後押しになりやすい一方、値引きに頼りすぎるとブランドイメージに影響するリスクもあります。

会員限定やメルマガ登録者限定など、対象を絞った形で実施すると特別感を保ちやすいでしょう。近年は3月〜4月に段階的な割引を設定し、早期購入を促す「超早割」の手法も広がっています。

限定商品・ギフトセット型キャンペーン

「今だけ」「母の日限定」の要素は、ギフト選びの決め手になりやすいポイントです。限定パッケージや複数商品を組み合わせたギフトセットは、ECサイトとの相性も良好。

パッケージを母の日仕様にするだけでも季節感を演出できるため、大がかりな新商品開発が難しい場合でも取り入れやすいのが特徴です。

SNS参加型キャンペーン

ハッシュタグ投稿やフォロー&リポスト形式のキャンペーンは、認知拡大とフォロワー獲得を同時に狙える手法です。母の日は「感謝を伝える」というテーマがSNSと相性が良く、ユーザー参加型の投稿が生まれやすい傾向があります。

ECサイトへの導線を設計しておけば、話題づくりから購入促進までを一連の流れで実現しやすくなるでしょう。特に、インスタントウィン(その場で当落がわかる形式)は参加のハードルが低く、毎日参加可能に設計することで継続的な接点をつくりやすいのが特徴です。

ソーシャルギフトを活用したキャンペーン

LINEギフトなどのソーシャルギフトを活用する手法も注目されています。住所を知らない相手にも気軽に贈れるため、「ちょっとした感謝」をカジュアルに届けたいというニーズに対応しやすい仕組みです。

自社ECサイトに加えてソーシャルギフト経由の販売チャネルを持つことで、購入のハードルを下げ、接点を広げやすくなります。

母の日キャンペーンの事例

ここでは、実際に行われた母の日キャンペーンの事例をいくつか紹介します。

SNSとECを連動させた認知拡大の事例

シュウ ウエムラ(日本ロレアル)では、Twitter(現X)でフォロー&リポストすると限定クレンジングオイルが当たる、母の日キャンペーンを実施しました。

投稿内には「母の日限定キットはこちら」として、自社ECサイトへのリンクを設置。単なるプレゼント企画にとどめず、リポストしたユーザーに対して「今すぐ買える限定セット」をリンク先で提示する設計になっています。参加者を自然に購入ページへ誘導する導線として参考になる事例です。

SNSキャンペーンをEC売上につなげるには、「拡散して終わり」ではなく、参加者を自然に購入ページへ誘導する仕組みが重要です。EC限定商品との組み合わせは、その導線をつくりやすい手法といえます。

シュウ ウエムラのXポスト

参考:シュウ ウエムラのXポスト

限定ギフトセットとe-giftで購入体験を広げた事例

Francfranc

画像出典:Francfranc

Francfranc(フランフラン)では、母の日特集として、ボディケアセットやハンディファン+日傘の組み合わせなど、母の日向けのギフトセットを展開しています。「美意識の高いお母さんには」「料理好きなお母さんには」といったタイプ別の提案で、ギフト選びの迷いを減らす設計になっている点が特徴です。

また、同社のオンラインストアではe-gift(ソーシャルギフト)にも対応。限定セットで商品の魅力を高めつつ、e-giftで購入のハードルを下げるという、EC事業者にとって参考にしやすい構成です。

下記のブログ記事ではShopifyでe-giftを実施する方法を紹介しています。e-gift機能の導入を検討している方はご参考にしてください。

早割×ポイント特典で早期購入を促した事例

久世福商店

画像出典:久世福商店

久世福商店では、2026年の母の日に向けてオンラインショップ限定の早割キャンペーンを実施しています。4月1日〜19日のキャンペーン期間中、母の日限定セットが10%OFFになるほか、5月6日以前の早期お届けを指定した購入者には200ポイントが付与される仕組みです。

この事例のポイントは、「割引」と「ポイント付与」を組み合わせて、早く買うほどお得になる設計にしている点です。加えて、対象商品は母の日デザインの帯紙とメッセージカード付きで届くため、ギフトとしての特別感も演出されています。

花以外の食品・グルメ系の商材はシーズンの影響を受けにくく、早期割引施策の仕掛けがしやすいため、参考になるでしょう。

下記のブログ記事ではShopifyで早期割引(期間限定セール)を実施する方法を紹介しています。早期割引施策の実施を検討している方はご参考にしてください。

母の日キャンペーンを実施するときの注意点

母の日キャンペーンを成功させるには、事前の設計がとても大切です。ここでは、実施時の注意点を3つ解説します。

準備は3月から逆算して始める

約2割の消費者が4月上旬以前から動き出しています。4月にキャンペーンを本格化させるなら、企画や商品準備は遅くとも3月中に完了させておくのが理想です。

商品ページの更新、特集バナーの設置、メルマガやLINEでの事前告知、SNSクリエイティブの制作なども含めると、準備項目は想像以上に多くなります。そのため、社内のタスクをリスト化しておくとスムーズです。

在庫・配送の対応を明確にしておく

母の日は短期間に注文が集中しやすく、在庫切れや配送遅延のリスクが高まります。「母の日までに届くか」が購入の決め手になるケースも多いため、最終注文日や到着目安日を商品ページやカート画面でわかりやすく表示しておくことが大切です。

そこで、天候や物流事情による遅延リスクの事前アナウンスをしておくと、購入後のトラブル防止につなげられます。また、お届け日の指定ができる仕組みがあると、ユーザーの安心感を高められるでしょう。

キャンペーン終了後のフォロー導線を設計しておく

母の日キャンペーンは短期集中型の施策になりやすく、イベントが終わると顧客との接点が途切れてしまいがちです。せっかく獲得した購入者やSNSフォロワーを活かすためにも、キャンペーン終了後のフォロー導線を事前に設計しておくことが大切です。

たとえば、購入者へのお礼メールやLINE配信で父の日・お中元への案内を行ったり、レビュー・アンケートの依頼を通じて継続的な接点をつくったりする方法があります。キャンペーン単体の売上だけでなく、その先のリピート購入につなげる視点を持っておくと、施策全体の価値が高まるでしょう。

まとめ

母の日ギフト市場は、花中心の構図から食品・美容・実用品へと選択肢が広がっています。検討時期はゴールデンウィーク前後に集中する一方で、早期に動き出す層も一定数います。

こうした動向を踏まえると、EC事業者が母の日キャンペーンで意識したいのは、早割や限定セットで早期の需要を取り込みつつ、SNS施策やソーシャルギフトで接点を広げ、在庫・配送面の準備も抜かりなく行うことです。

まずは自社の商材やターゲットに合った施策をひとつ選び、今年の母の日から取り組んでみてください。

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