【画像付き】Locksmithの導入と使い方!Shopifyストアで限定公開を可能に

【画像付き】Locksmithの導入と使い方!Shopifyストアで限定公開を可能に

「優良顧客にだけ、商品を限定公開したい」 「期間限定でアクセスできるページを作りたい」 「年齢確認をページに設けたい」

このようなニーズをお持ちのShopifyオーナー様には、Shopifyアプリの「Locksmith」がおすすめです。

LocksmithはShopifyのストアに限定公開・アクセス制限の機能を実装するアプリです。

この記事ではLocksmithのメリットや導入方法、設定方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

Shopifyを限定公開にするアプリ「Locksmith」とは?

Locksmith|Shopifyアプリストア

画像出典:Locksmith|Shopifyアプリストア

ShopifyアプリのLocksmithは、ストア全体や商品、コンテンツなどにアクセス制限を持たせ、限定公開にするアプリです。ユーザーにはキー(鍵)を与えてアクセスさせたり、事前に設定した条件に一致するユーザーにアクセスを解放したり、さまざまな条件設定が可能です。

活用例については次章で紹介します。

Locksmithは特別なスキルや高度な知識を必要とせず、誰でも簡単にストアやページの限定公開化が可能です。

Locksmithで限定公開にできるコンテンツは以下の通りです。

  • ストア全体
  • ページ
  • 製品ページ
  • コレクション
  • ショッピングカート
  • ログインページ
  • 製品バリエーション など

ShopifyにLocksmithを導入するメリットと活用例

Locksmithでできることはシンプルで、ページにアクセス制限を設けること(鍵をかける)、特定のユーザーにアクセス権を与えること(鍵を与える)の2つです。Locksmithを導入することで、ストアまたは特定ページへの訪問ユーザーを管理できる点がメリットです。

アクセス制限には、さまざまな条件を設定できます。例えば、顧客アカウントのタグ、メールアドレス、パスコード、特別なリンク、地理的位置情報、購入履歴、日時などです。また、訪問ユーザーに対して、アクセス前にメッセージ確認をすることもできます。

以下はLocksmithの活用例です。

  • 複数回の購入履歴を持つ優良会員だけに、特別商品を限定公開
  • 特定の時間帯や特定の地域からのみ、商品へのアクセスを許可
  • 年齢確認により、年齢要件を満たさない顧客のアクセスを制限
  • 卸売業者専用ページを設置し、卸価格での商品提供

限定公開による特別感の演出は、会員に価値を持たせ、顧客ロイヤルティを高めるでしょう。卸売業者専用ページを同一サイト内に作れれば、サイトを複数持つコストを削減できます。

このように限定公開・アクセス制限の機能により、売り上げの向上やコスト削減が期待できます。

ShopifyアプリLocksmithの料金プラン

Locksmithの料金は、自身のストアが契約しているShopifyプランに準じます。料金形態は4段階で、プランによる機能に差異はありません。

Shopifyの契約プラン Locksmithの料金
Basic Shopify 月額12ドル
Shopify 月額29ドル
Advanced Shopify 月額99ドル
Shopify Plus 月額199ドル

Locksmithには15日間の無料体験期間が設けられているため、気になった方はまず試してみるといいでしょう。

ShopifyアプリLocksmithの導入方法と初期設定

Locksmithの導入方法と初期設定について、画像付きで解説します。

ShopifyのアプリストアよりLocksmithをインストールします。

Locksmith|Shopifyアプリストア

画像出典:Locksmith|Shopifyアプリストア

Shopifyの管理画面上で、再度インストールをクリックします。

Shopifyの管理画面上で、再度インストールをクリックします。

画像出典:Shopify

インストールの同意を求められますので、「Accept and continue」をクリックします。

インストールの同意を求められますので、「Accept and continue」をクリックします。

これでインストール完了です。

次に初期設定を行います。まずLocksmithとオンラインストアを同期しましょう。画面内の「Open Locksmith settings」または左サイドメニューの「Settings」をクリックします。

画面内の「Open Locksmith settings」または左サイドメニューの「Settings」をクリック

Basicsの項目のStorefront passwordに、オンラインストアのパスワードを入力します。

Basicsの項目のStorefront passwordに、オンラインストアのパスワードを入力

ストアのパスワードは、左サイドメニューの「オンラインストア」 > 「各種設定」の順にクリックをし、「ストアへのアクセスを制限する」の項目にある「パスワード」にあります。

ストアのパスワードは、左サイドメニューの「オンラインストア」 > 「各種設定」の順にクリック

パスワードを入力して、「保存」をクリックすると同期が始まります。通常、同期は1分程度で完了します。

これで導入と初期設定が完了です。

ShopifyアプリLocksmithの具体的な使い方

Locksmithを用いて、アクセスを制限する方法について解説します。

まずサンプルとして特定会員向けのページを作成します。今回、プラチナ会員向けのコレクションページを作成しました。

まずサンプルとして特定会員向けのページを作成します。今回、プラチナ会員向けのコレクションページを作成しました。

このページには「プラチナ」のタグを持つ商品だけが、リストアップされます。今回対象とする商品に「プラチナ」のタグを付与しておきます。

このページには「プラチナ」のタグを持つ商品だけが、リストアップされます

作成した「プラチナ会員限定コレクション」へのリンクは、ヘッダーメニューに設置しました。

作成した「プラチナ会員限定コレクション」へのリンクは、ヘッダーメニューに設置しました。

これでページの準備は完了です。このヘッダーメニューの「プラチナ会員限定」をクリックしたときに、アクセスを制限する機能を持たせます。

ここからはLocksmithの設定です。Locksmithの設定画面にて、「Add new lock」の項目にある入力欄をクリックしましょう。ロック対象となる選択肢が表示されますので、ロックをかけたい箇所を選択します。入力エリアにテキストを入力して検索をかけることもできます。

Locksmithの設定画面にて、「Add new lock」の項目にある入力欄をクリック

選択できるロック対象は以下の通りです。

  • Collection:コレクションページ
  • Product:商品ページ
  • Entire store:ストア全体
  • Variant:商品のバリエーション
  • Page:ページ
  • Blog:ブログ
  • Blog post by tag:ブログの投稿記事
  • Vender:製造メーカー
  • Cart Page:カートページ
  • Start a Liquid lock:プログラミング言語「Liquid」による条件設定

今回の例ではコレクションを選択し、先ほど作成した「プラチナ会員限定コレクション」を選択しました。以下の2つの項目にチェックを入れたまま、「Create lock」をクリックします。

  • Enable this lock:このロックを有効にする
  • Protect products in this collection:このコレクション内の製品を保護する
今回の例ではコレクションを選択し、先ほど作成した「プラチナ会員限定コレクション」を選択しました。以下の2つの項目にチェックを入れたまま、「Create lock」をクリックします

「Add key」をクリックして、キーを作成します。表示される入力欄をクリックするとキーの条件が多数表示されます。

「Add key」をクリックして、キーを作成します。表示される入力欄をクリックするとキーの条件が多数表示されます。
「Add key」をクリックして、キーを作成します。表示される入力欄をクリックするとキーの条件が多数表示されます。

以下はキーとして選択できる条件例です。

  • if the customer is tagged with…:顧客に◯◯のタグが付けられている場合
  • if  the customer gives the passcode:顧客がパスコードを入力した場合
  • if  the customer subscribe to a Klaviyo list:Klaviyo(※)の購読者リストに登録されている場合 ※Klaviyo:Shopifyのメールマーケティングアプリ
  • if  the customer has placed at least x orders:顧客が最低x個の注文を行った場合
  • if it’s before a certain date and time:特定の日時よりも前の場合
  • if the customer confirms the prompt:顧客が表示されたメッセージを確認した場合

他にもさまざまな条件がありますので、確認してみてください。

今回の例では、「if  the customer gives the passcode(顧客がパスコードを入力した場合)」を使用します。「Passcode」の欄にアクセスを許可するパスコードを入力します。Doneをクリックすると編集画面が閉じます。

「Passcode」の欄にアクセスを許可するパスコードを入力

Messageの箇所に顧客にパスコードを求めるテキストを入力します。「Save」をクリックして保存します。

Messageの箇所に顧客にパスコードを求めるテキストを入力します

同期が終了したら、実際の画面で確認をしてみましょう。

ヘッダーメニューの「プラチナ会員限定」をクリックすると、パスコードを求められます。誤ったパスコードを入力すると、ログインはできません。

ヘッダーメニューの「プラチナ会員限定」をクリックすると、パスコードを求められます。誤ったパスコードを入力すると、ログインはできません。

続いて正しいパスコードを入力します。アクセスができました。

続いて正しいパスコードを入力します。アクセスができました。

今回の設定は以上です。

なお実際の運用においては、顧客に対しパスコードを知らせるという作業が必要になります。顧客タグを活用すれば、そのような手間はかかりません。自社の運用と照らし合わせて、選択しましょう。

その他の設定や操作については、Locksmithのガイドページを参照してください。

ShopifyアプリLocksmithを使用する際の注意点

Locksmithを使用する際の注意点を2つ紹介します。

設定は英語のみ

海外製のLocksmithは、残念ながら日本語に対応していません。設定自体は難しくありませんが、英語が苦手な方には少し取っ付きづらいでしょう。Google翻訳や生成AIなどを活用して、設定をしてみてください。

設定の重複による意図しないアクセス制限

複数のロックを用いる場合、意図せず顧客のアクセスを制限してしまう可能性があります。例えば、「VIP会員限定商品」と「特定地域限定商品」の両方のロックを設定した場合、VIP会員であっても対象地域外であればアクセスできなくなってしまいます。

Locksmithの設定を設計する段階で、意図しないアクセス制限が起きないように綿密な検討が必要です。

Locksmithを活用して、Shopifyで限定公開を始めよう

この記事ではShopifyアプリのLocksmithについて、メリットや活用方法、使い方などについて解説しました。

限定公開の機能をうまく活用することで、マーケティング効果を高めたり、効率的に卸販売を始めたりすることができます。

今回の内容を参考に、Shopifyに限定公開の機能を取り入れてみてください。

最後に、下記のブログ記事ではアクセス制限以外にも個数制限や顧客制限を実施できる購入制限アプリをいくつか紹介しています。条件を基に購入の制限を実施したい方は是非参考にしてください。

Shopifyで購入制限を実施する方法|年齢や個数、金額、地域、期間、会員で注文を制限

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    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

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