「商品ページに熨斗(のし)やギフトラッピングなどの選択オプションを設けたい」
「オプション選択した関連商品がカートに追加されるようにしたい」
「注文時に顧客希望を確認したい」
このようなニーズをお持ちのShopifyストアオーナー様には、Shopifyアプリの「Infinite Options」がおすすめです。このアプリを活用することで、多彩なオプション機能を商品ページに実装できます。
この記事ではInfinite Optionsの使い方や活用テクニックを画像付きで解説します。ぜひ参考にしてください。
Shopifyアプリ「Infinite Options」とは?

画像出典:Infinite Options|Shopifyアプリストア
Shopifyアプリの「Infinite Options」は、Shopifyのデフォルト機能では対応できない、多彩な商品オプションを実現するアプリです。設定自体は難しくありませんが、少しロジカルな考え方が要求されます。
Infinite Optionsでできること
商品ページにオプションを実装する、Infinite Optionsでできる主なことは以下の通りです。
①商品ページに選択オプションを追加
②商品ページに入力オプションを追加
それぞれ解説します。
選択オプションの追加
ギフトラッピングの有無など、顧客に選択してほしいオプションがある場合、選択オプションを追加できます。
オプションの選択方法は「ドロップダウン」「ラジオボタン」「チェックボックス」「スイッチ」の4つ。選択に応じて、別の商品をカートに追加することもできます。
入力オプションの追加
テキストや数値入力欄を設けて、顧客に要望や数量などをテキスト入力してもらうことも可能です。入力欄には文字数制限を加えることもできます。
選択オプションも入力オプションも、必須か任意かを選ぶことが可能です。
具体的な活用例は次章で紹介します。
Infinite Optionsの料金
Infinite Optionsの料金プランは月額12ドルの1つのみです。無料体験期間が14日間ありますので、気になる方はまずは試してみるといいでしょう。
Infinite Optionsの注意点:設定画面は英語のみ
非常に便利なInfinite Optionsですが、残念ながら日本語には対応していません。ただし、設定自体は難しくはないため、Google翻訳やGoogleレンズの翻訳機能などを活用しながら設定するといいでしょう。
なお、設定画面の説明文が日本語に対応していないだけで、オプションのテキストや選択肢に日本語を用いても問題ありません。
Infinite Optionsの活用例
Infinite Optionsの活用例を紹介します。
熨斗やギフトラッピングの選択
日本の商習慣として「熨斗(のし)」があります。お祝い品として購入する顧客から、「熨斗をつけて欲しい」という要望を受けるストアも多いのではないでしょうか。
しかし、Shopifyは海外製のプラットフォームのため熨斗文化はなく、熨斗の選択はデフォルト設定にはありません。このような場合には、Infinite Optionsで熨斗選択のオプションを設定するといいでしょう。ギフトラッピングも同様です。
下記のブログ記事では、熨斗とギフトラッピングの違いやおすすめのShopifyアプリをいくつか紹介しています。ご参考にしてください。
商品に入れる文字の確認
「グラスに名前を刻む」「ハンカチやスーツに名前を刺繍する」このようなサービスオプションを提供したい場合、顧客とのやり取りが煩雑になりがちです。
Infinite Optionsを使用することで、購入時に必要な情報を入力してもらうことができます。また、オプション対応を有料にすることも可能です。
注意事項の確認記録
商品購入時に”注意事項を確認したことをチェックしてもらう”という機能を一度は見たことがあるでしょう。この機能はInfinite Optionsで実装可能です。
例えば、「この商品はオーダーメイドのため、注文完了後のキャンセルはできません」という文言とともに、必須選択のチェックボックスを用意しておきます。これにより、後々トラブルになった際にも対処が可能です。
Infinite Optionsの導入方法
Infinite Optionsの導入方法を解説します。
まずShopifyアプリストアからアプリをインストールします。

画像出典:Infinite Options|Shopifyアプリストア
Shopifyの管理画面に追加されますので、再度インストールをクリックします。

画像出典:Shopify管理画面
続いて、「Install theme block」をクリックし、テーマにインストールします。

うまくインストールできない場合、テーマのバージョンアップを確認してみましょう。
テーマに追加できたら、商品ページを開きます。「商品情報」のセクションにInfinite Optionsのブロックを追加します。なお解説画像の使用テーマはDawnです。

ブロックの追加は、セクション内の一番下にあるブロックの下(次のセクションとの間)をマウスオーバーすると「+」が表示されるので、アプリを選択して、「Infinite Options Fields」を選択します。
セクション内の一番下に追加されるので、上の方に移動しましょう。
ブロックの左側にある6つの点をクリックしながら移動させることができます。

設置場所は数量セレクターの前後がおすすめです。

これでインストール完了です。上の解説画像右側の赤枠が追加した箇所です。
Infinite Optionsの基本的な使い方
Infinite Optionsの基本的な使い方を解説します。「Launch Getting Started Wizard」をクリックすると、設定画面と初心者向けガイドが表示されます。

今回はガイドを用いずに設定する方法を解説します。右上の「×」で、ガイドを終了します。

以下の画像が設定画面の初期状態です。

項目を解説します。
「Option Set 1」はこのオプションの名称で、名称変更可能です。「Show for」ではオプションを表示する対象・条件を選択できます。選べる選択肢は以下の通りです。
- All products:全ての商品
- Tag:商品につけられたタグ
- Vender:製造メーカー
- Type:商品タイプ
- URL:URL
- Handle:商品ハンドル
All productsを選択すると全ての商品に表示されます。その他の選択肢を選んだ場合、表示条件の設定を行います。
今回の解説用商品には、「オプション」のタグを付けておきました。「オプション」のタグが付いている商品にのみ、選択オプションが表示されるように設定します。「Tag」を選択し、条件には「オプション」を入力します。これで「(商品の)タグに”オプション”が付いている時」という条件設定ができました。

右側の「AND/OR」でAND条件、OR条件も設定できます。AND条件とは、複数の条件の全てが一致する時に動作する設定のことです。OR条件とは、複数の条件のいずれかが一致する時に動作する設定のことです。
「Label on Product」は、オプションの箇所に表示されるテキストで、オプションのタイトルに当たります。
「Label on Cart」はカート画面やチェックアウト画面にて、選択したオプションの横に表示されるテキストです。
「Input Type」はオプションの形式を指し、以下の中から選べます。
- Text:テキスト入力(短文)
- Large Text:テキスト入力(長文)
- Number:数値入力
- Radio Buttons:ラジオボタン
- Checkboxes:チェックボックス
- Drop-Down Menu:ドロップダウンメニュー
- Swatches:スイッチ
今回はRadio Buttons(ラジオボタン)を選択します。

「Option Values」の項目が追加されました。Option Valuesとは選択肢のことです。「あり」と入力します。
「Add Another Option Value」をクリックすると、選択肢を追加できます。「なし」の選択肢を追加しましょう。「Bulk Add」をクリックすると一括追加が可能です。
「Show Advanced Options」をクリックすると、詳細設定が表示されます。必須・任意の切り替えや、CSSでのデザインカスタマイズなどが可能です。
「Add Another Custom Field」を選択すると、オプションを追加できます。刻印の希望を確認するテキスト入力欄を追加しておきました。

設定が完了したら、画面上部の「保存」をクリックします。商品ページを見てみると、オプションが追加されています。

タグを設定していない商品には、オプションは追加されていません。

カートページには画像のように、「ギフト梱包:あり(なし)」や「刻印:◯◯」が表示されています。

基本的な使い方は以上です。
【中級者向け】Infinite Optionsの活用テクニック
この章ではInfinite Optionsの活用テクニックと設定方法を紹介します。
注意事項の確認記録
ECサイトでは顧客と直接対話ができないため、注意事項がうまく伝わらないことがあります。場合によっては、注文キャンセルやクレームに発展してしまう恐れもあるでしょう。そこで活躍するのが、「注意事項の確認記録」です。
設定は至ってシンプルで、必須項目のチェックボックスを一つ設けるだけ。実際に設定してみましょう。
今回、「Input type」は「Checkboxes」を選択します。Option Valuesは一つだけ作成し、「確認しました」と入力します。

画像出典:Shopify管理画面
続いて、このチェックを必須選択に変更します。「Add Another Custom Field」をクリックし、「Required Field」を「Yes」にします。これで設定は完了です。
商品ページを見てみると、チェックボックスが表示されています。この状態では「カートに追加」のボタンが有効化されていません。ボタンをクリックしても、ブラウザからのメッセージでオプションを選択するように通知が出ます。

チェックボックスにチェックを入れると「カートに追加する」が有効化され、また「今すぐ購入」も表示されました。

カートページにもメッセージが残っています。オプション選択のメッセージは、購入完了メールにも記載されますので、履歴としてきちんと残ります。

有料オプション商品の自動追加
ギフトラッピングや名前の刻印などを、有料オプションとして提供したい場合もあるでしょう。そのような場合にもInfinite Optionsを活用できます。
まず有料オプションを商品として登録。続いて、Infinite Optionsで設定を作成します。今回はラジオボタンを用いて、ラベルには「ギフトラッピング(有料500円)」とします。

「なし」と「あり」の選択肢を作成したら、右にある商品追加のボタンをクリックします。商品選択画面に切り替わるので、先ほど登録したギフトラッピングを選択しましょう。「Done」をクリックし、保存します。

最初の選択肢がデフォルト選択です。有料オプションは2つめ以降に設置するといいでしょう。
商品ページでチェックします。「なし」のまま商品をカートに追加した場合、合計金額は単一商品の料金のままです。


「あり」を選択してカートに追加すると、合計金額に500円が追加されて12,500円になっています。

チェックアウトページまで進むと、ギフトラッピングの商品がカートに追加されているのが確認できました。

Infinite OptionsでShopifyの商品ページにオプションを追加しよう
この記事ではShopifyのオプション追加アプリInfinite Optionsについて解説しました。
Infinite Optionsを活用することで、手が届かなかった顧客サービスの充実、業務の効率化、トラブル防止など、多大なメリットを得られるでしょう。
今回の内容を参考にぜひ活用してみてください。
最後に、下記のブログ記事では、オプションアプリ以外にも売上拡大や業務効率化に役立つおすすめアプリを紹介しています。Shopifyアプリ選びの参考にしてください。