できるだけコストを抑えて手軽にECサイトを始めたいけれど、BASEとShopifyのどちらを選ぶべきか悩んでいる、という方は多いのではないでしょうか。
本記事では、それぞれのプラットフォームの特徴、料金、機能などを徹底比較し、ビジネスの規模や目的に応じた最適な選択肢を見つけるお手伝いをします。
どちらがあなたのビジネスに最適か、これを読めばきっと答えが見つかるはずです。ECサイト選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
BASEとShopifyどちらを選ぶ?
BASEは、初期費用がかからず簡単に始められるため、小規模ビジネスや個人事業主に最適です。SNSとの連携も強力で、手軽に集客できる点が魅力です。
一方、Shopifyは中規模から大規模のビジネスに適しており、豊富なカスタマイズ性や多言語・多通貨対応が特徴です。特に、海外展開やブランドの個性を強く打ち出したい企業におすすめです。
ここからは、BASEとShopifyのSEO対策や手数料、デザイン性など、重要な要素について比較していきます。
BASE vs Shopify | SEO対策
Shopifyは、独自ドメインやキーワード最適化、SEOアプリの利用など、詳細なSEO対策が可能です。Google AnalyticsやSearch Consoleとの連携を通じて、データに基づいた改善ができ、検索エンジンでの表示順位を効果的に向上させます。
一方、BASEは手軽に利用でき、SNS連携による集客が強みですが、SEOのカスタマイズには限界があります。
カスタマイズ可能な項目
サービス名 | Shopify(2024年10月時点) | BASE(2024年10月時点) |
---|---|---|
ショップ名 | 〇 | 〇 |
ショップの説明 | 〇 | 〇 |
商品名 | 〇 | 〇 |
商品の説明 | 〇 | 〇 |
商品画像 | 〇 | × |
独自ドメイン | 〇 | 〇 |
ページヘッダー(h1) | 〇 | × |
リッチスニペット | 〇 | × |
BASE vs Shopify | 集客対策
BASEの集客面の強みは、SNSとの連携と、無料ツールの使いやすさにあります。特に、Instagram連携では、投稿から商品ページに直接アクセスできるため、SNS上での認知拡大と購買への導線がスムーズに整います。
また、BASEにはSEO対策やコンテンツマーケティングを支援する機能も揃っており、簡単に集客力を高められる点が魅力です。Shopifyは、Google広告やSNSマーケティングの連携が強化されており、本格的なマーケティング活動を展開したい中規模以上のビジネスに最適です。
集客に使えるツール
サービス名 | Shopify(2024年10月時点) | BASE(2024年10月時点) |
---|---|---|
ブログ | 〇 | 〇 |
メールマガジン | 〇 | 〇 |
クーポン | 〇 | 〇 |
SNS | ・Instagram ・X(旧Twitter) ※その他、アプリで連携可能 |
・Instagram ・X(旧Twitter) ・note ・LINE ・TikTok |
Web広告 | ・Google ・TikTok ・Yahoo! |
・Google ・TikTok |
YouTubeショッピング | 〇 | 〇 |
※Shopifyはアプリの数が8,000種類以上と豊富なため、詳しい情報はShopify公式サイトをご確認ください。
BASE vs Shopify | 手数料やコスト
Shopifyの強みは、Shopifyペイメントを利用することで取引手数料がかからない点です。クレジットカードやApple Pay、Google Payなど多様な決済方法に対応し、導入が簡単です。 対照的に、BASEは初期費用が無料で気軽に始められる一方、売上に応じて手数料が発生します。売上が増えるほどコストも増加するため、コスト管理が重要です。
スタンダードプランでは無料でスタートできる手軽さがBASEの魅力ですが、売れれば売れるほど手数料が加算されていくので、売上によっては結果的にShopifyよりコストがかかる可能性もあります。
運営にかかるコスト比較
サービス名 | Shopify(2024年10月時点) | BASE(2024年10月時点) |
---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 |
月額使用料※年払い選択 | ベーシック:3,650円 Shopify:10,100円 Advanced:44,000円 ※Plusは最低料金2,300ドル |
スタンダードプラン:0円 グロースプラン:16,580円 |
カード決済手数料 | ベーシック:3.55~3.9% Shopify:3.4~3.85% Advanced:3.25~3.8% Plus:2.9~3.75% ※カードブランドにより変動 |
スタンダードプラン:3.6%+40円 グロースプラン:2.9% ※Amazon Pay、PayPalの場合は1%加算 |
取引手数料 | Shopifyペイメント利用:0円 ※利用しない場合は0.2~2%までプランにより変動 |
スタンダードプラン:3% グロースプラン:0円 |
BASE vs Shopify | デザイン・カスタマイズ性
BASEとShopifyでは、カスタマイズ性と機能面で大きな違いがあります。
BASEはシンプルで初心者向けの使いやすさが魅力ですが、料金プランによってはデザインや機能のカスタマイズには限界があります。一方、Shopifyは190種類以上のテーマと8,000種類以上のアプリを活用することで、見た目や機能を自由にカスタマイズ可能です。さらに、SEO対策やマーケティング機能が充実しており、ビジネスの成長に応じた柔軟な運営ができる点が特徴です。
カスタマイズ性の比較
サービス名 | Shopify(2024年10月時点) | BASE(2024年10月時点) |
---|---|---|
デザインテーマ | 190種類以上(無料・有料) | 80種類以上(無料・有料) |
テーマのカスタマイズ | HTML/CSSLiquid | HTML/CSSJavaScript |
拡張機能(アプリ) | 8,000種類以上 | 80種類以上 |
商品登録 | 無制限 | 無制限(1日1,000件まで) |
商品画像 | 1アイテム250枚まで(画像・動画などを含む) | 1アイテム20枚まで(画像のみ)※動画の登録は不可 |
独自ドメイン | 可能 | 可能 |
SSL/TLS | 対応 | 対応 |
海外対応 | 50以上の言語130か国以上の通貨対応 | 英語のみ34カ国の通貨対応 |
BASE vs Shopify | サポート体制
BASEのサポート体制は、オンラインガイドやFAQ、メールサポートが中心で、運営をサポートしてくれるBASE Partnersが用意されています。
一方、Shopifyは、日本語対応のヘルプセンターやメールサポートに加え、コミュニティや無料テーマのデザインサポートを提供しており、最大60分間のデザインサポートも利用できます。ShopifyはBASEよりも多様なサポートが用意されています。
サポート体制の比較
サービス名 | Shopify(2024年10月時点) | BASE(2024年10月時点) |
---|---|---|
オンラインガイド/FAQ | 〇 | 〇 |
メールサポート | 〇 | 〇 |
デザインサポート | 60分の無料サポート | × |
公認パートナー | Shopify パートナー | BASE Partners |
コミュニティ | 〇 | × |
業種別のおすすめプラットフォーム
BASEがおすすめの業態
個人や小規模事業者などのオリジナル商品を販売したい人
BASEはハンドメイド商品のようなオリジナルの商品を少量生産・販売したい人に最適なプラットフォームです。
BASEオーナーズ調査2020によると、BASEに出店している店舗のうち9割以上が4名以下で運営しており、その中でも1名で運営している店舗が7割を超えています。特にオリジナル商品を扱うショップが多く、約8割が個人で制作したオリジナル商品を販売しています。
個人でネットショップをスタートさせるためには予算の問題をクリアしなければなりません。BASEは月額料金が無料で初期費用をかけずにECサイトをスタートできるため、個人での販売を低リスクでスタートできます。また、SNSとの連携が簡単で、InstagramやXを活用して手軽に集客できることも大きな魅力です。
副業としてECサイトを運営したい方や、オンラインでの販売を初めて試みる方にとって、リスクを抑えながら気軽に始められるBASEは最適なプラットフォームです。
参照:BASEの導入事例まとめ|ショップオーナー様にインタビューしました
Shopifyがおすすめの業態
ビジネスを成長させたい中規模から大規模の事業者
Shopifyは、ビジネスをさらに成長させていきたい中規模から大規模の事業者やグローバル展開を目指す企業に最適なプラットフォームです。月額費用がかかるものの、販売チャネルの豊富さ、アプリ連携の多さ、そして高いカスタマイズ性を備えており、海外市場への進出を検討している企業にとっても、Shopifyの多言語・多通貨対応機能が役立ちます。
また、Shopifyは190以上のテーマと8,000種類以上のアプリが利用可能で、事業に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。ファッションブランドやライフスタイル製品の販売など、独自のデザインや機能を求める企業にとっても強力なツールとなります。
さらに、ShopifyはAmazonやeBay、Facebook、Instagramなど、複数の販売チャネルを統合するマルチチャネル販売にも対応しているため、オンラインとオフラインを組み合わせた戦略を取る企業にも非常に適しています。
Shopify vs BASE 運営事例の紹介
ここからは、ShopifyとBASEで運営に成功した企業の事例をご紹介します。
Shopifyで成功したストア事例 | カキモリ
画像出典:カキモリ
カキモリは、手作りの文房具やオーダーメイドのノートを中心に、書くことの楽しさを広めている文具メーカーです。
Shopifyを活用して、オンラインでもオリジナル商品の販売をスタートし、2023年の段階で、越境EC比率は60%を超え、世界30カ国に販路を広げました。日本国内だけでなく、海外にも展開できるShopifyの柔軟な機能が、カキモリの成長を支える大きな要素です。
BASEで成功したストア事例 | FANTASISTA CLIMBING
画像出典:FANTASISTA CLIMBING
FANTASISTA CLIMBINGはクライマーのご夫婦が2人で運営しているオンラインショップです。BASEを利用してオリジナルのクライミング用品やアパレルを販売しています。BASEの操作がシンプルで、初心者でも簡単にオンラインショップを立ち上げられる点に魅力を感じBASEを選びました。
専門的なクライミングアイテムを扱うことで、多くのクライマーに支持され、ショップ運営を成功させています。
参照:「自分がいいと思うものが、受け入れられるか不安だった」 ゼロからはじめたひとり開業
結論|BASEは小規模店舗向き・Shopifyは中規模~大規模店舗向き
この記事では、BASEとShopifyのどちらを選ぶべきか迷っている方に向け、両者の特徴を詳しく比較しています。BASEは初期費用がかからず、簡単にECサイトを立ち上げられるため、小規模ビジネスや個人事業主に最適です。特に、ハンドメイド商品などオリジナル商品を少量販売したい方には、SNSとの連携を活かした集客力が魅力となります。
一方、Shopifyは中規模から大規模のビジネスに適しており、カスタマイズ性の高さが特徴です。成長を目指すビジネスや、ブランドイメージを強くアピールしたい企業には、Shopifyの柔軟な機能が大きなメリットとなります。また、多言語対応や国際決済機能を活用すれば、海外市場でのビジネス展開も容易です。BASEとShopify、それぞれの特性を理解し、あなたのビジネスに最適なプラットフォームを選ぶヒントにしてください。
下記のブログ記事ではShopifyのアカウント作成からストア立ち上げまでの方法を紹介しています。ご参考にしてください。