Shopifyアプリ「Easy Wholesale Lock for B2B」とは?機能やメリット、使い方を解説

Shopifyアプリ「Easy Wholesale Lock for B2B」とは?機能やメリット、使い方を解説

Shopifyでストアを運営していて、「一部のページを一般顧客には見せたくない」「価格情報の公開範囲を限定にしたい」といった課題はありませんか?特に、B2B販売や会員制ストアを検討している場合、アクセスを制限する仕組みは欠かせません。

そこで役立つのがShopifyの閲覧制限アプリ「Easy Wholesale Lock for B2B(旧:EasyLockdown)」です。このアプリを使えば、ページや価格の公開範囲を柔軟に制御でき、B2BとB2Cを同じストアで効率よく両立できます。

本記事では、アプリの特徴やメリット、具体的な使い方をわかりやすく解説します。B2B販売や会員制ストアを検討している方はぜひ参考にしてください。

Shopifyの閲覧制限アプリ「Easy Wholesale Lock for B2B」とは?

Easy Wholesale Lock for B2B|Shopifyアプリストア

画像出典:Easy Wholesale Lock for B2B|Shopifyアプリストア

「Easy Wholesale Lock for B2B」は、主にB2B(Business to Business)販売向けにShopifyストアにアクセス制限をかけられるアプリです。B2Bとは卸売などの法人向け販売のことで、一般消費者向け販売のB2C(Business to Customer)と対比されます。

このアプリを用いれば、特定のページや商品を会員限定にしたり、価格をログイン後のみ表示させたりと、ストアコンテンツの閲覧権限を柔軟にコントロールできます。

たとえば、卸売専用ページを取引先企業だけに公開したり、会員向けの先行販売を行うといった使い方が可能です。B2B販売や会員制ストアを運営する際に便利なアプリです。

「Easy Wholesale Lock for B2B」の利用料金

「Easy Wholesale Lock for B2B」の利用料金は、月額9ドルです。このアプリには14日間の無料体験期間がありますので、気になる方は気軽に試してみるといいでしょう。

※本記載は2025年10月時点の情報を元にしています。

【注意点】設定画面は日本語に非対応

「Easy Wholesale Lock for B2B」の設定画面はShopifyの管理画面内にありますが、現状は日本語には対応していません。ブラウザの自動翻訳を利用しても、この設定画面は翻訳できません。

そのため、アプリが対応している英語や中国語などが苦手な方は内容を理解するために外部の翻訳ツールを併用する必要が生じます。操作や設定に時間がかかることや、誤った設定をしてしまう恐れがあるため注意してください。

「Easy Wholesale Lock for B2B」の主な機能・できること

「Easy Wholesale Lock for B2B」の主な機能、できることを紹介します。

ページの閲覧制限

「Easy Wholesale Lock for B2B」では、特定のページや商品、コレクションなどへのアクセスを制限できます。例えば、卸売用の商品ページを一般顧客には非公開にし、取引先だけがログイン後に閲覧できるように設定可能です。

また、会員制コンテンツや社内専用ページのように用途を限定することで、公開情報と非公開情報を明確に分けられます。これにより、ストアを効率的に管理しつつ、顧客ごとに最適な情報提供が行えます。

ログインユーザー限定で価格表示

この機能を使えば、商品価格をログインユーザーのみに表示でき、取引先や会員だけが価格を確認できます。一般ユーザーには価格が一切表示されないため、卸売価格や特別条件を外部に知られる心配がありません。

B2B取引においては、顧客ごとに異なる価格体系を持つケースも多く、この機能により安全に価格情報を管理できます。

注文数や購入金額によるアクセス制御

一定の注文回数や購入金額を条件にして、限定商品を公開することができます。リピーターや大口顧客だけが特別な商品や割引を見られる仕組みを作れるため、顧客ロイヤルティ向上につながるでしょう。シンプルな会員ランク制度としても活用できます。

Shopifyに「Easy Wholesale Lock for B2B」を導入するメリットと活用例

B2B(卸売向け)とB2C(一般消費者向け)の両方を対象としてストア運営をする場合、通常は別々のストアを用意する必要があります。しかし、このアプリを使えば一元化が可能です。

結果として、サイト運営の効率化や更新作業の手間削減につながり、余計なストア維持費や人件費も抑えられるでしょう。

「Easy Wholesale Lock for B2B」の活用例は以下の通りです。

卸売専用ページの公開

卸売取引先だけがログイン後に閲覧できる商品ページを用意。一般顧客には見せず、取引先ごとに特別な価格を提示できます。

会員限定の先行販売

新商品や限定商品を、会員やリピーターだけに先行公開。特別感を演出し、リピート購入やファン化を促進できます。

購入条件による限定公開

一定の購入金額や回数を満たした顧客だけが特典商品や割引商品にアクセス可能。会員ランク制度のような使い方ができます。

他にも多様なページに閲覧制限を設けたり、閲覧権限を付与するユーザーを柔軟に設定したりできます。これにより、ストアの公開範囲を思い通りにコントロールでき、目的に応じた販売戦略が実現可能です。B2Bや会員制ストアを効率的に運営したい場合に、とても有効なアプリといえるでしょう。

Shopifyアプリ「Easy Wholesale Lock for B2B」の導入方法と具体的な使い方

「Easy Wholesale Lock for B2B」の導入方法と具体的な使い方について解説します。

はじめにShopifyアプリストアより、「Easy Wholesale Lock for B2B」をインストールします。

Easy Wholesale Lock for B2B|Shopifyアプリストア

画像出典:Easy Wholesale Lock for B2B|Shopifyアプリストア

Shopifyの管理画面で再度インストールの確認が表示されますので、「インストール」をクリックします。

「インストール」をクリック

画像出典:Shopify

インストールが完了すると、アプリの画面が表示されます。

アプリのトップ画面

使い方を解説していきます。アプリのトップ画面より、「Create first lock」(最初のロックを作成する)、または「+ New lock」(新しいロック)をクリックします。

アプリのトップ画面より、「Create first lock」(最初のロックを作成する)、または「+ New lock」(新しいロック)をクリック

まず、「Name of lock」(ロックの名前)には識別用の名前を入力します。

「Who can access locked content?」(ロックされたコンテンツにアクセスできるのは誰ですか?)では、閲覧できる対象者を選択できます。選択できる対象者の項目は以下の通りです。

  • Logged in customers only(ログインしている顧客のみ)
  • Non-logged in customers only(ログインしていない顧客のみ)
  • Selected customers only(選択された顧客のみ)
  • Everyone except selected customers(選択された顧客以外のすべての人)
  • Customers from selected locations only(選択された地域の顧客のみ)
  • Everyone except selected locations(選択された地域以外のすべての人)
  • Any visitor with password or access link(パスワードまたはアクセスリンクを持つ訪問者)

選択項目により、追加で設定項目が表示される場合があります。今回は、「Logged in customers only」(ログインしている顧客のみ)を例に解説します。

。今回は、「Logged in customers only」(ログインしている顧客のみ)を例に解説

続いて、「Content to lock」(ロックするコンテンツ)の項目で、ロックする対象コンテンツを選択します。

選択肢は以下の通りです。

  • Whole Website(サイト全体)
  • Selected Content(特定のコンテンツ)
  • Hide Purchase form(購入フォームを非表示)
  • Prices(価格)
「Content to lock」(ロックするコンテンツ)の項目で、ロックする対象コンテンツを選択

今回は「Selected Content」(特定のコンテンツ)を選択します。

「Lock content」(コンテンツをロックする)の項目が表示されますので、以下の中からロックしたいコンテンツを選びます。

  • Collections and Products(コレクションと商品)
  • Collection Pages only(コレクションページのみ)
  • Products(商品)
  • Pages(ページ)
  • Blogs(ブログ)
  • Blog posts(ブログ記事)
  • URLs(URL)
「Lock content」(コンテンツをロックする)の項目

こちらも選択した項目に応じて、設定項目が可変します。

今回は特定の固定ページに閲覧制限を設けます。「Pages」にチェックを入れると「Select」(選ぶ)が有効化。クリックすると、ページの種別を選択できます。

今回は「Selected Page」(選ばれたページのみ)にチェックを入れ、「Select Pages」(ページを選ぶ)をクリックします。

「Selected Page」(選ばれたページのみ)にチェックを入れ、「Select Pages」(ページを選ぶ)をクリック

閲覧制限を設けたいページにチェックを入れ、「Select Pages」をクリックします。

「Select Pages」をクリック

続いて設定画面右側の「Enable or disable the lock」(ロックの有効化/無効化)にある「Enabled」(有効化)のトグルスイッチをオンにします。

「Enabled」(有効化)のトグルスイッチをオン

これでロックが有効化されました。

「When the lock should be activated?」(ロックを有効にするタイミングはいつですか?)では、ロックの有効化タイミングを設定できます。

  • Immediately once enabled(有効化するとすぐに)
  • On schedule(スケジュールに従って)

「On schedule」を選択すると、ロックの開始時間、終了時間、繰り返しなどを設定できます。

最後に、「Locking behaviour」(ロック時の挙動)では、ロックされたページに、閲覧権限がないユーザーがアクセスした際にどのような挙動をするかを設定可能です。

「Redirect Mode」(リダイレクトモード)でリダイレクト設定ができます。リダイレクトとは別のページへ転送することです。

  • Redirect to login page:ログインページへリダイレクト
  • Redirect to page:ページへリダイレクト
  • Redirect to URL:URLへリダイレクト

今回はログインページへリダイレクトさせます。

「Hide links to locked content?」(ロックされたコンテンツへのリンクを非表示にしますか?)では、ロックされたコンテンツへのリンクを非表示設定できます。アクセスが許可されていないユーザーの混乱を招かないためにも、非表示に設定しておくとよいでしょう。

Hide links to locked content?

設定が完了したら、「保存」します。

実際の画面で確認してみましょう。今回の設定では、特定ページにロックをかけており、ログインしているユーザーだけがアクセスできます。また、ログインユーザーでない場合にはリダイレクト先として、ログインページを設定しています。

ヘッダーメニューより、ロックしたページ「特定ユーザー向け」へのアクセスリンクをクリック。

ロックしたページ「特定ユーザー向け」へのアクセスリンクをクリック

ログインしていない状態では閲覧制限にひっかかり、アクセスができませんでした。また設定通り、ログインページにリダイレクトされました。

ログインページにリダイレクト

再度ログインしてからアクセスすると、今度はページにアクセスできました。

再度ログインしてからアクセスすると、今度はページにアクセス可能

このように、アクセスしたユーザーの状態によって、ページの閲覧許可を設定することが可能です。使い方の解説は以上です。

「Easy Wholesale Lock for B2B」でB2BとB2Cを効率的に両立しよう

この記事では、Shopifyストアのページに閲覧制限を設けられるアプリ「Easy Wholesale Lock for B2B」の特徴や機能、メリット、使い方について解説しました。

このアプリを導入すれば、ページや価格の公開範囲を自在にコントロールでき、卸売向けの特別価格や会員限定商品を安全に管理できます。その結果、複数のストアを運営する必要がなくなり、コスト削減と運営効率化を同時に実現可能です。

「日本語に対応していない」という注意点はありますが、B2BとB2Cを両立したいストアにとって有力な選択肢になるでしょう。B2B販売や会員制ストアを検討している事業者は、ぜひ導入を検討してみてください。

ブログに戻る
1 6
  • Shopify Liquidとは|特徴や基本構文、学習リソースまで紹介

    Shopify Liquidとは|特徴や基本構文、学習リソースまで紹介

    Tsunライターチーム

    Shopify Liquidは、Shopifyが開発したオープンソースのテンプレート言語です。本記事では、Shopify Liquidの基本概念、主な特徴、そしてその学習に役立つリソースについて解説します。

    Shopify Liquidとは|特徴や基本構文、学習リソースまで紹介

    Tsunライターチーム

    Shopify Liquidは、Shopifyが開発したオープンソースのテンプレート言語です。本記事では、Shopify Liquidの基本概念、主な特徴、そしてその学習に役立つリソースについて解説します。

  • Shopify Polarisとは? 効率的なShopifyアプリ開発に!

    Shopify Polarisとは? 効率的なShopifyアプリ開発に!

    Tsunライターチーム

    Shopify Polarisは、Shopifyのエコシステムにおいて重要な役割を果たす包括的なデザインシステムです。本記事では、Shopify Polarisの概要やメリット、デメリット、Polarisを活用したShopifyアプリの事例、Shopify Polarisを使用する際のヒントとコツを紹介します。

    Shopify Polarisとは? 効率的なShopifyアプリ開発に!

    Tsunライターチーム

    Shopify Polarisは、Shopifyのエコシステムにおいて重要な役割を果たす包括的なデザインシステムです。本記事では、Shopify Polarisの概要やメリット、デメリット、Polarisを活用したShopifyアプリの事例、Shopify Polarisを使用する際のヒントとコツを紹介します。

  • 【Tips】Shopify の GraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    ShopifyのGraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    小笠原 京平

    Shopifyの GraphQL Admin API の小ネタです。 Shopifyの顧客総数を取得したい場合のクエリは、いざ探そうと思ってもパッと見つからないのでメモしておきます。 対象読者 Shopify GraphQL Admin API を使ったことがある方 顧客総数を取得するクエリ 2023-07 バージョンから CustomerSegmentMemberConnection に変更があったため、2023-07より前と以降で若干クエリが異なります。 ※ changelog 2023-07以降 { customerSegmentMembers(first: 1, query: "") { totalCount } } 2023-07より前...

    ShopifyのGraphQL Admin API で顧客総数を取得する

    小笠原 京平

    Shopifyの GraphQL Admin API の小ネタです。 Shopifyの顧客総数を取得したい場合のクエリは、いざ探そうと思ってもパッと見つからないのでメモしておきます。 対象読者 Shopify GraphQL Admin API を使ったことがある方 顧客総数を取得するクエリ 2023-07 バージョンから CustomerSegmentMemberConnection に変更があったため、2023-07より前と以降で若干クエリが異なります。 ※ changelog 2023-07以降 { customerSegmentMembers(first: 1, query: "") { totalCount } } 2023-07より前...

  • Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    小笠原 京平

    今回は Barrel が提供する Shopify Vite Plugin を導入して、テーマ拡張機能の開発体験を改善する方法をご紹介します。 対象読者 テーマ拡張機能の開発経験がある方 はじめに Shopifyのテーマ拡張機能 (Theme app extensions) はShopify アプリ開発において、ストアフロントに機能を追加するための機能です。 Liquid、JavaScript、CSSなどを使って開発することができますが、通常のアプリ開発と比較すると、ローカルでの開発体験はそれほどよくありません。 そこで、今回は Shopify Vite Plugin を導入して、開発体験を改善していきます。 Shopify Vite Plugin とは Barrel が提供する Vite用プラグインです。ViteをShopify テーマ開発に組み込んで開発体験を改善することを目的として作られていますが、テーマ拡張機能においてもその恩恵を受けることができます。...

    Shopify Vite Plugin でテーマ拡張機能の開発体験を改善する

    小笠原 京平

    今回は Barrel が提供する Shopify Vite Plugin を導入して、テーマ拡張機能の開発体験を改善する方法をご紹介します。 対象読者 テーマ拡張機能の開発経験がある方 はじめに Shopifyのテーマ拡張機能 (Theme app extensions) はShopify アプリ開発において、ストアフロントに機能を追加するための機能です。 Liquid、JavaScript、CSSなどを使って開発することができますが、通常のアプリ開発と比較すると、ローカルでの開発体験はそれほどよくありません。 そこで、今回は Shopify Vite Plugin を導入して、開発体験を改善していきます。 Shopify Vite Plugin とは Barrel が提供する Vite用プラグインです。ViteをShopify テーマ開発に組み込んで開発体験を改善することを目的として作られていますが、テーマ拡張機能においてもその恩恵を受けることができます。...

  • Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説

    Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説します

    小笠原 京平

    ShopifyのAdmin APIにはGraphQLを用いたAPIがあります。手軽に試す方法としてGraphiQL (GraphQLではなくGraphiQLなのに注意) というIDEがありますので、今回はShopify GraphiQLの使い方やメリット・デメリットを解説します。 GraphiQLとは GraphQL公式が運営しているオープンソースプロジェクトです。GraphQLをブラウザ上でインタラクティブに操作・実行することができます。 グラフィカル (/ˈɡrafək(ə)l/) と発音します。(graphicalと同じ発音) GraphQLとは GraphQLはAPIのためのクエリ言語であり、既存のデータでクエリを実行するためのランタイムです。 GraphQLはAPI内のデータの完全で理解しやすい説明を提供し、クライアントに必要なものだけを要求する力を与え、APIを長期的に進化させることを容易にし、強力な開発者ツールを可能にします。 引用: GraphQL | A query language for your API Shopify GraphiQLの使い方 Shopify GraphiQLは各ストアにアプリをインストールするだけで使えますが、Shopify Devサイト上でデモを触れるので、まずは触ってみましょう! https://shopify.dev/docs/apps/tools/graphiql-admin-api Workshopをやってみよう! Shopifyが作成した「Learn...

    Shopify Admin API GraphiQLとは? 使い方やメリット・デメリットを解説します

    小笠原 京平

    ShopifyのAdmin APIにはGraphQLを用いたAPIがあります。手軽に試す方法としてGraphiQL (GraphQLではなくGraphiQLなのに注意) というIDEがありますので、今回はShopify GraphiQLの使い方やメリット・デメリットを解説します。 GraphiQLとは GraphQL公式が運営しているオープンソースプロジェクトです。GraphQLをブラウザ上でインタラクティブに操作・実行することができます。 グラフィカル (/ˈɡrafək(ə)l/) と発音します。(graphicalと同じ発音) GraphQLとは GraphQLはAPIのためのクエリ言語であり、既存のデータでクエリを実行するためのランタイムです。 GraphQLはAPI内のデータの完全で理解しやすい説明を提供し、クライアントに必要なものだけを要求する力を与え、APIを長期的に進化させることを容易にし、強力な開発者ツールを可能にします。 引用: GraphQL | A query language for your API Shopify GraphiQLの使い方 Shopify GraphiQLは各ストアにアプリをインストールするだけで使えますが、Shopify Devサイト上でデモを触れるので、まずは触ってみましょう! https://shopify.dev/docs/apps/tools/graphiql-admin-api Workshopをやってみよう! Shopifyが作成した「Learn...

  • ブログ記事 Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPRや対応例など

    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

    Shopifyの必須Webhooks (Mandatory Webhooks)とは? GDPR...

    小笠原 京平

    今回はShopifyアプリ開発を始めたときに詰まるポイントの1つ「必須Webhooks」について解説します。実装をしていなかったり、実装が不十分なためにレビューが通らなかった経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?レビューで詰まらないためにも、ぜひご確認ください! Webhooksとは? Shopifyの必須Webhooksを説明する前に、Webhooksについて理解しましょう。Webhooksとは、Webアプリケーションと連携するために用いられるイベント通知の仕組みです。Webhooksを使うことで、あるWebアプリケーションで特定のイベントが起きたときに、データを受け取ったり、何かしらの動作をすることが可能になります。 エンジニアにとって身近な例でいうと、GitHubにコードをプッシュしたときに自動でビルドやテストをするときにWebhooksが使われています。 ShopifyのWebhooks そんなWebhooksはShopifyでも使うことができます。Shopifyアプリ開発では、Shopify Admin APIからWebhooksを使うことができます。また、アプリ以外でもShopify管理画面からWebhookを作成することもできます。 ShopifyのWebhooksにはHTTPSのエンドポイントのほか、Amazon EventBridgeやGoogle Cloud Pub/Subといったメッセージングサービスを使うこともできます。購読するイベントやマーチャントによっては瞬間的に大量のWebhooksを処理する必要があるため、スケールさせやすいメッセージングサービスを使ってWebhooksを処理することをおすすめします。 必須Webhooks (Mandatory Webhooks) とは? 必須Webhooksとは、Shopifyアプリを開発するときに必ず実装しなければならない3つのWebhooksのことです。この3つのWebhooksはGDPRに対応するために必要なWebhooksで、EU加盟国に関わらず、すべてのShopifyアプリはGDPRに準拠しなければなりません。必須Webhooksを実装していない場合、アプリレビューで却下されます。 (3つの必須Webhooks以外のWebhooksは任意で実装すればOKです。) また、必須Webhooksの3つはHTTPSのエンドポイントでのみ作成可能です。上述したEventBridgeやPub/Subを利用することはできません。 GDPRとは? GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)は、ヨーロッパ連合(EU)の個人情報保護法規で、2018年5月25日から施行されています。これは、EU全域での個人情報のプライバシーを保護し、データの取り扱い方に関して個々の人々により多くの制御権を付与するためのものです。 GDPRは、EU市民または居住者の個人データを処理する全ての組織に適用されます。これには、EU内外の組織も含まれ、EUの市民や居住者のデータを処理する場合、世界のどこにその組織があろうともGDPRの規定を守る必要があります。 GDPRの主な目的は、個人が自分の個人データをどのように収集、保存、使用されるのかを知り、そしてその制御をする権利を持つべきであるという考え方を強化し、統一化することです。これは、個人情報の透明性、アクセスの権利、修正の権利、忘れられる権利(データ削除の権利)、データ移行の権利など、いくつかの重要な権利を個々の人々に付与します。 参考: ChatGPT 必須Webhooksの対応例 上記で説明したように、必須WebhooksとはGDPRに準拠するためのWebhooksなので、顧客情報、ストア情報をデータベースなどに保存しているかどうかで対応方法が変わります。...

1 6

編集プロセス

EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

掲載情報に関して

掲載している各種情報は、株式会社Tsunが経験および、調査した情報をもとにしています。できるだけ“最新“かつ“正確“な情報の掲載に努めておりますが、内容を完全に保証するものではありません。当サイトによって生じた損害について、株式会社Tsunではその賠償の責任を一切負わないものとします。掲載情報に誤りがある場合には、お手数ですが株式会社Tsunまでご連絡をいただけますようお願いいたします。