Shopifyで割引・配送・決済方法の条件を細かく設定したいとき、標準機能だけでは対応しきれない場面があります。そのときの選択肢となるのがShopify Functionsです。
この記事では、Shopify Functionsの概要・できること・Shopify Scriptsとの違い・導入の考え方を整理します。
Shopify Functionsとは何か
Shopify Functionsは、Shopifyが購入時に裏側で自動的に行っている判定処理(どの割引を適用するか、どの配送方法を表示するか、注文を確定してよいかなど)に、ストアごとの独自ルールを差し込める仕組みです。
画面の見た目を変える機能ではなく、Shopifyの内部処理そのものに介入できる点が特徴で、標準機能だけでは対応しにくい割引・配送・決済・バリデーションといった領域で使われています。
出典:Shopify公式YouTubeチャンネル
参考情報
- Extend checkout in more ways with the latest from Shopify Functions and checkout UI extensions|Shopify公式YouTubeチャンネル
- About Shopify Functions|Shopify dev
Shopify Functionsの位置づけ
Shopifyでチェックアウトまわりを調整したいとき、方法はひとつではありません。見た目の変更であれば、チェックアウトとアカウントエディタでロゴや色、フォントなどを調整できます。さらに、アプリを追加して機能を拡張する方法もあります。
その中で、割引や配送、決済、購入条件をより細かく制御したいときの選択肢になるのがShopify Functionsです。主に次のようなカスタマイズで使われます。
- ディスカウントの条件設定
- 配送方法の表示・非表示や並び替え
- 支払い方法の表示・非表示や並び替え
- カートやチェックアウト時の条件チェック
Shopify Functionsはアプリを通じて利用するのが基本
Shopify Functionsを使うからといって、必ずしもストア運営者がコードを書く必要はありません。基本的にはアプリ提供会社がFunctionsを組み込んだアプリを提供し、ストア側はそのアプリを導入して設定します。
最初に考える必要があるのは、カートやチェックアウトページ内で何を制御したいかを整理することです。やりたいことが明確になると、既存アプリで足りるのか、個別開発が必要なのかを判断しやすくなります。
Shopify Functionsでできることを用途別に見る
Shopify Functionsは用途に応じてできることが異なります。自分のストアに当てはまる場面を確認してみてください。
割引を細かくカスタマイズできる
Shopify Functionsの代表的な用途のひとつが割引です。購入数量に応じた値引き、特定条件のカートだけに適用する割引、注文や配送条件と組み合わせたルールなど、標準機能だけでは表現しにくい割引ロジックを組み立てやすくなります。
配送や決済を出し分けできる
配送や決済のコントロールも、Shopify Functionsがよく使われる領域です。購入内容や顧客条件に応じて配送方法を絞り込む、特定の決済方法を非表示にする、並び順を変える、といった対応ができます。受注後に人手で確認していた条件を購入前に反映できるため、運用負荷の軽減にもつながります。
購入条件をチェックする
Shopify Functionsでは、カートやチェックアウト時の条件チェックにも対応できます。たとえば、特定の組み合わせでは購入を止める、注文金額や商品条件に応じて制御を入れる、といった運用です。購入後の確認や修正が多いストアほど、事前にルール化することで対応コストを下げやすくなります。
Shopify Scriptsとの違い
Shopify Functionsを調べる際に、Shopify Scriptsとの違いも合わせて確認しておきましょう。
特に、これまでShopify PlusでScriptsを使ってきたストアでは、機能の違いだけでなく、移行の必要性も把握しておくことが重要です。
Shopify FunctionsとShopify Scriptsの主な違い
2つの主な違いは以下の通りです。
| 項目 | Shopify Scripts | Shopify Functions |
|---|---|---|
| 提供方法 | Script Editorアプリで作成・管理 | アプリ経由で配布・管理 |
| 利用方法 | コード編集が前提 | アプリを利用する場合コード編集が不要 |
| 利用期間 | 2026年6月30日に廃止 | 現行の推奨方法 |
| 同時公開数 | 各タイプ1つのみ | 複数同時有効化可能(※上限あり) |
| 対応機能 | ・ラインアイテム割引 ・配送方法カスタマイズ ・支払い方法カスタマイズ |
・ラインアイテム割引 ・配送方法カスタマイズ ・支払い方法カスタマイズ ・チェックアウトバリデーション |
| 制限 | Buy Button・Facebook販売チャネル非対応 | 制限なし |
利用できるプラン
Shopify Functionsの利用可否は、アプリの種別によって異なります。
Shopifyアプリストアで配布されている公開アプリに含まれるFunctionsは、すべてのプランで利用できます。一方、ストア固有の要件に対応したカスタムアプリでFunctionsを使う場合はShopify Plusプランが必要です。
また、支払い条件の設定(ネット払いなど)など、一部の機能はShopify Plus限定となっています。
Shopify Scriptsは2026年6月30日に終了予定
Shopify Scriptsは2026年6月30日に終了予定で、以降は動作しなくなります。現在、Scriptsを使って割引や配送、決済のカスタマイズを行っているストアでは、今のうちに移行方針を整理しておくことが重要です。
Script Editorをインストールしている場合、現在どこにScriptを利用しているかをレポートから確認することができます。移行方法はShopifyヘルプページ「Shopify スクリプトから Shopify Functions への移行」を確認してください。
Shopify Functionsの導入方法
Shopify Functionsの導入方法は大きく2つあります。公開アプリの導入はすべてのプランで利用でき、カスタムアプリの開発にはShopify Plusが必要です。まずは標準機能で対応できるかを確認し、必要な条件を整理した上でどちらを選ぶか判断しましょう。
Shopify Functionsを利用した公開アプリをインストールする
標準機能では足りないものの、そこまで複雑な要件ではない場合は、まず公開アプリを確認するのが現実的です。Shopifyアプリストアにはチェックアウト拡張用アプリやShopify Functions対応アプリが用意されています。非エンジニアでも管理画面から設定しやすく、導入のハードルを下げやすいのがメリットです。
Shopify Functionsに対応したアプリはアプリストアの「チェックアウト拡張用アプリ」や「Shopify Functions」のページから確認できます。
また、弊社のShopifyアプリシリーズ「RuffRuff」でも下記のアプリは、Shopify Functionsに対応しています。ぜひお試しください。
- RuffRuff 注文制限:あらゆる購入制限を実現できるShopifyアプリ
- RuffRuff 購入特典:あらゆる販促施策(割引やギフト配布)を実現できるShopifyアプリ
- RuffRuff 予約販売:あらゆる販売(予約販売や期間限定販売、会員限定セールなど)を実現できるShopifyアプリ
- RuffRuff 販売期間:発売予告や期間限定販売を実現できるShopifyアプリ
独自ルールが多い場合はカスタムアプリを検討する
公開アプリで要件を満たせない場合は、自社向けのカスタムアプリを検討する必要があります。たとえば、商品属性、顧客区分、配送条件、決済条件などを複数組み合わせて判定したい場合です。
ただし、カスタムアプリでShopify Functionsを使うにはShopify Plusが必要です。まずは「既存アプリで足りるか」を確認し、それでも難しい場合に個別開発へ進む流れがわかりやすいでしょう。
まとめ
Shopify Functionsは、Shopifyの内部処理に独自ルールを差し込める仕組みで、割引・配送・決済・チェックアウト条件の調整など、標準機能だけでは足りない場面で有力な選択肢になります。
特に、現在Shopify Scriptsでカスタマイズを行っている場合は、2026年6月30日までにFunctionsや対応アプリへの移行を検討しておくことが重要です。
これから新たにチェックアウトカスタマイズを考える場合も、まずは標準機能、次に公開アプリ、それでも難しければカスタムアプリ、という順番で整理すると判断しやすくなります。