ShopifyのManaged payment methodsとは?できること・注意点・設定方法を解説

ShopifyのManaged payment methodsとは?できること・注意点・設定方法を解説

Shopifyストアでは、クレジットカード、Shop Pay、PayPal、ローカル決済、後払いなど、さまざまな決済方法を設定できます。

決済方法の選択肢が増える一方で、販売地域や購入者に合わせて、どの決済方法を表示するべきか迷う場面もあります。特に越境ECでは、国や地域によってよく使われる決済方法が異なるため、すべてを手動で管理するのは手間がかかります。

そこで役立つのが、Shopifyが提供する「Managed payment methods」です。販売地域に応じたローカル決済方法の自動有効化と、購入者ごとのチェックアウト表示順の最適化を、Shopify側で行ってくれる機能です。

本記事ではManaged payment methodsでできること、できないこと、利用前に確認したい注意点、設定方法について解説します。

※本記事の記載は2026年5月時点の情報です。

ShopifyのManaged payment methodsとは

Managed payment methodsは、Shopify Paymentsで提供される一部の決済方法を自動で管理し、チェックアウトでの表示順を購入者ごとに最適化する機能です。

たとえば、ベルギーの購入者にはBancontact、ポーランドの購入者にはBLIKのように、その地域でよく使われる決済方法が自動で有効化されます。並び順も購入者ごとに調整されるため、越境販売を行うストアでは、購入者にとって馴染みのある決済方法を見つけやすくなり、チェックアウト時の離脱防止につながります。

通常のShopify Paymentsとの違い

通常のShopify Paymentsでは、ストア運営者が管理画面から決済方法を1つずつ手動で有効化・無効化します。一方、Managed payment methodsを有効化すると、ローカル決済方法の有効化と表示順の最適化をShopifyが自動で行います。

項目 通常のShopify Payments Managed payment methods
決済方法の追加 ストア運営者が手動で設定 一部のローカル決済方法を自動で有効化
表示順 設定内容に応じて表示 購入者ごとに最適化
手動で無効化した決済方法 無効のまま 勝手に再有効化されない
サードパーティ決済 ストア運営者が管理 自動有効化・無効化の対象外

Managed payment methodsでできること

Managed payment methodsでできる主なことは、以下の2つです。

販売地域に応じたローカル決済方法を自動で有効化できる

Managed payment methodsを有効化すると、Shopify Paymentsで提供されるローカル決済方法のうち、販売地域に合ったものが自動で有効化されます。

ローカル決済方法とは、特定の国や地域でよく使われている決済方法のことです。越境販売を行うストアでは、購入者に馴染みのある決済方法を表示できるため、チェックアウト時の負担を減らせます。新しい決済方法が追加された場合も、購入者に適していると判断されれば、自動で有効化されることがあります。

ただし、すでに同じ決済方法のサードパーティ版を導入している場合、Shopify Payments版は自動で有効化されません。たとえばKlarnaをサードパーティ決済として利用している場合、Shopify Payments版のKlarnaは自動有効化の対象外になります。

購入者に合った決済方法を最適化できる

チェックアウトに表示される決済方法の順番が、購入者ごとに最適化されます。購入者の所在地や地域ごとの決済傾向などをもとに、購入者が選びやすい決済方法から並べられます。

最適化の対象はローカル決済方法だけではなく、クレジットカード、デジタルウォレット、BNPL(後払い)など、チェックアウトに表示される決済方法全体が対象です。サードパーティ決済の有効化・無効化自体はManaged payment methodsの対象外ですが、表示順の最適化には含まれます。

なお、すでにチェックアウトで決済方法の表示順を手動でカスタマイズしている場合、その設定が優先され、Managed payment methodsが上書きすることはありません。

Managed payment methodsでできないこと

Managed payment methodsは便利な機能ですが、すべての決済管理を自動化できるわけではありません。導入前に、対象外となる範囲も把握しておきましょう。

Shopify Paymentsなしでは利用できない

Managed payment methodsを利用するには、Shopify Paymentsが有効になっている必要があります。Shopify Paymentsが利用できない国や地域、または別の決済プロバイダーをメインで利用しているストアでは、Managed payment methodsの対象外になる場合があります。

Shopify Paymentsについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

自動有効化の対象は一部のローカル決済方法に限られる

Managed payment methodsが自動で有効化・無効化する対象は、Shopify Paymentsで提供される一部のローカル決済方法です。以下の決済方法は対象外で、必要に応じてストア運営者やアプリ側で管理する必要があります。

  • カード種別(Visa、Mastercard、American Expressなど)
  • 代引き
  • 手動決済方法
  • ギフトカード
  • カスタム決済アプリ
  • サードパーティ決済プロバイダーの連携

サードパーティ決済の導入や停止、連携内容の変更は、これまで通りストア運営者が管理します。

ただし、チェックアウト全体の表示順は最適化の対象になるため、サードパーティ決済の表示順に影響する場合があります。

決済方法の表示順を任意に固定する機能ではない

Managed payment methodsは、購入者ごとに表示順を最適化する機能です。そのため「必ずこの決済方法を一番上に表示したい」「この順番で固定したい」といった用途には向いていません。表示順を細かく制御したい場合は、チェックアウトカスタマイズや決済カスタマイズに対応したアプリの利用を検討しましょう。

金額・顧客タグ・商品タグ別の決済制限はできない

Managed payment methodsでは、注文金額、顧客タグ、商品タグ、ログイン状態などを条件にして、特定の決済方法を非表示にすることはできません。

たとえば、以下のような制御はManaged payment methodsだけでは対応できません。

  • 注文金額が一定以上の場合だけ代引きを非表示にする
  • ゲスト購入者だけ特定の決済方法を非表示にする
  • 特定の顧客タグを持つ会員だけ銀行振込を利用できるようにする
  • 特定商品がカートに含まれる場合だけ利用できる決済方法を制限する

このような細かい決済制限を行いたい場合は、決済制限に対応したShopifyアプリの利用を検討しましょう。条件別の細かい決済非表示が必要な場合は、後述するRuffRuff注文制限がおすすめです。

Managed payment methodsを使うための条件

Managed payment methodsを利用するには、Shopify Paymentsが有効になっていることに加えて、以下の条件を満たす必要があります。

Shopify Network Intelligenceを有効化している

Managed payment methodsを利用するには、Shopify Network Intelligence(SNI)が有効になっている必要があります。

SNIは、Shopifyが複数のストアで蓄積されたデータをもとに、パーソナライズや検索性向上、広告最適化などの機能に活用する仕組みです。Managed payment methodsでは、SNIを使って購入者に合った決済方法を判断し、チェックアウトでの表示順を最適化します。

Shopify Network IntelligenceはShopifyの管理画面 > 設定 > お客様のプライバシーから有効かどうかを確認可能です。

Shopify管理画面:お客様のプライバシー

Shopify管理画面:お客様のプライバシー

SNIが有効になっていない場合、Managed payment methodsを有効化する際に、SNIの有効化を求められます。また、Managed payment methodsを有効化した後にSNIを無効化すると、Managed payment methodsも無効になります。SNIを再度有効化しても、Managed payment methodsが自動で復元されるわけではないため、必要に応じて再度有効化する必要があります。

Shopify Network Intelligenceの詳細は以下の記事をご覧ください。

Managed Marketsを利用している場合は影響範囲を確認する

Managed Marketsを利用して越境販売を行っている場合は、Managed payment methodsの影響範囲に注意が必要です。

国内顧客の注文はShopify Paymentsで処理され、Managed payment methodsが適用されます。一方で、越境顧客の注文はManaged Markets側で処理されるため、Managed payment methodsの影響は主に国内取引に限定される場合があります。

越境顧客向けの決済方法や手数料については、ShopifyヘルプセンターのManaged Marketsのドキュメントに掲載されています。

Managed payment methodsの設定方法

Managed payment methodsはShopify管理画面から設定できます。管理画面の表示はストアの状態やShopifyのアップデートによって変わる場合があるため、実際の画面に合わせて確認してください。

Managed payment methodsを有効化する

Managed payment methodsを有効化する基本的な手順は以下の通りです。

  1. Shopify管理画面から「設定」を開く
  2. 「決済」をクリックする
  3. 「決済方法」セクションでManaged payment methodsを有効化する
  4. SNIが有効になっていない場合は、案内に従って有効化する

有効化後は、自動で追加された決済方法があるか、チェックアウト上の表示に問題がないかを確認しておきましょう。

個別の決済方法を無効化する

Managed payment methodsによって有効化された決済方法は、個別に無効化できます。

基本的な手順は以下の通りです。

  1. Shopify管理画面から「設定」を開く
  2. 「決済」をクリックする
  3. 決済方法の管理画面を開く
  4. 無効化したい決済方法のメニューから「無効化」を選択する

一度手動で無効化した決済方法は、Managed payment methodsによって勝手に再有効化されません。自社の運用に合わない決済方法がある場合は、個別に無効化しておきましょう。

Managed payment methods全体を無効化する

Managed payment methods自体を無効化することもできます。「設定」>「決済」>「決済方法」セクションから無効化を選択してください。

ただし、Managed payment methodsを無効化しても、それまでに自動で有効化された決済方法が自動的に無効化されるわけではありません。不要な決済方法がある場合は、Managed payment methods全体を無効化した後に、個別の決済方法も確認して無効化する必要があります。

日本のShopifyストアで確認したいポイント

日本のShopifyストアでManaged payment methodsを利用する場合は、自社の販売地域や決済運用に合っているかを確認することが大切です。

越境EC・国内販売による必要性の違いを確認する

海外の購入者がよく使う決済方法は、国や地域によって異なります。チェックアウト画面に購入者にとって馴染みのある決済方法が表示されれば、支払い時の不安を減らし、購入完了につながりやすくなります。販売地域が広がるほど、決済方法の管理を効率化しやすい点は大きなメリットです。

一方で、日本国内向けの販売が中心のストアでは、Managed payment methodsによる変化は限定的な場合があります。すでにクレジットカード、Shop Pay、PayPal、後払い決済などで購入体験を整えられている場合、有効化してもチェックアウト上の変化は大きくありません。

将来的に海外販売を見据えている場合は、早めに仕組みを理解しておくと安心です。

日本ストアでの自動有効化対象の決済を確認する

日本のShopify Paymentsでは、欧州の購入者向けのローカル決済方法として Bancontact と iDEAL | Wero が提供されています。これらは購入者がベルギー(Bancontact)またはオランダ(iDEAL | Wero)にいてEUR決済する場合のみ利用可能で、日本国内の購入者向けの決済方法ではない点に注意が必要です。

日本国内のみで販売しているストアの場合、Managed payment methodsで自動有効化される決済方法は基本的にありません。越境ECで欧州にも販売している場合に、これらの決済が自動で有効化される可能性があります。

自動有効化の対象外になるもの

  • Visa、Mastercard、American Expressなどのカードブランド
  • 手動決済
  • ギフトカード
  • カスタム決済アプリ
  • サードパーティ決済プロバイダー連携
  • 高速チェックアウト(Apple Pay、Google Pay、Shop Payなど)

Managed payment methodsの手数料を確認する

Managed payment methods自体に追加利用料はかかりません。

ただし、Managed payment methodsによって有効化された決済方法で注文が行われた場合は、通常のShopify Paymentsの決済手数料が適用されます。

決済方法ごとの手数料は、Shopify管理画面の「決済」設定内で確認できます。ローカル決済方法によって手数料が異なる場合があるため、自動で有効化された決済方法については、事前に手数料を確認しておきましょう。

より細かい決済の出し分けにはRuffRuff 注文制限

Managed payment methodsだけでは足りない場面で細かい決済制限を行いたいときは、「RuffRuff 注文制限」のような決済制限に対応したShopifyアプリの利用を検討するとよいでしょう。

金額・顧客タグ・商品タグ別の決済制限を実現できる

RuffRuff 注文制限では、カート金額、商品、商品タグ、顧客タグ、ログイン状態などの条件に応じて、任意の決済方法を制限できます。Managed payment methodsでは対応できない、ストア独自の運用ルールに合わせた決済方法の出し分けを行える点が特徴です。

たとえば、以下のような条件で制限が可能です。

  • ゲスト or 会員登録済みのユーザー
  • 特定の言語
  • 特定のコレクション、特定の商品、予約商品
  • 特定の注文(最小金額、最大金額)

詳細な条件は RuffRuff 注文制限 ヘルプセンター「決済ルール(決済制限)」から確認いただけます。

Managed payment methodsとの併用イメージ

Managed payment methodsは販売地域や購入者に応じて、利用しやすい決済方法を自動で有効化・最適化する機能に対して、RuffRuff 注文制限は、ストア側が独自の条件に合わせて、表示したくない決済方法を制限するためのアプリです。

たとえば、越境ECではManaged payment methodsで現地の購入者に合った決済方法を表示しつつ、RuffRuff 注文制限で高額注文時の代引きや後払いを制限する、といった使い方が考えられます。

RuffRuff 注文制限:特定の支払い方法を非表示にする

RuffRuff 注文制限:特定の支払い方法を非表示にする

チェックアウト画面:コンビニ決済をゲスト会員は非表示(ログイン状態)

チェックアウト画面:コンビニ決済をゲスト会員は非表示(ログイン状態)

チェックアウト画面:コンビニ決済をゲスト会員は非表示(ゲスト会員)

チェックアウト画面:コンビニ決済をゲスト会員は非表示(ゲスト会員)

Managed payment methodsよりも既存のカスタマイズ(非表示・並び替え・リネーム)が優先されるため、Managed payment methodsはその設定を上書きしません。

まとめ

Managed payment methodsを利用することでチェックアウトページの離脱や、ユーザーの利便性向上が期待できます。特に越境ECでは、販売地域に合った決済方法を表示しやすくなり、チェックアウト体験の改善に役立ちます。一方で、日本国内のみで販売しているストアでは、現時点での効果は限定的なため、海外販売を見据えるタイミングで検討するのも一つの選択肢です。

Managed payment methodsを有効化する前に、Shopify PaymentsやShopify Network Intelligenceの設定、現在有効になっている決済方法を確認しておきましょう。

👆️目次はShopifyアプリ「RuffRuff 目次作成」を利用

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