キャンドル販売に許可は必要?手作り・アロマキャンドル販売の注意点と始め方を解説

キャンドル販売に許可は必要?手作り・アロマキャンドル販売の注意点と始め方を解説

手作りキャンドルを販売するときに、「許可は必要なのか」「資格がないと販売できないのか」など、いくつか気になる点がでてきます。

手作りキャンドルの販売は、原則として特別な許可や資格がなくても始められます。ただし、キャンドルは火を扱う商品であり、使用上の注意・取扱説明書・PL法への対応には細心の注意を払う必要があります。また、アロマキャンドルの場合は、香りの説明や効能表現にも注意が必要です。

この記事では、キャンドル販売前に必要な準備から、販売チャネルの選び方まで解説します。

キャンドル販売に許可・資格は原則不要

手作りキャンドルは、原則として許可や資格がなくても販売できます。

インテリア用キャンドルや、香りを楽しむアロマキャンドルは、一般的には雑貨として扱われるケースが多い商品です。ただし、マッサージキャンドルなど、溶けたワックスやオイルを肌に直接塗布することを前提にした商品は、薬機法上の「化粧品」の定義に該当する可能性があります。

通常のキャンドルとして販売したい場合は、肌への使用を前提にした商品設計や説明を避け、空間で香りや灯りを楽しむ雑貨として用途を明確にしましょう。

薬機法上の化粧品の定義や、化粧品・医薬部外品に関する制度については、e-Gov法令検索や厚生労働省の化粧品・医薬部外品等ホームページを確認してください。

資格は必須ではなく、技術や信頼感を補うもの

キャンドル関連の民間資格(キャンドルアーティスト認定資格など)は、販売の必須条件ではありません。資格を持っていなくても販売は可能です。

一方で、資格取得には制作技術の習得というメリットがあります。また、プロフィールや商品ページで信頼感を伝えたいときに活用できる面もあります。「販売のために取らなければならないもの」ではなく、「ブランドや活動の幅を広げるために役立てるもの」として考えておくとよいでしょう。

アロマキャンドル販売で注意したい薬機法の考え方

アロマキャンドルは、香りを楽しむ雑貨として販売する分には特別な許可は不要です。ただし、商品説明・SNSの投稿・パッケージの文言によっては、薬機法上のリスクを生む可能性があります。

効能効果をうたう表現は避ける

「疲労回復」「不眠改善」「自律神経を整える」など、身体への作用や症状の改善を想起させる表現は避けましょう。

精油や天然成分を配合しているだけで直ちに許可が必要になるとは限りませんが、それを「治す」「改善する」という文脈で説明すると、医薬品的な効能効果をうたっていると見なされるリスクがあります。

商品の説明文・SNSの投稿・パッケージの文言を含め、表現全体を確認することが大切です。判断が難しい場合は、専門家に相談することをおすすめします。

<避けたい表現と置き換え例>

避けたい表現 置き換え例 疲労回復に役立つ香り 1日の終わりに使いやすい落ち着いた香り 不眠改善をサポート 寝室でのリラックスタイムに合わせやすい香り 自律神経を整える 深呼吸したくなるような穏やかな香り ストレスを軽減する くつろぎたい時間に使いやすい香り

置き換え例が効能効果表現に該当しないことを保証するものではないため、実際に使用する表現は商品内容に合わせて確認してください。

香りを楽しむ商品として見せる

アロマキャンドルの商品説明では、香りの印象や使用シーンを中心に伝えるのが基本です。たとえば、「ラベンダーのやわらかな香り」「寝室やリビングでくつろぎたい時間に」「ギフトにも使いやすい落ち着いた香り」といった表現です。

薬機法の規制に抵触する可能性がある表現を避けて、香りの印象や使用シーンを伝える表現に留めることが、安全な販売につながります。

安全に販売するために準備すべきこと

許可や資格が不要だからといって、何の準備もなく販売してよいわけではありません。キャンドルは火を扱う商品なので、購入者が安全に使えるよう、販売者として情報を整える責任があります。

使用上の注意と取扱説明書を用意する

キャンドルは火を使う商品であるため、使用上の注意を商品ページと同梱物の両方に記載することが重要です。最低限盛り込みたい注意事項の例は以下の通りです。

  • 燃焼中はその場を離れない
  • 就寝時や外出時には使用しない
  • 燃えやすいものの近くで使わない
  • 安定した耐熱性のある場所で使用する
  • 子どもやペットの手が届かない場所で使う
  • 使用後は火が完全に消えていることを確認する

商品に同梱するカードや説明書に記載するとともに、購入前に確認できるよう販売ページにも掲載しておくと丁寧です。

PL法を意識して安全情報を明記する

製造物責任法(PL法)は、製造物の欠陥によって生命、身体、財産に損害が生じた場合に、製造業者等が損害賠償責任を負う制度です。

消費者庁のQ&Aでは、製造物責任を負う対象について以下のように説明されています。

この法律では、製造物責任を負う対象となる者を、製造物を業として製造、加工又は輸入した者としています(本法第2条第3項第1号)。

個人のハンドメイド販売でも、自分でキャンドルを製造して販売する場合は、製造者として責任を問われる可能性があります。販売前に安全情報を整えておくことが重要です。

商品ページや同梱物には、素材・使用成分、推奨燃焼時間、保管方法・推奨保管温度、使用上の注意事項を明記しておくと、万が一のトラブルが起きた際の根拠にもなります。「丁寧に情報を揃えること」が、顧客の安心とトラブル予防の両方につながります。

ネット販売では販売者情報の表示を確認する

自社ストアやサービスを通じてキャンドルを通信販売する場合、特定商取引法に基づく表記(特商法表記)を確認する必要があります。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、通信販売の広告で表示すべき項目が示されています。主な項目には以下があります。

  • 販売者の氏名または事業者名
  • 住所・電話番号
  • 商品の販売価格(送料の明示を含む)
  • 返品・交換の条件
  • お届けの目安

自宅住所の公開に不安がある方は、利用するサービスの表示設定や特定商取引法上の表示方法を確認しましょう。住所の記載方法に迷う場合は、消費者庁の特商法ガイドや専門家の情報を参照することをおすすめします。

販売所得が出たら確定申告の要否を確認する

キャンドルの販売によって所得が発生した場合、確定申告が必要になる可能性があります。必要かどうかは、本業の状況(会社員か個人事業主かなど)、所得の額、扶養に入っているかどうかなどによって変わります。

国税庁のタックスアンサーでは、給与を1か所から受けていて、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える人などは、所得税の確定申告が必要とされています。会社員が副業としてキャンドルを販売する場合も、売上ではなく所得金額で判断する点に注意しましょう。

所得は、売上から材料費、販売手数料、送料、梱包資材などの必要経費を差し引いた金額です。個々の状況によって判断が異なるため、必要に応じて税理士へ相談すると安心です。

キャンドルを販売する主な方法

許可や準備の確認が済んだら、次に考えるのが「どこで販売するか」です。

キャンドルの販売チャネルには、ハンドメイドマーケット、ECモール、自社ストアなどがあります。それぞれ特徴が異なるため、販売経験やブランドの育て方に合わせて選びましょう。

ハンドメイドマーケットは初心者でも始めやすい

minneやCreemaなどのハンドメイドマーケットは、ハンドメイド作品を探しているユーザーが集まるプラットフォームです。出品手続きが比較的シンプルで、販売経験がない方でも始めやすい環境が整っています。

一方で、手数料がかかること、同ジャンルの出品者との比較が生まれやすいこと、プラットフォームのルールや禁止事項を事前に確認する必要があることは理解しておきましょう。集客はプラットフォームに頼れますが、独自のブランドとして認知を積み上げにくい面もあります。

ECモールは集客力があるが固定費や競争に注意

楽天市場やAmazonなどのECモールは、プラットフォーム自体に集客力があり、購入目的のユーザーに接点を持ちやすい販売チャネルです。

ただし、出店プランによっては固定費や手数料がかかります。また、価格やレビュー数での比較が起きやすく、大手メーカーの商品と並んで表示される環境では、ハンドメイドならではの価値が伝わりにくいこともあります。売上規模が大きくなってから検討するチャネルと考えるのが現実的でしょう。

自社ストアはブランドとして販売しやすい

BASE、STORES、Shopifyなどで作る自社ストアは、自分のブランドとして商品を見せやすい販売チャネルです。

制作背景のストーリー、シリーズ展開のコレクションなど、キャンドルの「雰囲気」を丁寧に伝える場として活用しやすいのが特徴です。
また、Instagramなどで制作過程や世界観を発信している場合も、投稿から自社ストアへ誘導しやすくなります。

ハンドメイドマーケットやECモールに比べると、自分で集客する工夫は必要です。一方で、リピーターとの関係づくりや、ブランドとしての見せ方を整えたい場合には、自社ストアを持つメリットがあります。

自社ストアで販売するならShopifyがおすすめ

Shopify

出典:Shopify

キャンドルを継続して販売し、ブランドとして育てたい場合は、Shopifyで自社ストアを作る方法がおすすめです。

キャンドルは、価格やサイズだけでなく、香り、素材、制作背景、ギフト用途、シリーズ感などが購入判断に関わりやすい商品です。モール内で他商品と比較されるだけでなく、自分のブランドとして見せ方を設計できる場所を持つことで、商品の魅力が伝わりやすくなります。

Shopifyは、商品管理や販売導線を整えながら、自社ストアとして育てやすいサービスです。

Shopifyはキャンドルの世界観を伝えやすい

Shopifyでは、商品ページ・コレクション・ブログ・独自ドメインを組み合わせて、一貫したブランド表現が可能です。

たとえば、香りの説明、素材のこだわり、制作背景のストーリー、ギフトシーン別の提案、シリーズ展開のコレクション整理といった情報を、ひとつのストアにまとめて見せることができます。

キャンドルは、雰囲気や用途で選ばれやすい商品です。自社ストアであれば、単品の商品説明だけでなく、ブランド全体の世界観や購入後の使い方まで含めて提案しやすくなります。

Shopifyで自社ストアを作る場合、構築方法によって必要な費用や準備範囲が変わります。構築費用や依頼先の選び方について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

キャンドル販売は安全な準備と販売導線が大切

キャンドル販売は原則として許可・資格なしで始められます。ただし、安全に販売するためには、薬機法の確認、使用上の注意とPL法への対応、特定商取引法に基づく販売者情報の表示が必要です。

販売チャネルは、ハンドメイドマーケット、ECモール、自社ストアで特徴が異なります。まずは始めやすい場所で販売経験を積み、継続販売やブランド化を見据える段階では、Shopifyで自社ストアを作る方法も検討してみてください。

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