Shopify×西濃運輸の送料設定まとめ|大型配送・重量制限の考え方

Shopify×西濃運輸の送料設定まとめ|大型配送・重量制限の考え方

国内大手物流会社の一つである「西濃運輸」は、企業間物流(BtoB)に力を入れており、他社が取り扱っていない大型荷物・重量物への対応力が最大の特徴です。

法人向けの商材や、大型家具・資材など法人宛配送を前提とした商品を扱うShopify運営者にとって、非常に心強い配送パートナーとなるでしょう。

しかし、Shopifyで西濃運輸の利用を検討する際、Shopifyの標準機能ではサイズ判定や容積重量計算ができないため、こうした課題に戸惑う方も少なくありません。

本記事では、西濃運輸の主要なサービスから、Shopifyにおける送料設定のポイント、アプリを活用した重量制限の方法までをわかりやすく解説します。

※本記載は2026年1月時点の情報を元にしています。

西濃運輸の基本サービス

西濃運輸公式サイト

画像出典:西濃運輸公式サイト

西濃運輸は、企業間物流(BtoB)において大きなシェアを誇る配送キャリアです。Shopifyで西濃運輸を利用する最大のメリットは、「法人宛配送のコストパフォーマンスが高い」ことと、「大型荷物の配送に強い」点にあります。

本記事では、Shopify運営で知っておくべき西濃運輸の主要サービスを解説します。

  • カンガルー宅配便
  • カンガルーミニ便
  • カンガルー特急便
  • カンガルーPostalメール便

その他にも、西濃運輸では「カンガルービジネス便」「カンガルー貸切便」「カンガルー航空便」など、特にビジネスニーズに対応したサービスを多く提供しています。これらのサービスについては、西濃運輸の公式ページを確認してください。

西濃運輸を利用する際の注意点

西濃運輸は企業間物流(BtoB)や大型商品の配送に強みがある一方で、小型商品の個人宅向け配送は原則として主軸ではありません。そのため、BtoC向けを中心とするShopifyストアの場合には、他社(ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便など)の利用をおすすめします。

また、西濃運輸ではクール便(冷凍・冷蔵)の取り扱いがありません。温度管理が必要な商品を扱う場合は、ヤマト運輸や佐川急便など他社との併用が前提となります。

なお、Shopifyではサイズと重量の掛け合わせ判定ができないため、サイズか重量か、どちらか料金区分が大きくなる前提で「みなし重量」を設定した商品登録が必要になります。

カンガルー宅配便|BtoC向け

西濃運輸において、個人宅宛(BtoC)配送で利用される代表的なサービスです。

宅配便の対象となる荷物のサイズは、縦、横、高さの合計値で算出します。 例:縦30cm × 横40cm × 高さ20cm → 100サイズ(80cm以上〜120cm未満)

縦、横、高さの合計値の算出例

カンガルー宅配便の料金

カンガルー宅配便の料金は、以下の2つで決まります

  • 発送元から送り先までの距離
  • サイズと重量のうち、料金区分が大きい方

荷物が軽くてもサイズが大きければ、料金が高くなります。

<参考料金:関東から関西へ商品を発送した場合の料金例>

サイズ・重量 料金例(税込)
60cm・〜2kg 1,122円
70cm・〜5kg 1,408円
100cm・〜10kg 1,683円
130cm・〜20kg 1,991円

(例:上記の表において、サイズが60cmで重量が5kgの場合、1,408円が適用)

※上記はあくまで目安であり、契約条件や荷姿、発送条件によって実際の運賃は異なります。

自身の所在地から、特定のエリアへの運賃を確認したい場合には、西濃運輸の運賃見積りページで確認してください。

カンガルー宅配便の制約と注意点

  • サイズ:宅配便は3辺合計130cm以内
  • 重量:20kgまで
  • 個口数:1個まで
  • 対象エリア:沖縄や離島は別途料金が必要
  • 対象: 主に個人宅宛(法人宛は別サービスが推奨される)

上記の制約を超過する場合には、配達実費が加算されます。

カンガルーミニ便|BtoB向け

カンガルーミニ便は、小型・中型の商品や書類など、比較的コンパクトな荷物を、法人宛にコストを抑えて送るためのサービスです。

また、条件を満たす場合、追加料金(+165円〜550円)で翌日午前中配達に対応できる「カンガルービジネス便」を利用できます。

カンガルーミニ便の料金

カンガルーミニ便の料金は、以下の2つで決まります。

  • 発送元から送り先までの距離
  • サイズと重量のうち、料金区分が大きい方

※料金体系はカンガルー宅配便と同様に、「距離」と「サイズ・重量の大きい方」を基準に決まります。

<参考料金:関東から関西の法人宛に商品を発送した場合の料金例>

サイズ・重量 料金例(税込)
60cm・〜2kg 1,128円
70cm・〜5kg 1,419円
100cm・〜10kg 1,700円
130cm・〜20kg 2,024円

(例:上記の表において、サイズが60cmで重量が5kgの場合、1,419円が適用)

※上記はあくまで目安であり、契約条件や荷姿、発送条件によって運賃は異なります。

自身の所在地から、特定のエリアへの運賃を確認したい場合には、西濃運輸の運賃見積りページで確認してください。

カンガルーミニ便の制約と注意点

  • サイズ: 3辺合計130cm以内
  • 重量: 20kgまで
  • 対象エリア:沖縄や離島は別途料金が必要
  • 対象: 法人宛限定

なお、受取先の荷下ろし環境や施設条件によっては、再配達や追加費用が発生する場合があります。

カンガルー特急便|大型・重量物・複数口

カンガルー特急便は、西濃運輸の主力となる輸送サービスです。一般的な宅配便の枠を超えた「大型商品」や、1回の注文で「大量の箱数(複数口)」を送る場合に適しています。Shopifyストアで、家具、タイヤ、建材、業務用機器などの重量物を扱う場合は、このサービスがメインの選択肢となるでしょう。

カンガルー特急便の料金

カンガルー特急便の料金は、以下の3つで決まります。

  • 発送元から送り先までの距離
  • 商品の実重量または容積重量によって換算した重量のいずれか大きい方
  • 個口数

ここで最も注意すべきは、西濃運輸独自の「容積重量」という考え方です。容積重量は以下の計算式で求めます。

容積重量の計算式 容積重量(kg) = 縦(m) × 横(m) × 高さ(m) × 280(kg) 

※西濃運輸の一般的な換算係数 (例:0.5m × 0.5m × 0.5m × 280 = 35kg相当)
※長物は異なる計算式を用います。
※実際の換算係数や計算方法は、荷姿や契約条件によって異なる場合があります。

実際の重さが軽くても、箱が大きい場合には上記の計算式で算出された「重さ」が料金基準として採用されます。

詳しくは、カンガルー特急便の公式ページを確認してください。

カンガルー特急便の注意点

カンガルー特急便では、配送先の立地条件によって追加料金や作業費が発生するケースがあります。

  • フォークリフトが使用できない
  • 手卸しが必要
  • 高層階・狭小道路
  • 複合施設・オフィスビルでの館内配送指定 など

特に大型・重量物では、これらの条件が運賃に大きく影響するため、事前確認が重要です。

カンガルーPostalメール便

カンガルーPostalメール便は、西濃運輸が窓口となり、日本郵便の配送網(ゆうメール)を活用して、カタログや薄型の商品をポストに投函する「法人向けの一括発送サービス」です。

西濃運輸が、商品の納品から保管、ピッキング、検品、封入までを一体で請け負うフルフィルメント型のサービスであり、発送に付随するバックヤード業務を丸ごとアウトソーシングできます。

なお、Shopifyの管理画面上で配送方法として直接設定するものではなく、西濃運輸との個別契約・運用設計が前提となります。

カンガルーPostalメール便の料金

西濃運輸のスケールメリットを活かした特約料金が適用されるため、1通あたりのコストを抑えることが可能です。具体的な単価は出荷数量などの契約条件によりますので、西濃運輸にお問い合わせください。

カンガルーPostalメール便の制約

  • サイズ:36cm×25cm×3.0cm以内
  • 重量: 3kgまで

※信書・現金・高額品など、一部取り扱えない内容物があります。

Shopifyで西濃運輸の送料設定をする際のポイント

西濃運輸は、法人向け配送や大型商品の配送に強い一方で、他社とは異なる「容積重量」や「個別見積・追加料金」を前提とした運賃体系を採用しています。

Shopifyで西濃運輸の送料設定をする際のポイントを2つ紹介します。

「サイズ別重量」と「容積重量」を基準にした商品登録を行う

Shopifyの標準機能には「荷物の3辺サイズ」から送料を自動判定する仕組みがありません。そのため、西濃運輸を利用する場合には、サービスごとに以下の考え方で「みなし重量」を算出し、商品登録ページの「重量」欄に登録しておく必要があります。みなし重量の設定を誤ると送料のブレが大きくなりやすい点に注意しましょう。

カンガルー宅配便(130サイズ以下)の場合

カンガルー宅配便の料金は、「サイズ」と「重量」の大きい方の区分が適用されます。Shopifyでサイズに応じた運賃を正しく適用させるには、各サイズの最大重量を「みなし重量」として登録します。
例:100サイズ(10kgまで)の商品なら、実重量に関わらず「10kg」として登録。

カンガルー特急便(大型・重量物)の場合

カンガルー特急便(大型・重量物)の場合、カンガルー特急便の料金は、「実重量」と「容積重量」のうち、より大きい方の重量区分が適用されます。
例:実重量10kgでも、容積重量が30kgなら、Shopifyには「30kg」と登録。

特に西濃運輸では、見積単位が「重量ベース」になるケースが多いため、みなし重量の設定を誤ると送料のブレが大きくなりやすい点に注意が必要です。

沖縄・離島への追加料金への対策

西濃運輸の運用において、事前に考慮しておくべきなのが、沖縄や離島へ配送する際に発生する追加料金です。

Shopifyの標準設定では、特定の郵便番号(離島など)だけに追加料金を自動で上乗せする機能がありません。そのため、「追加料金で赤字になった」ということが発生してしまうリスクがあります。

「注文後の追加請求(ショッピング体験を損ねる)」や「基本送料を追加料金を含めた送料に設定(送料が高額になり、購入率に影響する)」は現実的ではないため、以下のいずれかの対策を取ることがおすすめです。

  • 有料アプリを利用する
  • ショップ側で負担する

離島からの注文が一定数見込まれるショップや大型商品を扱うショップであれば、早期にアプリによる自動化を検討するのがよいでしょう。 アプリの導入を検討する場合には、以下の記事を参考にしてください。

Shopifyで西濃運輸の配送ルールを遵守する方法

西濃運輸を利用する場合、荷物の重さや容積重量に基づいた正確な送料設計が不可欠です。特に西濃運輸は、重量・容積・個口数を組み合わせた運賃体系を採用しているため、設定次第で送料のブレが大きくなりやすい点に注意が必要です。

Shopifyの標準機能では、重量に応じた送料設定は可能ですが、「規定の範囲を超えた注文を自動でブロックする機能」は備わっていません。

そのため、想定外の大量注文や大型商品の複数購入が発生した際に、「送料の赤字」や「配送不可によるトラブル」を招くリスクがあります。

具体的には、以下のようなケースが発生する可能性があります。

送料一律設定における赤字

「全国一律」などの送料設定をしている場合、大口注文によってカンガルー特急便に重量区分が上がったり、複数口配送になったりすると、実費が設定送料を大幅に上回り、利益を圧迫します。

カンガルーPostalメール便のサイズ超過

厚みに制限があるカンガルーPostalメール便は、あくまで補助的な配送手段です。複数購入によって規定サイズ(3cm)を超えると、カンガルー宅配便へ切り替える必要が生じ、想定外の手間やコストが発生します。

アプリを使って重量制限を行う

こうしたトラブルを未然に防ぐには、Shopifyアプリ「RuffRuff 注文制限」の活用が有効です。自社の配送ルールに基づいた柔軟な注文制限をかけることで、健全なストア運営を維持できます。

例えば、カート内の合計重量が特定の範囲(例:〜20kgなど)を超えた場合に、チェックアウトを制限することが可能です。また、「1梱包の制限を超えているため、複数回に分けて決済してください」といった案内を自動で表示させることもでき、スムーズな再注文を促せます。

システム側でこのような注文制限を設けることで、送料の赤字構造や発送遅延を回避し、安定した運用を実現できます。

具体的な設定手順については、以下の解説記事もあわせて確認してください。

Shopifyストアで西濃運輸を賢く活用しよう

本記事では、西濃運輸の主要サービスと、Shopifyで運用する際の送料設計・重量制限の考え方を整理しました。

西濃運輸は、大型商品や重量物、法人宛配送において高いコストパフォーマンスを発揮する配送キャリアです。ヤマト運輸や佐川急便では対応が難しいケースでも、柔軟に対応できる点は大きな強みといえるでしょう。

一方で、BtoC配送や小型商品には向きにくく、容積重量や追加料金など、事前に整理すべきルールも多いのが実情です。Shopifyアプリを活用し、システム側で制御する前提の運用が欠かせません。

まずは、自社商品が「法人向けか個人向けか」「どのサイズ・重量区分に該当するか」を整理するところから始めてみてください。その上で、配送ルールとツールを組み合わせ、無理のない配送設計を構築していきましょう。

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EコマースやShopifyの初学者にとって、できるだけ “やさしく” “わかりやすく” “正確に” 難しいコマース用語やマーケティング用語、ストア構築から販売までの仕組み・ノウハウを伝えることを心がけて、記事コンテンツを作成しています。

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