Shopifyには「顧客の注文に紐づく請求先住所」と「Shopifyの利用料金に関するストアオーナー側の請求先住所」の2種類があり、それぞれ変更の仕組みが違います。
この記事では、2つの請求先住所の違いを整理したうえで、それぞれの変更方法と注意点を解説します。
※本記載は2026年3月時点の情報を元にしています。
Shopifyにおける2つの「請求先住所」
まずは、Shopifyにおける「請求先住所」が指す、2つの情報を整理しておきましょう。
1. 顧客の注文における請求先住所(ストア → 顧客)
こちらは、顧客がチェックアウト時に入力する請求先住所です。クレジットカードなどの決済手段に紐づく住所情報で、注文ごとに記録されます。
たとえば、ギフトとして商品を送る場合には、配送先住所と請求先住所が異なるケースがあります。配送先は受取人の住所、請求先住所は購入者本人の住所、といった使い分けです。
この情報は注文の詳細画面で確認でき、配送先住所の下に表示されます。

2. Shopifyの利用料金に関する請求先住所(Shopify → ストアオーナー)
こちらは、Shopifyからストアオーナーに対して、月額利用料やアプリ料金などの請求で発行される、請求書に記載される住所です。

管理画面の「設定」>「請求情報」で登録している決済方法(クレジットカードなど)に紐づいています。会社の移転や法人化など、事業環境が変わった際にはこちらの住所を更新する必要があります。
1. 顧客の注文に紐づく請求先住所を変更する方法
ストアを運営していると、顧客から「請求先住所を間違えたので直してほしい」と連絡が入ることも度々起こりえます。この請求先住所には仕様上の特徴があります。
注文確定後の請求先住所は編集できない
Shopifyでは、注文確定後の請求先住所を管理画面から直接編集することができません。
これは、決済時にクレジットカード会社などの金融機関が行う住所照合(セキュリティ検証)と関連しています。不正取引を防ぐための仕組みであり、Shopifyの仕様上の制限です。
配送先住所は管理画面の注文詳細から編集できるため、同じ感覚で請求先住所も変更しようとして戸惑うケースが少なくないようです。
変更が必要になった場合の対応方法
注文の請求先住所をどうしても修正したい場合は、以下のような対応が考えられます。
再注文を依頼する方法
もっともシンプルな対応です。現在の注文をキャンセルし、顧客に正しい情報で再注文してもらう形になります。手間はかかりますが、注文データとして正確な情報が記録されるメリットがあります。
明細書のテンプレートで対応する方法
納品書や明細書に表示される請求先住所だけを変更したい場合は、テンプレートのカスタマイズで対応できるケースもあります。ただし、Liquidの編集が必要になるため、コードの知識がある方向けの方法です。
そのまま対応しない方法
請求先住所は注文確認メールや管理画面の注文詳細に表示される情報ですが、荷物に同梱する納品書に載せない運用であれば、実務上は大きな影響がない場合もあります。顧客と相談のうえ、対応の要否を判断するのも一つの選択肢です。
いずれの方法にも一長一短があるため、状況に応じて判断してください。
2. Shopifyの利用料金に関する請求先住所を変更する方法
ここからは、Shopifyからストアオーナーへの請求に使われる住所の変更方法を解説します。なお、管理画面のAIアシスタントで検索すると異なる案内が表示されることが検証時に確認されました。ただし、実際には請求先住所の編集機能はなく、差し替えで対応する形になります。
以下で手順を紹介します。
請求情報から決済方法を新規登録する手順
Shopifyの利用料金等に関する請求先住所は、Shopify利用料金等の決済方法に紐付いており、管理画面の「請求情報」から変更できます。
ただし、すでに登録されている決済方法の情報は直接編集できません(2026年3月時点)。請求先住所が変わった場合は、新しい決済方法として登録し直す形になります。
手順は以下のとおりです。
Shopifyの管理画面にログインし、左下の「設定」 > 「請求情報」の順に選択。画面右上の「請求プロフィール」をクリックします。

「決済方法の追加または変更」をクリックし、新しい請求先住所を含む決済方法を登録します。


必要に応じて、古い決済方法は削除してください。
なお、管理画面のレイアウトはShopifyのアップデートにより変わることがあります。手順どおりに項目が見つからない場合は、Shopifyヘルプセンターで最新の情報を確認してください。
変更が必要になる主なケース
ストアオーナー側の請求先住所を変更するタイミングとしては、たとえば以下のようなケースが考えられます。
会社やオフィスの移転
法人でストアを運営している場合、請求書の住所が登記情報と異なっていると経理処理に支障が出ることがあります。移転後は早めに更新しておくのがおすすめです。
個人事業主から法人化した場合
事業形態が変わると、請求先の名義や住所が変わることがあります。あわせて、ストアの住所や特定商取引法の表記なども見直しておくとよいでしょう。
請求先住所と混同しやすい住所設定の違い
Shopifyには請求先住所のほかにも複数の住所設定があります。それぞれ異なる目的で使われるため、変更の際にはどの住所を更新すべきかを把握しておくことが大切です。
| 住所の種類 | 主な用途 | 設定場所の目安 |
|---|---|---|
| 請求先住所(顧客の注文) | 顧客の決済情報に紐づく住所。注文ごとに記録される | 注文詳細画面で確認(編集不可) |
| 請求先住所(ストアオーナー) | Shopifyの利用料金の請求に使われる住所 | 設定 > 請求情報 |
| ストアの住所 | 特定商取引法の表記やストア上に表示される事業者の所在地 | 設定 > 一般設定 |
| 発送元住所 | 商品発送元住所、および在庫管理上の住所 | 設定 > ロケーション |
たとえば、オフィス移転の場合は請求先住所だけでなく、ストアの住所や発送元住所なども変更が必要になることがあります。関連する住所設定を一度にまとめて確認しておくと、更新漏れを防ぎやすくなります。
Shopifyストアの請求先住所を変更する際に確認しておきたいポイント
請求先住所の変更後は、あわせて以下の点もチェックしておくと安心です。
まず、特定商取引法に基づく表記ページの住所が最新の情報と一致しているかを確認しましょう。請求先住所とストアの住所を同一にしている場合は、片方だけ更新して他方が古いままにならないよう注意が必要です。
次に、Shopifyペイメントを利用している場合は、事業者情報の住所も確認しておくことをおすすめします。登録住所が古いままだと、本人確認の手続きなどに影響が出る可能性があります。
また、決済方法に登録した住所がカード会社側の情報と一致しているかも大切なポイントです。不一致があると、Shopifyからの請求が正常に処理されないことがあります。
住所変更のタイミングでは、関連する設定を一つずつ確認して、情報のずれがないようにしておきましょう。
請求先住所の違いを理解して正しく対応しよう
Shopifyの「請求先住所」には、顧客の注文に紐づくものと、ストアオーナーのShopify利用料金に関するものの2種類があります。
顧客の注文における請求先住所は、セキュリティ上の理由から注文確定後に編集することができません。修正が必要な場合は、再注文やテンプレートのカスタマイズなどで対応する形になります。
一方、ストアオーナー側の請求先住所は、管理画面の「請求情報」から新しい決済方法を登録することで更新が可能です。
どちらの請求先住所を変更したいのかを明確にしたうえで、それぞれの手順に沿って対応してみてください。あわせて、ストアの住所や配送元住所など、関連する設定も見直しておくとスムーズです。