Shopifyは2026年3月26日、新しいAIアプリ「Tinker(ティンカー)」をリリースしました。デザインやAIの専門知識がなくても、スマホひとつでブランドに必要なビジュアルコンテンツを作成できるのが特徴です。
本記事では、Tinkerの概要、できること、他のAIツールとの違い、使い方までをわかりやすく解説します。AIを使って自社ブランドのコンテンツ制作を効率化したい方は、ぜひ参考にしてください。
※Shopifyテーマに同名の「Tinker」も存在しますが、本記事で紹介するアプリとは異なるので注意してください。
Tinker(ティンカー)とは?無料で使えるShopify公式AIアプリ

画像出典:Tinker
Tinkerは、Shopifyが提供する無料のモバイルアプリです。ECブランドの立ち上げや運営に役立つAIツールを1つの画面から利用でき、専門スキルなしでも必要なコンテンツを作成できます。
まずはTinkerの基本情報を3つの観点から押さえておきましょう。
100種類以上のAIツールを搭載
Tinkerには、画像生成・動画生成・ロゴ作成・プロが撮影したような商品写真の生成、テキスト生成など、用途別に100を超えるAIツールが用意されています。裏側ではOpenAI、Google、Anthropic、Black Forest Labs、xAI、Klingなど複数の主要AIプロバイダーのモデルが使われており、用途ごとに最適なものが自動で選択される仕組みです。
複数のAIサービスを個別に契約する必要がなく、サブスクリプション料金の負担を抑えられる点も嬉しいポイントです。各ツールにはサンプル画像も表示されるため、仕上がりイメージを確認してから使えます。
モバイルアプリ(iOS・Android)として提供
Tinkerはパソコン用のWebアプリではなく、iOS・Android向けのモバイルアプリとして提供されています。通勤中や移動中などの空き時間に商品画像をまとめて生成するなど、日常の中で作業を進められるのが便利な点です。
Tinkerの公式サイトからiOSまたはAndroidのアプリストアにアクセスでき、iOS 15.1以上またはAndroid 7.0以上の端末で利用できます。
日本語に完全対応
Tinkerは日本語に完全対応しており、アプリのUI表示から生成結果まで、日本語環境で問題なく利用できます。英語が苦手な方でも安心して使い始められるため、日本のEC事業者にとって導入ハードルが低い点も大きな魅力です。
Tinkerでできること
Tinkerは幅広いコンテンツ制作に対応していますが、特にEC運営で役立つ機能を中心に紹介します。
商品写真の生成・編集
商品画像をアップロードすれば、スタジオ撮影のような高品質な写真に仕上げられます。背景の差し替えやアスペクト比の変更、レタッチなども可能です。
プロのカメラマンに依頼する場合、1カット数千円以上の費用がかかることも珍しくありませんが、Tinkerを使えば、こうした撮影コストを大幅に抑えながら、必要なカット数をスピーディーに用意できます。
ロゴデザインの作成
ブランドの雰囲気を一文で説明するだけで、ロゴデザインを自動生成できます。
カラー、フォント、シンボルの組み合わせを何パターンも試せるため、ブランド立ち上げ時のアイデア出しに便利です。デザイナーに発注する前のたたき台として使うのもおすすめです。
SNS向け動画の制作
静止画の商品画像をもとに、InstagramやTikTokなどSNSで使える短尺動画を生成できます。商品の魅力を動きで伝えたい場合や、広告クリエイティブを大量に試したい場合に効果的です。
動画制作の専門知識がなくても、テンプレート感覚で作成を進められます。
その他の画像・テキストコンテンツ作成
上記以外にも、イラストやキャラクター、メール文、商品名、ニュースレターなど、さまざまなコンテンツ生成にも対応しています。ブログ用のアイキャッチ画像、バナー、広告素材など、日々のEC運営で必要となる幅広い制作物に活用できます。
Tinkerの主な特徴
単独の画像生成AIやロゴ作成サービスは数多く存在しますが、Tinkerならではの特徴が3つあります。既存ツールとの違いを理解すると、自社での活用判断がしやすくなるでしょう。
複雑なプロンプト不要で誰でも使える
一般的な生成AIは、狙い通りの結果を得るためにプロンプト(指示文)の工夫が必要です。Tinkerでは、品質を高めるための長文プロンプトはあらかじめShopify側が用意しており、利用者は数項目を入力するだけで済みます。
AIに詳しくない人でも、日常の言葉でイメージを伝えるだけで、プロ品質のコンテンツを作れるよう設計されています。
過去の制作物との一貫性を自動で保持
Tinkerで作成したコンテンツはすべて同じ環境内に保存され、過去の制作物の情報が次の作業に引き継がれます。そのため、ブランドの世界観や色味、雰囲気を保ったまま、新しい画像や動画を生成できます。
複数のツールを行き来して制作物の統一感を保つ手間が省けるのは、ブランディングを重視するEC事業者にとって大きなメリットです。
新モデルが自動追加されるため学び直し不要
AIの世界は進化が早く、新しいモデルが次々と登場します。通常は新モデルに対応するたびに操作を覚え直す必要がありますが、Tinkerでは新モデルが自動でアプリに追加され、同じ操作感のまま利用できます。
最新技術を常に取り入れながら、学習コストをかけずに済むのはTinkerならではの強みです。
Tinkerの使い方
最後にTinkerの使い方を解説します。
モバイルアプリをインストール
Tinkerの公式サイトからiOSまたはAndroidのアプリストアにアクセスできます。

画像出典:Tinker|AppStore
インストール後は、メールアドレス・Googleアカウント・Appleアカウントのいずれかでログインします。Shopifyアカウントを持っている場合はそれでもログインできますが、必須ではありません。
なお、利用対象は13歳以上となっているため、家族で共有するアカウントで子どもが利用するケースなどは、利用規約を確認したうえで判断しましょう。
ログインすると、以下のようなホーム画面が表示されます。

画像出典:Tinker
使いたいツールを選択
作りたいものに合わせて、使うツールを選びます。Tinkerには以下のようなツールが用意されています。
- 商品ジェネレーター
- 商品モーフィング動画
- ロゴジェネレーター
- SNS広告ジェネレーター
- 返信ジェネレーター
- 写真の背景を削除
他にも多数のツールがあるので、自身の目的に応じて探してみてください。
ツールを選ぶと、最適なAIモデルが自動で選ばれます。例えば、「商品ジェネレーター」を選択すると、Googleの画像生成モデルが自動で選択されています。

使うツールが決まったら、「使用する」をクリックします。
コンテンツを生成
ツールの指示に従って、必要な項目を入力します。商品画像のアップロードや、仕上がりのイメージを伝える文章の入力を求められる場合もあります。入力はすべて日本語で問題ありません。

「スライドして生成」の箇所をスライドすると、コンテンツの生成が開始されます。選択したツールによって、生成時間は異なります。


生成されたコンテンツはダウンロードできるほか、追加で手を加えて調整することも可能です。
まとめ|Tinkerを活用してアイデアを形にしよう
Tinkerは、100以上のAIツールを無料で使える、Shopifyの新しいモバイルアプリです。商品写真、ロゴ、SNS動画など、EC運営に欠かせないコンテンツを、AIの知識なしでも手軽に生成できます。複数のAIサービスを契約せずに済むコストメリットや、ブランドの一貫性を保ちながら制作を進められる点も活用しやすい理由です。
「撮影コストを抑えたい」「制作物のアイデアを素早く試したい」「AIツールの選択に迷っている」といった課題を感じているEC事業者にとって、Tinkerは試す価値のあるツールと言えるでしょう。まずはApp StoreまたはGoogle Playからインストールし、自社のブランド作りに活かしてみてください。