Shopアプリでは、写真や質問への回答から商品を探せる「Shop Minis」が提供されています。自社の商品が紹介される可能性があり、ストア以外でも商品を見つけてもらう機会になります。
本記事では、Shop Minisでできることと具体例、自社の商品が掲載される仕組みとストア運営者が管理できる範囲、利用方法と注意点、独自のShop Miniを作る方法を解説します。
Shop Minisとは
Shop Minisは、Shopアプリ内で利用できる買い物向けのミニアプリです。写真から似た商品を探したり、バーチャル試着で着用イメージを確認したりと、お客様の操作に応じた商品探しができます。

画像出典:Shopアプリ
Shopアプリ本体との違いと制作者
Shopアプリが商品検索や購入、配送追跡などに対応するのに対し、Shop Minisはギフト選びやコーディネート探しなど、目的に合わせた体験を提供します。個々のミニアプリを「Shop Mini」と呼び、Shopifyや外部の開発者が制作する仕組みです。
Shop Minisを直接操作するのは、Shopアプリで買い物をするお客様です。Shop Minisの利用場所はShopアプリ内に限られ、ShopのWebサイトでは利用できません。
商品検索・会話型検索とShop Minisの違い
Shopアプリでは、キーワード検索や会話型検索に加え、Shop Minisのようなアプリ内の機能からも商品を探せます。
主な違いは以下です。
| 商品を探す方法 | 主な操作・利用場面 |
|---|---|
| キーワード検索 | 商品名やカテゴリー名を入力する |
| 会話型検索 | 用途や希望条件を文章で伝える |
| Shop Minis | 写真を読み込む、質問に答える、試着するなど、各Miniの機能を使う |
Shop Minisは、レシピからの食材探しやバーチャル試着など、Miniごとに異なる買い物体験を提供します。
Shop Minisでできること
Shopify公式が紹介するMiniにはファッション、食品、ギフトなどをテーマにしたものがあります。写真やレシピ、贈る相手に関する情報から、購入候補を探せる点が特徴です。本章ではShopifyの公式記事「Shop Minis: A New Era of Immersive Commerce」で紹介されているShop Miniの例を紹介します。
写真から似た服やコーディネートを探す
「Get the Look」はコーディネートの写真から似た服や靴、アクセサリーを探せるShop Miniです。写真に写ったアイテムを識別し、Shopの商品から候補を提示します。
好みの服を見つけても、形や装飾を言葉で説明するのは難しい場合があります。写真から探せるため、商品名が分からないときにも利用できる方法です。ただし、写真と同一の商品が見つかるとは限りません。

Shopアプリ:Get the Look

Shopアプリ:Get the Look
レシピを探して必要な食材を購入する
「Recipes by FoodSocial」は、レシピ探しと食材の買い物を組み合わせたShop Miniです。作りたい料理を見つけ、必要な食材の購入へ進むことができます。
食材を個別に検索するだけでなく、「何を作りたいか」を起点に商品を探せる点が特徴です。食品や調味料を扱うストアにとっては、料理への関心から商品を知ってもらう利用例です。

Shopアプリ:Recipes by FoodSocial

Shopアプリ:Recipes by FoodSocial
質問に答えてギフト候補を見つける
「Gift Sense」は、贈る相手についての質問に答えると、Shopの商品カタログからギフト候補を提案するShop Miniです。検索時に商品カテゴリーが決まっていない段階から利用できます。
キーワードが思い浮かばない場合も、相手に関する情報をもとに候補を探せるため、知らなかったブランドや商品を見つけるきっかけになります。ストア運営者にとっては、自社ブランドを知らないお客様にも、贈り物の候補として商品が紹介される可能性がある利用例です。

Shopアプリ:Gift Sense

Shopアプリ:Gift Sense
Shop MinisとShopifyストアの商品がつながる仕組み
ストア運営者が管理できる範囲は、Mini内への商品掲載と、Shopの商品詳細ページでのMini表示によって異なります。
関連性に応じてストアの商品が紹介される
自社商品をShop Minisで紹介してもらうために、独自のMiniを開発する必要はありません。Shop MinisはShopの商品カタログを利用し、関連性に応じて商品を表示します。ただし、特定のMiniへの掲載は保証されません。
たとえば、食品を扱うストアの商品がレシピに関連して紹介されたり、ギフト向けの商品が贈り物の提案に含まれたりする可能性があります。
商品情報は、通常どおりShopifyで管理します。
Shopへの掲載条件やShop販売チャネルの設定については、Shopアプリの解説記事でも紹介しています。
Mini内に掲載する商品は指定できない
ストア運営者がMini内に表示される商品を選ぶことはできず、「ギフト向けのMiniには商品Aを掲載する」といった指定はできません。また、商品がShop Minisに表示されること自体を、個別にオプトアウトすることもできません。
Shopに商品を表示しない設定はShopifyヘルプセンターで案内されていますが、Shopの検索やフィードでの表示にも影響します。
Shopの商品ページでのMini表示をオン・オフする
Shopの商品詳細ページには、バーチャル試着など、関連するMiniが表示される場合があります。表示するMiniを選ぶことはできませんが、商品詳細ページでのMini表示そのものは、Shopify管理画面の「販売チャネル」→「Shop」→「設定」にある「Shop Minis」から切り替えられます。初期状態ではオンです。
| 管理の対象 | ストア運営者ができること |
|---|---|
| Mini内で紹介される商品 | 掲載商品の選択や、商品掲載のオプトアウトはできない |
| Shopの商品詳細ページに表示されるMini | Shop販売チャネルの設定で表示をオン・オフにできる |
商品詳細ページでMiniを非表示にしても、Mini内への商品掲載を停止する設定にはなりません。自社商品をShop上でどのように見せたいかを考える際は、設定が適用される場所まで確認しましょう。
参照:Shopifyヘルプセンター「Shopアプリのお客様体験」(2026年10月30日確認)
参照:Shopifyヘルプセンター「Shopストアの商品の詳細ページをカスタマイズする」(2026年10月30日確認)
Shop Minisの利用方法と注意点
お客様としてShop Minisを試すと、商品がどのような操作を経て紹介されるのかを確認できます。ストア運営者が利用する際も、各Miniの対応範囲やデータへのアクセス許可を確認してから操作してください。
ShopアプリからShop Miniを開く
Shopアプリでは、主に以下の場所からShop Minisへアクセスできます。
- ホーム画面の「Minis」から一覧を開く
- バーチャル試着などに対応した商品ページで、試着ボタンから開く
利用したいMiniを選び、画面の案内に沿って操作します。Miniによっては、利用開始時にShopアカウントのデータへのアクセスを求められる場合があります。
Web上でMiniの紹介ページを見つけた場合も、実際の体験はShopアプリで開きます。ブラウザの紹介ページが表示されることと、ブラウザ内でMiniを利用できることは異なります。
日本での利用可否と日本語対応を確認する
Shop Minisには日本語の公式ヘルプがありますが、紹介されているすべてのMiniが日本で利用でき、日本語で操作できるとは限りません。
利用する際は、以下の点を確認してください。
- 日本の利用環境でMiniを開けるか
- 操作画面や質問の言語に対応できるか
- 紹介された商品を日本へ配送できるか
共有するデータを確認してアクセスを許可する
お客様に合わせて提案するMiniでは、プロフィールや閲覧した商品、保存した商品、フォローしているショップ、注文履歴などへのアクセスを求める場合があります。すべてのMiniに同じ情報が共有されるわけではなく、許可したMiniに必要なデータを共有する仕組みです。
同意画面では求められている権限を確認してから判断します。拒否した場合はMiniが閉じ、データは共有されません。許可した後も、Shopの接続設定からアクセス権の確認や取り消しが可能です。
Miniが決済方法やクレジットカード番号、パスワードなどのログイン情報へアクセスすることはありません。ただし、注文履歴へのアクセスを許可した場合は、注文の品目や日付に加え、請求先・配送先の住所も共有の対象になります。
参照:Shopヘルプセンター「Interactive shopping experiences with Shop Minis」(2026年10月30日確認)
独自のShop Miniを作る方法
商品探しや提案の方法を独自に設計したい場合は、Shop Miniを開発する選択肢もあります。Shop販売チャネルの設定だけで作成できる機能ではなく、開発と公開前の審査が必要です。
SDKを使って開発するかShopifyパートナーに依頼する
Shop MinisはReact SDKを使って開発できます。Shopifyは2025年12月10日、Shop Minis SDKの一般公開を発表しました。
参照:Shopify公式ブログ「Shop Minis: A New Era of Immersive Commerce」
自社に開発担当者がいない場合は、Shopifyパートナーへ相談する方法もあります。依頼前に、写真からの検索や診断など、お客様にどのような操作を提供したいかを整理しておくと、必要な開発範囲を相談しやすくなります。
公開後も、SDKの更新やShopアプリとの互換性に対応する必要があります。初期開発に加え、保守を担当する体制まで検討しておきましょう。
公開前にShopの審査を受ける
開発したMiniをShopアプリで公開するには、Shopの審査を受けます。申請にはShopifyパートナーアカウントが必要です。開発者はソースコードを提出し、機能の説明や一連の操作が分かる動画を添えて申請します。
審査の結果は、承認か修正依頼のどちらかです。承認された場合も公開時期はShopチームが判断するため、開発完了と同時に公開できるとは限りません。
キャンペーンなどに合わせて開発する場合は、修正と再申請にかかる期間も考慮して計画を立てる必要があります。
参照:Shopify開発者ドキュメント「Publishing」(2026年10月30日確認)
まとめ
Shop Minisは、自社ストア以外で商品を見つけてもらう機会の1つです。Mini内に掲載する商品は指定できませんが、商品画像や説明、サイズ・素材などの情報を正確に整えることはストア側で対応できます。
Shopの商品ページでのMini表示はShop販売チャネルの設定で切り替えられ、独自の体験を提供したい場合はShop Miniの開発も選択肢になります。Shopアプリへの掲載条件も確認し、Miniを通じて商品を知ったお客様が迷わず購入を判断できるようにしておきましょう。


